お疲れ様です。自衛隊卒セラピストの岡田凰里(おかだおうり)です。ブログを読んで頂いてありがとうございます。
秋らしい天気が続いていますね。まるで緊急事態宣言なんてなかったように感じてしまうのは私だけでしょうか。
感染対策のマスク、うがい、手洗いも、何事もなかったように続けていきましょう。
今月は「親ガチャ」という言葉をテーマに、親子関係についてお伝えしています。
前回のブログでは親ガチャをおさらいしました。
若者の言葉遊びのなので、公共の場でそんな言葉を使っているのを見かけた場合には、
「その言葉で傷つく人がいるから、みんなの前で使うのはやめようね」
と優しく諭していきましょう。
今回は親ガチャに「はずれた」と感じる状況を「当たり」に変える、具体的な方法をお伝えしていきますね。
親ガチャは言葉遊びということでしたが、実際にはそんな軽い問題ではない方もいると思います。
毒になる親(いわゆる毒親)やヘリコプターペアレントのように、子供の人格を信用せず、自分の思い通りに子供を操ろうとする親もいます。
今回のブログでは、そんな毒親の支配から抜け出す方法をお伝えします。
親ガチャにはずれた、自分の親は毒親かもしれないと感じる方は是非ご覧ください。
お役に立てれば幸いです。
私はカウンセラーとして、年間200件以上の相談に対応していましたが、親の支配から抜け出せず苦しんでいる方を何人も見てきました。
実は親の支配には一定のパターンがあるんです。そのパターンから抜け出せば、親の支配から抜け出すことができます。
はずれの人生を終わらせて、健やかで心地よく人生を生きていきましょう。
今回のブログの内容は以下の通りです。
1 はずれをあたりに変えるはじめの一歩
「距離をとる」
2 距離をとるための具体的な方法
3 自分自身の行動を確認する
4 時間をかけて、ゆっくりペースで
5 まとめと次回のテーマ
1 はずれをあたりに変えるはじめの一歩
「距離をとる」
まずは物理的な距離を取って、心理的安全を確保することが、毒親の支配から卒業するはじめの一歩です。
心理学には「パーソナルスペース(個人空間)」という対人距離の考え方があり、4種類あります。
(1) 親密距離(~45㎝)
相手の匂いや体温が感じられる距離。親子、恋人、夫婦等の特に親しい関係の距離
(2) 個体距離(45~120㎝)
手を伸ばせば触れることができる距離。親しい友人同士等の距離
(3) 社会距離(120~360㎝)
手は届かないが、会話可能な会談や社交の集まりの距離
(4) 公共距離(360㎝以上)
複数の相手がみわたせる、講演会などでの講師と聴衆の距離
この対人距離と心理的距離は、おおむね一致すると言われています。
つまり距離が遠くなればなるほど、相手との心理的距離が遠くなるということです。
4種類の距離を読んでみて、いかがでしょうか。相手との物理的な距離と、心理的な距離は確かに関係があると感じると思います。
これを利用すれば、物理的に距離を取ることで、親からの支配の影響を軽減することができます。
まずはこうやって物理的な距離を取って、自分自身の心理的安全を確保してください。
2 距離をとるための具体的な方法
それでは具体的に、どのような方法で距離をとればいいでしょうか。
もし、親と同居している場合には、同居を解消することをお勧めします。
一緒にいると、心理的な距離を取ることが非常に難しくなります。
ただ、経済的な問題で難しい場合もあるかもしれません。
そんな時には必要最低限以外は、コミュニケーションを取らないという方法があります。
こうすることで、ある程度は心理的な距離を取ることができます。
ただ、これは一時的な措置です。心理的な安全を確保するためには「物理的な距離」を取ることが不可欠です。
一緒にいることは避け、可能な限り物理的な距離を取りましょう。
もし学生さんで、とにかく早く距離を取りたいけれども経済的に難しいという場合には、自衛隊に入るという手もあります。
自衛隊には高等工科学校、防衛大学校、防衛医科大学校という、住み込みでさらに給料をもらいながら勉強できる場所があります。
また学生でなくても、18歳以上であれば学歴関係なく入隊できます。もちろん食住は無料で給料がでます。
「親元から離れたかった」
という理由で自衛隊に入隊している方は、実際にいます。
検討したい方は、こちらからご覧になってみてください。
https://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/
やり方はもちろんあなた次第ですが、私のこれまでの経験からお伝えすると、とにかく物理的な距離をとることが大切です。
3 自分自身の行動を確認する
物理的な距離を取って、心理的な安全が確保できたら、「もう大丈夫」とホッとする安心の時間を作るようにしてください。
距離をとるだけでも、たくさんのエネルギーを使ったはずです。
本当にお疲れさまでした。まずは新しい生活に慣れましょう。
しばらく経つと、少しぼんやりする時間も出てくると思います。
そんなぼんやりする時間ができた時に、「自分自身が、親の支配的な価値観に沿った行動をしていないか」ということを点検してもらいたいんです。
ただ物理的な距離を取っただけで、親の支配から逃れられるわけではありません。
実は自分では気づかないうちに、親の支配的な価値観に沿った行動している場合が多いからなんです。
