お疲れ様です。
自衛隊卒のセラピストの岡田 凰里(おかだ おうり)です。
ブログを読んで下さって、ありがとうございます。
ゴールデンウィークが明けました。
楽しい連休は過ごせましたか?
わたしは仕事だったので、特にどこにも出かけませんでしたが…(^^;
また、楽しい時間を過ごすために、お仕事頑張りましょう♬
間にセミナーのPRのブログを挟みましたが、前々回のブログでは、自衛隊でしか経験できない「過酷な訓練」をご紹介しました。
陸上自衛隊の『レンジャー』
海上自衛隊の『スクーバ』
航空自衛隊の『メディック』
でしたね。
Youtubeの動画もつけてありますので、ご興味のある方は前々回のブログも、是非ご覧ください。
このブログの最後にリンクがあります。
今週のブログでは、陸上自衛隊の”あったかいところ”を、ご紹介しようと思います。
ちなみにわたしは元陸上自衛官なので、陸自の雰囲気しかわかりません。
なので、自衛隊ではなく”陸上自衛隊の”ということで、ご勘弁ください(^^;
ブログは以下の内容です。
1 日本最大の組織!?
2 あったかい?あつくるしい?
3 あったかい3つのポイント
(1) 絶対に誰かいる
(2) 衣食住が無料
(3) 学歴不問で平等
4 人を見捨てない組織
5 まとめと次回のテーマ
それでは始めていきますね♪
1 日本最大の組織!?
防衛省のHPを拝見すると、陸上自衛隊の定員は150,500人
現員は137,024人
その充足率は91%となっています。
その任務に対して、9%足りていないという訳ですが、それでも約14万人もの隊員が所属しています。
って、改めて思うんですけど、とんでもない人数の組織ですよね(^n^;
ネットで従業員数が多い企業を調べてみたら…。
1位がトヨタ自動車で、約7万人
2位がデンソーで、約4万5千人
3位がJR東日本で、約4万1千人
あの世界のトヨタの2倍近い人数が、陸上自衛隊に所属しています!
ってことは、これはもしかして、日本最大の組織なのでは…(^o^;
ま、わたしは雇用事情に詳しいわけではないので、日本最大とは言い切れないんですが、ほぼそういって間違いなさそうな感じがします。
よくよく思い出してみれば、わたしは北は北海道から南は九州まで、全国各地に同期がいます。
残念ながら、沖縄の部隊の同期はいないんですが、それでも全国にこれだけたくさんの同期がいるのも、陸上自衛隊ならではなのかもしれません。
15年も勤めると、もちろん異動もあって、新しい同僚ができます。
そして様々な教育に参加させてもらって、そのたびに全国各地に同期ができました(^^)
こうなると、
「どこかの駐屯地に行くと、誰かしら知り合いがいる」
という状態になります(^n^;
そして、陸上自衛隊には「原隊(げんたい)」という言葉があります。
これは、
”新隊員教育を修了して、一番最初に所属した部隊”
という意味です。
初めて会った隊員と、
「原隊はどこ?」
なんて会話をするのは、日常茶飯事です。
「自分を育ててくれた部隊」、という気持ちで原隊を大切に思うのは、陸上自衛官共通の感覚です。
陸上自衛官としてのアイデンティティを支えるのが、原隊だと言えます。
もしかすると、これだけ人数の多い組織だからこそ、原隊を大切にしているのかもしれません。
自分自身の拠り所がないと、道に迷っちゃいますからね(^^;
それとやっぱり、自分が初めて所属した部隊というのは、それだけ思い入れが強くなるものです。
そして原隊の先輩や後輩とは、厳しい訓練を共に乗り越えていくので、絆は深くなります。
わたしは中途退職したわけですが、今でも原隊の先輩後輩と飲みに行ったりします。
毎年必ず会う先輩後輩がいます。
改めて言葉にすると、ものすご~~~く恥ずかしいですが、深い絆で結ばれていると表現してもいいんだと思います(^ⅿ^;
ただ、その絆をあったかいと感じるか、あつくるしいと感じるかは、人それぞれかもしれません…(^^;
2 あったかい?あつくるしい?
「深い絆で結ばれる」
この表現をどうとりますか?
