【令和5年12月27日】
滅多に見ることのない不発弾。実は不発弾は、普通の爆発物なんかと比べ物にならないくらい危険なんです!その理由と、見つけた際の対処法をお伝えします。是非ご覧ください。
お疲れ様です。自衛隊卒のセラピストの岡田 凰里(おかだ おうり)です。ブログを読んで頂いてありがとうございます。
12月もあとわずか。
お勤めの方は、今週が仕事納めという方も多いかもしれませんね。
先週から寒波の影響で、東京ではとても寒い日が続いています。
体調管理には十分注意して、楽しい年末を迎えましょう。
さて、前回のブログでは爆発物に関する事件に遭遇した際の、対処法についてお伝えしました。
「その場にすぐに伏せる」
これが対処方法でした。
また、伏せることが難しい場合には"ダンゴムシのポーズ"をとるんでしたね。
一度で構いませんので、練習してみて下さいね。
爆発物の対処法についてご興味のある方は、前回のブログも是非ご覧ください。
このブログの最後にリンクがあります。
さて、今回のブログは「不発弾」について説明しようと思います。
うーん…(^^;
実は、不発弾について書くのは本当に迷ったんです。
皆さん、こんなことに興味あるのかなと…(^n^;
ただ、今月のテーマは
『銃と爆発物から命を守る』
こんなテーマでブログを綴ることは二度とないと思ったので、お伝えすることにしました。
不発弾を見つけた際の対処法は、次の通りです。
決して触らないで、ゆっくりその場を離れて下さい。
最低でも50ⅿは離れて下さい。
そして離れ終わったら、すぐに警察に通報してください。
110番で大丈夫です。
海で見つけた場合は118番ですね。
それでは、なぜこのような対処をするのか、今回のブログで詳しく説明していきますね。
ブログは以下の内容です。
それでは始めていきますね。
1 どっちが危険?
まず初めに、ちょっと皆さんに質問です。
爆弾と不発弾
どっちが危険だと思いますか?
え?
いやいや、両方危険でしょ!?
あ、はい(^^;
確かに両方危険です(^o^;
おっしゃる通りなんですが、答えは片方なんです。
はい!
考える時間は終わりです(^m^)
今回のブログの題は「もしも不発弾を見つけたら」です。
予想がついている方もいらっしゃるかもしれませんが…
答えは「不発弾」です。
爆弾と不発弾、危険なのは圧倒的に不発弾なんです。
爆弾を見て、
「イヤイヤ、導火線に火がついて今にも爆発しそうなんだから、爆弾の方が危険でしょ!?」
そんな風に感じた方も、いらっしゃるかもしれません。
その気持ち、本当によくわかります。
おっしゃる通りなんですが…
「導火線が燃え尽きるまでは、絶対に爆発しない」
とも言えます。
ですから、それまでは安全なわけです。
その他にも、こんな感じの爆弾もドラマで出てきたりしますよね。
この爆弾も、時間になるまでは爆発しません。
つまり爆弾というのは、爆発させようとしないと爆発しないように作ってあるんです。
なぜなら、運んでいる最中に爆発してはいけないからです。
って、
「当たり前でしょ!」
と思いますよね(^^;
それでは不発弾はどうでしょうか。
何かを破壊するために、投じられた爆弾。
それが爆発しなかったわけですが…。
爆発しなかったんだから、大丈夫でしょ?
そんな風に感じますか?
前回のブログでお伝えしましたが、わたしは陸上自衛隊で「不発弾処理」の訓練を受けています。
不発弾の恐ろしさを、しっかり学んだわたしが声を大にしてお伝えします。
不発弾、メチャメチャ危険です!
ハイパーウルトラ危険です!!!
不発弾は
「いつ爆発してもおかしくない爆発物」
絶対に触れてはいけません!
わずかな振動も与えてはいけません!
近くで携帯電話を使ってはいけません!
ゆっくり落ち着いて、まずはその場から離れるようにしてください。
そして、距離を取ってからで構いませんので、警察に通報してください。
なぜここまで強くお伝えするのか。
その理由を説明していきますね。
2 爆発の仕組みと信管&雷管
前項で爆弾は、
「爆発させようとしないと爆発しない」
とお伝えしました。
じゃあどうやって爆発するの?
そんな風に感じる方も、いらっしゃると思います。
ここで不発弾の危険性をお伝えするためにも、簡単ではありますが爆発の仕組みをお伝えしようと思います。
わかりやすさを優先しているので、だいぶざっくりです。
細かい部分が違うというご指摘は、どうかご勘弁ください(^^;
さて、それでは早速説明していきますね。
爆弾というのは、「爆弾本体」と「信管」に分けることができます。
普段は安全管理のために、爆弾本体と信管は分けて保管されています。
手りゅう弾のように爆弾本体と信管が一体型になっているものもありますが、そのようなものには必ず安全装置がついています。
そして、本体と信管がセットされただけでは、爆発しません。
信管の安全装置が解除されて、信管と爆弾本体の接点にある「雷管」が破裂して、その衝撃が爆薬(火薬)に伝わることで爆発します。
そして不発弾というのは、
「安全装置が解除されたにも関わらず信管の不良により、雷管が破裂しなかった状態の爆弾」
ということです。
信管が不良だったんだから大丈夫でしょ?
そんな風に感じますか?