そんなわけない、自分は支配的な親が嫌で、物理的な距離を取った。そんな自分がそんな行動をしているわけがない、と感じるかもしれません。
その気持ち、本当によくわかります。
ここで一つのことわざを紹介しようと思います。
「この親にしてこの子あり」です。
子は親の性質を受けつぐものだ、という意味です。
ことわざというのは経験則を言葉にしたものですが、実際にどれくらい当てはまるかを調査した研究があります。
昭和46年~47年にかけて行われたちょっと古い調査ですが、50代と20代の男女に対して行われた調査です。
ことわざが実際に当たっていると感じる場合には5点、ほとんど当てはまっていないと感じる場合には1点とし、5段階評価で点数をつけ、その平均点を調べたものです。
「この親にしてこの子あり」の評価結果は以下の通りです。
50代男性 4.1±0.8点
50代女性 4.4±0.7点
20代男性 3.9±1.0点
20代女性 4.0±0.8点
(平均点±標準偏差)
経験的に、子は親の性質を受け継ぐと考える人が多いようです。
そして50代の方が点数が高いですね。歳を重ねて色々な経験をした上で、このことわざは当たっていると感じる、ということだと思います。
この事実を無視することはできません。
嫌だったはず親の支配的な価値観を、いつのまにか受け継いでいる可能性が高いんです。
自分に向き合って確認してみてください。
これはとんでもなく大変な心的作業です。
ただこれを行わない限り、あなたは支配を克服することはできません。
自分以外の人に対して、支配的な価値観に基づいた言葉を投げかけてるかもしれません。
支配的な態度をとっているかもしれません。
少しずつで構いませんので点検して、そして行動を変えていきましょう。
4 時間をかけて、ゆっくりペースで
ここで気をつけてもらいたのですが、1~3で説明した作業というのは、身体にも心にもとても負担のかかる作業です。
決して急がず、ゆっくりペースでやってもらいたいんです。
1、2の「物理的距離を取る」だけでも、数年計画になる方もいると思います。
そして3の「自分自身の行動の点検」は、下手をすると生涯を通じて行うことかもしれません。
もしかしたら気づいている方もいるかもしれませんが、自分自身がガチャに外れたと感じている場合、実は親自身も親ガチャに外れていた可能性が高いんです。
「この親にしてこの子あり」です。
先祖代々、この負の連鎖が続いているのかもしれません。
つまりあなたは、この連鎖を止める作業をしているんです。
仮にこの世に生を受けたことに、何かしらの使命があるとするならば、あなたの今世の使命は、この負の連鎖を止めることかもしれません。
この使命を果たした時、はずれだったはずのガチャは「当たりだった」と感じることができるでしょう。
自分だけの力でこの作業を行うのは、本当に大変なことです。
もし理解者がいるのであれば、自分の感じたことを話してもいいかもしれません。
5 まとめと次回のテーマ
今回のブログでは、親の支配から卒業する方法をお伝えしてきました。
こういったことを書くと、
「産んでもらった親に対して失礼だ」
「なんて親不孝な子供なんだ」
「親にもっと感謝しなさい」
というようなことを言う人間がいると思います。
これが罠なんです!!
そういった常識や当たり前、そして世間体を武器にして自分の支配を強めようとする。
それが毒親のやり方です。
こんなことをする親がいる訳がない、と感じる方もいるかもしれません。
いるんです。
この常識という武器を使って自分を棚に上げ、
「自分は悪くない。常識や当たり前、世間体を無視した行動をしている、あなたが悪い」
責任はあくまで自分ではなく、「あなたにある」という行動をとる親がいるんです。
こんな風にして、あなたの独立心をくじいてきます。
絶対に屈してはいけません。
あなたが幸せになって健やかで心地よく過ごすためには、そういう人間から離れなければなりません。
そしてそのような価値観から卒業しなければなりません。
もしかしたら、今までの価値観から卒業するのが怖い、どんな価値観で生きていけばいいかわからなくて不安、と感じる方がいるかもしれません。
ご安心ください。
次回のブログで、健やかに心地よく生きていくための方法をお伝えしようと思います。
是非ご覧ください。
あなたがこの人生の課題を、必ず乗り越えられると信じています。
陸上自衛隊に15年勤務。レンジャー隊員。
在職時は、年200件以上を対応するカウンセラーの任務の傍ら、気内臓療法(チネイザン)のインストラクターを務め、様々なボディケアを約10年間学んできました。
現在は自衛隊を卒業して、身体も心も癒すセラピスト。
『何をしてもよく眠れない』
こんな悩みをお持ちの方に、心地よい眠りをサポートする施術
「Windship treatment®」を提供しています。
このブログでは、身体の健康、心の健康、防災、そしてちょっとだけ自衛隊の話を綴っています。
セラピストとして学んだことや自衛隊での経験が、皆様のお役に立てば幸いです。
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※参考文献 「ことわざの心理学」柴原恭治著 黎明書房
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【経歴・資格など】
リラクゼーションセラピスト、公認心理師、産業カウンセラー、元陸上自衛官、レンジャー隊員、上級体育指導官、予備自衛官(心理)