お疲れ様です。自衛隊卒セラピストの岡田凰里(おかだおうり)です。ブログを読んで頂いてありがとうございます。
10月に入っても30℃を超える日もありましたが、落ち着いた気温になってきました。
秋の深まりが、肌身を通して感じられますね。
新型コロナウィルスの新規感染者数も1000名を切り、日常も落ち着きを取り戻しつつあります。
この調子で、感染対策のマスク・うがい・手洗いを継続して、3密を回避して生活していきましょう。
今月は「親ガチャ」という言葉をテーマに、親子関係についてお伝えしています。
前回のブログでは親ガチャにはずれた、その中でも自分の親が毒親だと感じる方に、その支配から卒業する方法をお伝えしました。
物理的な距離をとって、心理的な安全をしっかりと確保してくださいね。
ただ、それだけでは支配的な価値観から卒業できません。
長年一緒にいたことが原因で、その価値観に沿った行動をしている場合が多いからです。
そんな行動から卒業するためには、「自分の価値観」で行動していく必要があります。
ただ、「自分の価値観がわからない」「どんな価値観で行動していけばいいかわからない」という方もいらっしゃると思います。
実はこれ、当然の結果なんです。
心理学的には「学習性無力感」と言います。
心理学者のマーティン・セリグマン博士らが提唱した概念で、うつ病の要因になると言われています。
支配的な価値観に縛られて、服従を強いられる期間が長かった場合には、自分本来の価値観がわからなくなってしまうんです。
ご安心ください。
今回はこのような方のために、自分の価値観を思い出して、健やかで心地よく生きる方法をお伝えしたいと思います。
今回のブログは以下の内容になっています。
1 自分の感覚を取り戻す
「心地いい感覚を覚えてますか?」
2 感謝が一番効果的
3 類は友を呼ぶ
4 無理のない範囲で親切を
5 まとめ
それでは説明していきますね。
1 自分の感覚を取り戻す
「心地いい感覚を覚えてますか?」
支配的な価値観に閉じ込められて、自分自身をずっと押さえつけてきたと思います。
自分で自分を押さえつけている時って、心から楽しいと思えないものです。
一時的に楽しいと感じても、少し経てば窮屈な自分に戻されてしまう。
普段の生活で、心地いいと感じる時間は、ほとんどなかったはずです。
そこで是非一度、「心地いいな」と感じた記憶をたどってもらいたいんです。
いつごろでしたか?
例えば私の場合は、幼い頃に散歩をしている時に、近所の犬を撫でてあげた時です。
幼い時の記憶はあまりないんですが、この記憶だけは鮮明に覚えています。
私は石川県で生まれて、富山で幼少期を過ごしました。
私の心のふるさとですね。今でも北陸が大好きです。思い出すと心地よくなります。
この「心地いいな」という感覚を、大切にしてもらいたいんです。
もし可能であれば、その時と同じことをしてみてもいいかもしれません。
その場所に行って、同じ体験をしてみると、心地いい感覚を取り戻しやすいと思います。
ただ、このようなことが難しい場合もあると思います。
そんな時には普段の生活で、心地いいなという感覚を養っていく必要があります。
その方法は至ってシンプル。
感謝することです。
小さいことでいいんです。
買い物に行ったときに、店員さんに「ありがとうございます」、と言ってみてください。
その瞬間、心地いい感覚が体験できます。
職場で、いつもの当たり前の仕事をしてくれた方に、「ありがとう」と言ってみてください。
公共のトイレで、お掃除している方がいたとします。「お掃除ありがとうございます」と言ってみてください。
このように実際に言葉に出して、行動することが大切です。
最初は恥ずかしいかもしれません。
でも言ってみると、心地いい感覚と共に、笑顔になります。
そして、こうやって心地いい感覚を積み重ねていくと、自分の本来の価値観が芽生えてくるんです。
価値観は多種多様です。
私が「こういう価値観で生きてください」とは言えません。
ただ、人間が「心地いいこと」を求めるのは、共通の感覚です。
少し時間が必要ですが、心地いいという感覚をどんどん体験して、自分の価値観を育んて行ってください。
このような感覚が養われていくと、人間関係が変わってくるかもしれません。
以前から親しかった人と、全く連絡を取らなくなったり。
新しい友人ができることもあると思います。
もしくは、一人で過ごす時間が多くなるかもしれません。
おめでとうございます。
そんな人間関係の変化があったら、あなた自身の価値観が育っている証拠です。
前回も紹介しましたが、今回もことわざをひとつ、紹介しようと思います。
「類は友を呼ぶ」です。
似かよった傾向をもつ者は自然と集まるもの、という意味です。
前回紹介した調査(※)の結果では、「類は友を呼ぶ」の評価は以下の通りです。
50代男性 4.1±1.1点
50代女性 4.2±1.1点
20代男性 4.2±0.8点
20代女性 4.3±0.6点
(±以下は標準偏差)
(この調査は、ことわざが実際にあっていると感じる場合には5点、ほとんど当てはまっていないと感じる場合には1点とし、5段階評価で点数をつけ、その平均点を算出したものです。)
平均点は20代の方が高く、標準偏差も低いことから、若い方の方が、このことわざはあたっていると感じているようです。
もちろん、50代の方も平均点が高いのですが、標準偏差が高いので、人生経験を経てそうとも言えない場合も見てきたのかもしれません。
