自衛隊卒のセラピスト

セラピスト&自衛官の経験と共に、笑顔になる話題をお届けします。

【コロナと放射能】~コロナと共に③~

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★元陸自レンジャー隊員が、Withコロナの「今を生き抜く術」をお伝えします★

お疲れ様です。ブログを読んで頂いてありがとうございます。

 

前回のブログではエビデンスは何に基づいているのかをお伝えしました。残酷な現実ではありますが、その現実を前にやれることをやっていくしかないと感じます。

 

 

先日17日は阪神淡路大震災から26年でした。災害というのは残酷にも普段の平穏な生活を奪っていきます。

 

新型コロナウイルス感染症自衛隊災害派遣に出ていることからも、「災害」ということなんでしょう。

 

ただこれまでの災害は建物が壊れたりと、「目に見える形」で誰にでも災害が起きたと理解しやすい形でした。

 

しかし、感染症という災害は目に見えません。ですので、緊急事態宣言がでていても何か釈然としない感じがすると思います。感染者数という数値の増減を見ながら、早く収まってほしいと願う日々が続いていると思います

 

目に見えないので現実感がなく、現実感がなくても実際に感染者は存在している・・・。

 

こうなってくると得も言われぬ恐怖感や不安感がありますよね。

 

 

今から10年前の東日本大震災

 

 

この目に見えない、得も言われぬ恐怖感を味わった方がいらっしゃるんじゃないでしょうか。

 

 

そう、放射能です。(ここでは放射性物質放射能と呼ぶこととします)

 

 

現在も廃炉へ向けた作業が行われている原発ですが、水蒸気爆発を起こしたショッキングな映像が流れ、当時はどのくらいの被害があるのかわからなかったため、とても神経をとがらせていたと思います。

 

当時は放射能という健康被害があるものが放出されたため、近隣の放射線量が上がり、それを避けるためにたくさんの方々が避難をしました。

 

そんな地域で私を含め、自衛官、警察、消防の方々は任務についていました。身体は何ともないんですが、線量計をみるとやっぱり数値は平常より高い。何とも言えない気分になったのを覚えています。

 

 

実際に東日本大震災に従事した人間として、コロナと放射能は似ていると感じます。

 

 

どんな風に似ているかというと・・・

 

放射能は目には見えません。でも測定器で測れば数値として現れます。

 

そして新型コロナウイルスも目には見えません。顕微鏡で見ればわかりますが、我々がわかる指標としては感染者数という数値やPCR検査で表すことができます。

 

さらに皆さん、どうでしょう。自分の身近に「目に見えない恐怖」が起こると思って生活していましたか?

 

きっと思っていなかったと思います。もちろん私も思っていませんでした。

 

10年前の自分を振り返ってみると、線量計を身に着けて活動する任務が現実になるとは、正直考えもしなかったと思います。

 

もちろん線量計や防護服という装備があるのは知っていましたし、放射能に対する知識も多少なりともありました。

 

ただそれが自分の身に・・・その状況が現実になった時には得も言われ恐怖に襲われたのを覚えています。

 

そして現場では「災害+放射能」という二つのことに対処しなければなりません。

 

自衛官ですので、災害派遣自体は何度も経験していました。ただ放射能という未経験の「目に見えないもの」に対応するのは恐怖を感じました。

 

 

それではその恐怖に対してどうしていたかというと・・・

 

 

まずは適切な対処をすることです。置かれている状況によって対処方法は違いますが、それをしっかりやることが必要です。

 

そして、自分の力でどうにもできない部分については・・・

 

 

 

時間の力に頼りました。

 

 

 

初めは放射能を浴びるのことに恐怖がありました。だからといって、放射線量が急に下がるわけではありません。そして任務ですから、放射能を浴びることは仕方ありません。

 

でも実際に任務をしていると、すぐに健康被害があるわけではないし、できる対策をしっかりすればリスクが下がるというのが実感としてわかってきます。

 

こうやって時間が経ってくるとだんだんと糸口が見えてくるんです。

 

そして自分の力ではどうにもならないことにじたばたすると、とっても疲れると思います。

 

この「自分の力ではどうにもならないこと」がもとになってしまうストレスが「惨事ストレスなんです。

 

惨事ストレスはいつもと違う疲労をもたらし、いつも以上の疲れを伴います。とても疲労のリスクが高いんです。

 

この先どうなるんだろう・・・という不安があるのは誰しも同じです。でも、こればっかりは自分だけの力ではどうにもなりません。

 

そして対策をしっかりすれば、感染リスクを下げられることは実感としてあると思います。

 

今は感染対策をしっかりと継続して、頑張りすぎないようにする時期にしていただければと思います。何かをやるにしろやらないにしろ、プラスアルファのストレスを感じると思いますので、くれぐれも無理をしないでくださいね。

 

惨事ストレスのもとではありますが、「爽やかに、軽やかに、楽しそうに」過ごしていきましょう。 

 

陸上自衛隊在籍15年。自衛隊で学んだことを、皆様にお伝えできればと思っています。

在職時は自衛官のカウンセラー(年200件以上対応)をしながら、10年ほど様々な手技療法を学んでいました。

このブログでは身体のこと、心のこと、防災のこと、そしてちょこっとだけ自衛隊のことを綴っていこうと思います。

現在は退職して、身体も心も癒すリラクゼーションセラピストをしています。身体のことや心のことで悩んでいたら、いつでもお気軽にご相談ください。

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最後までご覧いただきありがとうございました。感謝です。

感染対策をしながらお仕事をされている皆様に感謝致します。

ありがとうございます。

※2月1日に文章の体裁・表現及び経歴を更新しました。


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【経歴・資格など】
元陸上自衛官、レンジャー隊員、上級体育指導官、公認心理師産業カウンセラー予備自衛官(衛生)