わたしはこのブログを書くために、あえて言葉にしなければならなかったので、表現してみたんですが…。
めっっっちゃ、こそばゆくなりますね(^n^;
でも、嫌な気分ではありません。
むしろ昔を思い出して、あったかい気持ちになります。
ただ、ちょっと表現を変えると、
「濃密な人間関係」
とも言えます。
そりゃそうです。
新隊員の教育期間は、共同部屋で共同生活。
どんな行動をするのも誰かと一緒という生活が、前期後期の半年続きます。
そして、原隊に着隊しても寮生活が続き、先輩と相部屋。
そりゃ関係性が濃くなるのも当然です(^^;
これを「あったかい」と感じるか、「あつくるしい」と感じるかは、人それぞれだと思います。
わたしは『あったかい』と感じました。
ま、たまにはその人間関係が、面倒くさくなることもあるんですけどね(^^;
でもそれは自衛隊ではなくても、仕事をしていれば、誰でも経験することです。
そして人間は一人では生きていけないので、どこへ行っても一生続くのが人間関係です。
「人間関係は一生を通じて学ぶもの」
と思っておけば、大抵のことは受け入れられるかな…、と感じています。
集団行動が苦手なわたしですら、「あったかい」と感じたわけですから(^^;
そんなわたしが15年も勤められたのは、いい先輩後輩に恵まれたからだと思っています。
陸上自衛隊には、本当に感謝しています。
わたし視点で恐縮ですが、そんな陸上自衛隊のあったかいところを、3つご紹介します。
3 あったかい3つのポイント
陸上自衛隊のあったかいところを挙げようと思うんですが、これは「特に感じる部分」ということです。
細かい部分を挙げるとキリがないので、3つにしぼってお伝えします。
「休みの日に一人で寂しい」
そんな経験はありませんか?
安心してください。
はいてますよ!
って、安村さん、すみません(^o^;
話がそれちゃいますね(^^;
自衛隊の寮にいれば、一人で寂しいなんてことはまずありません。
自分の部屋で一人でも、当直室に行けば、必ず当直勤務者がいます。
別の部屋に行けば、残留勤務者がいます。
そしてちょっと駐屯地をうろつけば、同じ自衛官が必ずいます。
この安心感と言ったら…(^^)
わたしはどちらかというとインドア派で、案外寂しがり屋なくせに集団行動が苦手という、めんどくさい人間です(^^;
休みの日に近からず遠からず、必ず誰かいてくれるという環境は、とても心地よかったです。
ちょっと寂しくなったら、当直に着いてる先輩や後輩と話したりして(^o^;
今思い返してみると、とってもあったかかったなと感じます。
これは一人暮らしをしたことがある方には、とってもありがたいと感じることだと思うんです。
駐屯地内の寮は、無料です!
もちろん相部屋ですけど、それでも無料なのは本当にありがたいです。
そしてあったかい手作りの食事も無料。
足を伸ばして入れる、広々としたお風呂も無料。
いやぁ…。
本当にありがたかったです。
一人暮らしだと、食事は外食で入浴はシャワーで済ます、なんて感じになると思うんです。
自衛隊の寮にいる限り、そんなことはありません。
繰り返しになりますが、あったかい手作りの食事と、足を伸ばして入れる広々としたお風呂が、毎日無料なんです(^o^)♪
ちなみに「衣」については、仕事に使う服が無料で貸与されるという感じです。
装備なんかも、無料で貸与されます。
さすがにパンツや靴下は、自分で買います(^^;
わたしは自炊が好きなので、毎日食事を作るのは苦ではありません。
ただ、毎日足を伸ばしながら広いお風呂に入れたのは、まさに体感そのものですが、あったかかったな感じます。
自衛隊は、学歴不問で入れます。
義務教育を修了していれば大丈夫です。
入隊当初は高卒と大卒で、ちょっとだけ給料が違いますが、最初だけです。
そして自衛隊で働いてみて、仕事の能力と学歴は、ほとんど関係ないということがよくわかりました(^^;
「そんなこと言ったって階級社会だし、学歴関係あるんでしょ?」
なんて思う方もいるかもしれません。
イヤイヤイヤ。
一番低い階級の2等陸士から、師団長、つまり陸将にまでなられた方もいます!
本人の努力次第で、そこまで出世できるんです!!