イヤイヤイヤ…。
その爆発しなかった理由は、調べないとわからないんです。
信管が「雷管」を破裂させる仕組みは、色々なものがあります。
雷管をたたいて破裂させる”ばね式"のもの…
導火線のような”時限式”のもの…
中には電波や電流を使った"電磁式"のもの…
細かく分ければまだまだあります。
わたしが
「絶対に触れてはいけない!」
とお伝えしたのは、触れた拍子に”ばね”が作動してしまったり、静電気で"電気"が流れてしまう可能性があるからです。
「ゆっくり離れる」
これは慌てて離れてしまうと地面に振動が伝わり、振動による摩擦で信管内の導火線の燃焼が進んでしまう可能性があるからです。
「離れてから警察に連絡してください」
皆さん、携帯電話で警察に連絡しますよね。
その電磁波で、信管に電気信号が流れてしまう可能性があるからです。
不発弾の危険性、お判りいただけましたか?
絶対に触れないで、ゆっくり慌てず不発弾から距離を取ってから、警察の110番や海上保安の118番に、通報するようにしてくださいね。
3 不発弾の事故の事例
「不発弾らしきものが見つかりました」
たまにそんなニュースが流れてきます。
民間地で発見される不発弾は、戦時中のものが多く、特に沖縄県で多く見つかります。
沖縄県のHPには
「不発弾を発見したら」
というページがあります。
そこには
「絶対に近づかない」
「さわらない」
「うごかさない」
そして警察に連絡してください、と記載されています。
沖縄県の糸満市のHPには、不発弾の写真付きで解説があります。
もし興味のある方は、ご覧になってみて下さい。
このブログの最後に、リンクをつけておきます。
最近でも、北海道で爆弾と思われるようなものが発見されたりしています。
こんな際には、決して触れずにゆっくり離れてから、警察に通報するようにしてください。
そして、世の中には色々な趣味の方がいらっしゃって、過去にはマニアの方が自宅に持ち帰って…。
泥が着いていたんでしょうか。
手入れをしていたら、そのままドカン!
なんて事故、いや事件ですかね。
事件後の写真も拝見したんですが…。
その方のご自宅、木っ端みじんでした…(*_*)
え?、、、ご本人は…?
えー、、、ご想像にお任せします(*_*;
不発弾の所持はもちろん、爆発物の所持は法令で禁止されています。
ま、このブログを読んで下されば、法令で律される前に、不発弾を所持するなんて言う考えには至らないと思いますが…(^^;
そのために、今回のブログを書かせていただきました。
もう不発弾の危険性は、お判りいただけましたよね。
さてさて、そんな危険な不発弾。
いったい誰が対処するんでしょうか?
その危険な任務を担っている方を、ご紹介したいと思います。
4 陸上自衛隊「不発弾処理隊」
ここで、少しだけ自衛隊の紹介をしたいと思います。
わたしは「不発弾処理」の訓練を受けたわけなんですが、不発弾処理隊に所属していたわけではありません。
自分の所属する部隊で出てしまった不発弾を処理するために、訓練を受けたわけです。
普段のニュースで
「自衛隊が不発弾を処理している」
と流れた際には、
の皆様が対処してくれています。
わたしはその処理隊の方から、教育を受けました。
その際に何度もおっしゃっていたのは、
「不発弾が危険だと思っている間は、安全である。」
耳にタコができるほど聞きました(^n^;
そりゃそうですよね(^^;
失敗すなわち…、、、
ですからね…(^ω^;)
ちなみに不発弾処理隊が対処した不発弾処理では、1件の失敗もありません。
そんな隊員の皆様が、安全安心を守ってくれています。
本当に頭が下がるばかりです。
心から感謝致します。
ありがとうございます。
5 まとめと来月のテーマ
今回のブログでは、不発弾を発見した際の対処法についてお伝えしました。
決して触れずに、ゆっくり離れてから警察に通報するんでしたね。
そして、なぜ不発弾が危険なのかも説明しました。
爆発の仕組みがわかれば、その危険度もリアルにイメージできますよね。
ちなみになんですが、今回ご紹介した陸上自衛隊の不発弾処理隊以外にも、
警察の「爆発物処理班」(爆発物対処)
そんな方々も不発弾や爆発物に、対処してくれています。
本当に感謝ですね。
〔※航空自衛隊でも不発弾処理要員の方がいらっしゃるようですが、対処をしているかどうかまではわかりませんでした。〕
そんなに遭遇することはない不発弾ですが、先の大戦の不発弾がまだ埋まっている地域もあります。
今回ご紹介した対処方法を、頭の片隅で構いませんので留めておいてください。
最後に改めて、安心安全を守ってくださっている皆様に感謝致します。
ありがとうございます。
以下、来月のブログテーマのご案内です。
来月のテーマは
『新年の抱負とわたしの日常』
わたくしごとで大変恐縮ですが、ご覧いただければ幸いです。
皆さん、新年の抱負は決めていますか?
実はわたし、もう決まっています(^^;
わたくしごとで恐縮ですが、その抱負とわたしの日常をご紹介できればと思います。
是非ご覧ください。
それでは良いお年を☆
【参考資料】
1 沖縄県HP「不発弾を見つけたら」
3 北海道テレビHP
【参考文献】
陸上自衛隊に15年勤務。レンジャー隊員。公認心理師。産業カウンセラー。
在職時は、年200件以上の面談に対応するカウンセラーの任務を行うと共に、隊員に対して「災害派遣の心構え」を教育をしていました。
そんな自衛隊での教育や、自身の災害派遣の経験をアレンジして、現在は一般向けに「災害の心構え」をお伝えするセミナー講師。
『どんな災害も乗り越える』
このブログでは、防災のこと、身心の健康、そしてちょっとだけ自衛隊の話を綴っています。
自衛隊での経験やセラピストとして学んだことが、皆様のお役に立てば幸いです。
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【経歴・資格など】
リラクゼーションセラピスト(2級)、公認心理師(国家資格)、産業カウンセラー、元陸上自衛官、レンジャー隊員、上級体育指導官、予備自衛官(衛生官)
〔※「Windship」及び「Windship treatment」は登録商標です。〕