ただ、このことわざは調査の中では50代、20代、共に共通して「高く評定された」ことわざに分類されています。
すべての平均点が4以上ということからも、その分類も納得です。
当たっている、とたくさんの方が感じているということは、重要な事実です。
「類は友を呼ぶ」
あなた自身の価値観が育ったことで、あなた自身が心地よいと感じる人間を呼んでいるんです。
仮に一人の時間が増えたとしても、心配はいりません。
今は一人で、穏やかな時間を過ごすときです。
常識や当たり前、世間体に縛られてきた自分を、客観的に見つめる時間です。
その時間、大切にしてくださいね。
そして人間関係の変化の中で、ちょっと気を付けてもらいたいことがあります。
とっても不思議なんですが、なぜかあなたの心地よい感覚を壊そうとしてくる、不思議な人もいます。
そう、本当に不思議な方です。
そして、哀しい人です。
そういう方とは距離を取って、近寄らないようにしておきましょう。
「類は友を呼ぶ」です。
近寄って、自分が同類にならないことが大切です。
そしてもう一つ、健やかに心地よく生きる方法をご紹介しますね。
それは、誰かに親切にすることです。
親切にすると、「ありがとう」と言ってもらえます。
ありがとうと言われたら、心地いいですよね。
人に親切にできるチャンスなんて、なかなかないですから、見逃さないようにしてください。
そうそう。
親切にするといっても、ちょっとしたことにしてくださいね。
相手もあんまり親切にされると、申し訳ないと感じてしまう場合もあるので。
自分自身が、無理なくできる範囲にしておきましょう。
ここで残念ながら、とても哀しいこともお伝えしなければなりません。
実はあなたの親切心を、搾取しようとしてくる人もいるんです。
自己犠牲を払わなければいけなかったり、相手が自己犠牲を求めてくるようなことがあれば、それは搾取されています。
そんな時はお断りして、しっかりと距離を取るようにしてくださいね。
もし相手との距離を取るのが苦手と感じている方は、こちらを参考にしてみてください。
過去に私が書いたブログで恐縮ですが、お役に立てれば幸いです。
【ありがとうのキョリ】https://sukkirioasis.hatenablog.com/entry/sukkirioasis11
【感謝できる距離感】https://sukkirioasis.hatenablog.com/entry/sukkirioasis12
親ガチャを卒業して、自分の価値観で生きていくための方法をお伝えしました。
特に自分の親が、毒親だと感じる方を対象にしました。
ただ本当の毒親って、そんなにたくさんいる訳じゃないんです。
ここで最後にもう一つことわざを紹介します。
「子を持って知る親心」
です。
参考文献から、点数を紹介しますね。
50代男性 4.7±0.6点
50代女性 4.9±0.4点
20代男性 4.3±1.2点
20代女性 4.5±0.9点
これまで紹介したものとは、比べ物にならないくらい高い点数ですね。
これは社会生活で言えば「後輩を持ってみて、先輩の気持ちがわかる」ということですね。
もしかしたら、子供を持ったり、後輩を持ったりすると違った感覚が芽生えるかもしれません。
完璧な人間なんて、どこにもいません。
親や先輩だって完璧な人間じゃありません。
もちろん自分自身も。
その立場になった時に、わかることがたくさんあります。
そして、昔は「毒」ではなかった価値観が、現代では「毒」になってしまう場合もあります。
そんな時、毒親と感じていた親に対して「仕方ないことだったんだ」と感じるかもしれません。
哀しい出来事ですね。
そして哀しい物語です。
もしかすると、この哀しい物語にピリオドを打つことが、あなたの使命かもしれません。
そして自分自身の物語を、健やかに心地よく生きていきましょう。
あなたがこの人生の課題を、必ず乗り越えられると信じています。
今月は3回に分けて、親ガチャという言葉をテーマに、親子関係についてお伝えしました。
あなたの心のかせが取れて、少しでも過ごしやすくなることを、心より願っています。
陸上自衛隊に15年勤務。レンジャー隊員。
在職時は、年200件以上を対応するカウンセラーの任務の傍ら、気内臓療法(チネイザン)のインストラクターを務め、様々なボディケアを約10年間学んできました。
現在は自衛隊を卒業して、身体も心も癒すセラピスト。
『何をしてもよく眠れない』
こんな悩みをお持ちの方に、心地よい眠りをサポートする施術
「Windship treatment®」を提供しています。
このブログでは、身体の健康、心の健康、防災、そしてちょっとだけ自衛隊の話を綴っています。
セラピストとして学んだことや自衛隊での経験が、皆様のお役に立てば幸いです。
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引き続き感染対策をして、安心安全の社会を作っていきましょう。
(※)参考文献 「ことわざの心理学」柴原恭治著 黎明書房
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【経歴・資格など】
リラクゼーションセラピスト、公認心理師、産業カウンセラー、元陸上自衛官、レンジャー隊員、上級体育指導官、予備自衛官(心理)