そしてその出世は、試験と体力と面接で決まります。
これは努力次第で、どうにでもなるものです。
試験は点数で評価されて、公平な採点がされます。
頑張っている人を認めてくれる、ものすごく平等な組織だと感じます。
そして、こんな人は一切見たことないですが、
「俺は○○大を出ている!」
なんてこと言いだした日には、、、。
多分、馬鹿にされて終わりますね(^^;
そんなもの、命懸けの任務には、何の役にも立ちませんから。
ただ、学歴に関しては一つだけお伝えしておこうと思います。
トップのトップを決める際には、そこに目に見えないフィルターがあるかもしれません。
現在の統合幕僚長の吉田陸将。
吉田陸将は、東大を出ています。
去年、陸上幕僚長から統合幕僚長になっていますが、この方は防大出身者以外で初めて幕僚長になった方、とニュースになっていました。
これがニュースになるということは、防大卒とそれ以外の何かががあるのかもしれません。
ただ、やっぱり防衛大学校を卒業していると、トップを目指そうとする意欲が、一般大学を出た方より強いと思うんです。
出世というのは、強い意志がないとできないものですから。
ですので、そういう意思が強い方の母集団を考えた時に、単純に防大出身者が多くなるというのもあるのかもしれません。
ま、こんなことはわたしみたいなペーペーの隊員には、全く関係のないこと。
昇任試験を見ていて、不平等に感じることはありませんでした。
人を平等に見てくれて、そして努力と頑張りを認めてくれる。
陸上自衛隊を退職して、経営者として働いてみた今。
自衛隊のそんな部分が、あったかかったなと感じます。
4 人を見捨てない組織
陸上自衛隊を一言で表現すると
「人を見捨てない組織」
そんな風に言えると、わたしは思っています。
本当に面倒見がいい組織だと思います。
ちょっと面倒見が良すぎるかもしれません(^^;
何でも手取り足取り教えてくれます。
普通そんなことまで面倒見ないだろ、なんてところも面倒を見てくれます。
本当に懐の深い組織だと思います。
そして現に、陸上自衛隊を退職して民間に就職した隊員が、やっぱり自衛隊が良かったと言って、戻ってくることがよくあります。
再入隊と呼ばれるものです。
民間で働いてみて、自衛隊のあったかさに気づくというパターンですね(^o^;
これは、特別珍しいことではありません。
わたし自身、15年の間で何人も見てきました。
だからといって、出戻りと馬鹿にする人はいません。
むしろ、
「大変だったね」
と、あったかく受け入れる感じです。
また、自衛隊の面倒見がよいところとして、就職援護制度というものがあります。
実は自衛官は、一般の方より定年が早いんです。
だいたい55歳前後で定年になります。
そして任期制で退職する若い隊員もいます。
そんな隊員のために、就職を斡旋してくれるのが就職援護制度です。
「国のために、危険を顧みず働いた」
そんな方の第二の人生を、応援する制度です。
こんな中で、大学を中退して2年間任期制隊員として働いて、就職援護を受けた後輩がこんなことを言っていました。
「自分みたいな大学を中退した人間が、自衛隊に2年勤務しただけで、就職の面倒まで見てくれるなんて、こんなありがたい話はない」
と。。。
自衛隊の面倒見の良いところを表す、1つのエピソードだと思います。
ニュースに出てくる陸上自衛隊の印象は、どうでしょうか。
世間を騒がせるようなニュースが多い、という印象があるかもしれません。
言い訳になってしまうかもしれませんが、やっぱり14万人もいると色んな隊員がいます。
例えば、14万人程度の人口を抱える都市を3つ挙げると、
「埼玉県朝霞市」
だそうです。
これらの市内で、問題の発生を0にするというのは不可能でしょう。
そんなことができたら、警察いりませんよね(^.^;
きっと、問題の発生を0にする取り組みや道のりが、大切なんだと思います。
そんな課題に取り組み、国民の負託に応える道を歩んでいる、大多数の隊員の皆様。
そんな方々が所属する組織の、懐の深さとあったかさに感謝を捧げたいと思います。
ありがとうございます。
5 まとめと次回のテーマ
今回のブログでは、陸上自衛隊の「あったかいところ」をご紹介しました。
わたしの主観で大変恐縮ですが、そのあったかさに共感していただければ幸いです。
もちろん、
「あつくるしい」
「うっとうしい」
「面倒くさい」
と感じることも、あるにはあります。
ただ、そんなことばっかりではありません。
人間ですから、時には否定的な目線で物事を見てしまうこともあると思うんです。
ですので今回のブログでは、肯定的な目線で見てお伝えしました。
そして、もし今このブログを読んで下さっているあなたが、現役の陸上自衛官で、否定的な感情に囚われているなら…。
自衛隊の中にはたくさんの部隊があります。
階級が上がって陸曹以上になれば、部隊の異動も気軽に希望できます。
自分に合う部隊を探してみても、いいかもしれません。
せっかく入った自衛隊。
是非あったかい部分を、経験してくださいね。
次回のブログでは、
「お金がないけど進学したい!」
そんな若い方を対象に、自衛隊の制度とそのメリットをご紹介しようと思います。
是非ご覧ください。
【参考資料】
1 防衛省HP「防衛省・自衛隊の人員構成」
2 年収マスター「従業員数ランキング」
陸上自衛隊に15年勤務。レンジャー隊員。公認心理師。産業カウンセラー。
在職時は、年200件以上の面談に対応するカウンセラーの任務を行うと共に、隊員に対して「災害派遣の心構え」を教育をしていました。
そんな自衛隊での教育や、自身の災害派遣の経験をアレンジして、現在は一般向けに「災害の心構え」をお伝えするセミナー講師。
『どんな災害も乗り越える』
その心構えを”自衛隊式”でレクチャーしています。
このブログでは、防災のこと、身心の健康、そしてちょっとだけ自衛隊の話を綴っています。
自衛隊での経験やセラピストとして学んだことが、皆様のお役に立てば幸いです。
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【経歴・資格など】
公認心理師(国家資格)、産業カウンセラー、リラクゼーションセラピスト(2級)、元陸上自衛官、レンジャー隊員、上級体育指導官、予備自衛官(衛生官)
〔※「Windship」及び「Windship treatment」は登録商標です。〕
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