自衛隊卒のセラピスト

セラピスト&自衛官の経験と共に、笑顔になる話題をお届けします。

【懐が深くてあったかい組織】14万人が所属する『陸上自衛隊』

令和6年5月8日

特別職国家公務員の陸上自衛官。その所属人員は約14万人。日本最大クラスの人員が所属する陸上自衛隊の、 ”あったかいところ” をご紹介します。是非ご覧ください。

 

お疲れ様です。

 

自衛隊卒のセラピストの岡田 凰里(おかだ おうり)です。

 

ブログを読んで下さって、ありがとうございます。

 

 

ゴールデンウィークが明けました。

 

楽しい連休は過ごせましたか?

 

わたしは仕事だったので、特にどこにも出かけませんでしたが…(^^;

 

また、楽しい時間を過ごすために、お仕事頑張りましょう♬

 

 

間にセミナーのPRのブログを挟みましたが、前々回のブログでは、自衛隊でしか経験できない「過酷な訓練」をご紹介しました。

 

陸上自衛隊『レンジャー』

 

海上自衛隊『スクーバ』

 

航空自衛隊『メディック』

 

でしたね。

 

Youtubeの動画もつけてありますので、ご興味のある方は前々回のブログも、是非ご覧ください。

 

このブログの最後にリンクがあります。

 

 

今週のブログでは、陸上自衛隊”あったかいところ”を、ご紹介しようと思います。

 

ちなみにわたしは元陸上自衛官なので、陸自の雰囲気しかわかりません。

 

なので、自衛隊ではなく”陸上自衛隊の”ということで、ご勘弁ください(^^;

 


ブログは以下の内容です。

1 日本最大の組織!?

2 あったかい?あつくるしい?

3 あったかい3つのポイント

  (1) 絶対に誰かいる

  (2) 衣食住が無料

  (3) 学歴不問で平等

4 人を見捨てない組織

5 まとめと次回のテーマ

それでは始めていきますね♪

 

 

1 日本最大の組織!?

防衛省のHPを拝見すると、陸上自衛隊の定員は150,500人

 

現員は137,024人

 

その充足率は91%となっています。

 

その任務に対して、9%足りていないという訳ですが、それでも約14万人もの隊員が所属しています。

 

って、改めて思うんですけど、とんでもない人数の組織ですよね(^n^;

 

ネットで従業員数が多い企業を調べてみたら…。

 

 

1位がトヨタ自動車で、約7万人

 

2位がデンソーで、約4万5千人

 

3位がJR東日本で、約4万1千人

 

 

あの世界のトヨタの2倍近い人数が、陸上自衛隊に所属しています!

 

ってことは、これはもしかして、日本最大の組織なのでは…(^o^;

 

 

ま、わたしは雇用事情に詳しいわけではないので、日本最大とは言い切れないんですが、ほぼそういって間違いなさそうな感じがします。

 

よくよく思い出してみれば、わたしは北は北海道から南は九州まで、全国各地に同期がいます。

 

残念ながら、沖縄の部隊の同期はいないんですが、それでも全国にこれだけたくさんの同期がいるのも、陸上自衛隊ならではなのかもしれません。

 

15年も勤めると、もちろん異動もあって、新しい同僚ができます。

 

そして様々な教育に参加させてもらって、そのたびに全国各地に同期ができました(^^)

 

こうなると、

「どこかの駐屯地に行くと、誰かしら知り合いがいる」

 

という状態になります(^n^;

 

 

そして、陸上自衛隊には「原隊(げんたい)」という言葉があります。

 

これは、

 

”新隊員教育を修了して、一番最初に所属した部隊”

 

という意味です。

 

初めて会った隊員と、

「原隊はどこ?」

 

なんて会話をするのは、日常茶飯事です。

 

 

「自分を育ててくれた部隊」、という気持ちで原隊を大切に思うのは、陸上自衛官共通の感覚です。

 

 

陸上自衛官としてのアイデンティティを支えるのが、原隊だと言えます。

 

 

もしかすると、これだけ人数の多い組織だからこそ、原隊を大切にしているのかもしれません。

 

自分自身の拠り所がないと、道に迷っちゃいますからね(^^;

 

それとやっぱり、自分が初めて所属した部隊というのは、それだけ思い入れが強くなるものです。

 

そして原隊の先輩や後輩とは、厳しい訓練を共に乗り越えていくので、絆は深くなります。

 

わたしは中途退職したわけですが、今でも原隊の先輩後輩と飲みに行ったりします。

 

毎年必ず会う先輩後輩がいます。

 

改めて言葉にすると、ものすご~~~く恥ずかしいですが、深い絆で結ばれていると表現してもいいんだと思います(^ⅿ^;

 

 

ただ、その絆をあったかいと感じるか、あつくるしいと感じるかは、人それぞれかもしれません…(^^;

 

 

2 あったかい?あつくるしい?

「深い絆で結ばれる」

 

この表現をどうとりますか?

 

わたしはこのブログを書くために、あえて言葉にしなければならなかったので、表現してみたんですが…。

 

めっっっちゃ、こそばゆくなりますね(^n^;

 

 

 

でも、嫌な気分ではありません。

 

むしろ昔を思い出して、あったかい気持ちになります。

 

 

 

ただ、ちょっと表現を変えると、

「濃密な人間関係」

 

とも言えます。

 

 

 

そりゃそうです。

 

 

 

新隊員の教育期間は、共同部屋で共同生活。

 

どんな行動をするのも誰かと一緒という生活が、前期後期の半年続きます。

 

そして、原隊に着隊しても寮生活が続き、先輩と相部屋。

 

そりゃ関係性が濃くなるのも当然です(^^;

 

 

これを「あったかい」と感じるか、「あつくるしい」と感じるかは、人それぞれだと思います。

 

 

わたしは『あったかい』と感じました。

 

 

ま、たまにはその人間関係が、面倒くさくなることもあるんですけどね(^^;

 

でもそれは自衛隊ではなくても、仕事をしていれば、誰でも経験することです。

 

そして人間は一人では生きていけないので、どこへ行っても一生続くのが人間関係です。

 

 

「人間関係は一生を通じて学ぶもの」

 

 

と思っておけば、大抵のことは受け入れられるかな…、と感じています。

 

集団行動が苦手なわたしですら、「あったかい」と感じたわけですから(^^;

 

そんなわたしが15年も勤められたのは、いい先輩後輩に恵まれたからだと思っています。

 

陸上自衛隊には、本当に感謝しています。

 

わたし視点で恐縮ですが、そんな陸上自衛隊のあったかいところを、3つご紹介します。

 

 

3 あったかい3つのポイント

陸上自衛隊のあったかいところを挙げようと思うんですが、これは「特に感じる部分」ということです。

 

細かい部分を挙げるとキリがないので、3つにしぼってお伝えします。

 

(1) 絶対に誰かいる

「休みの日に一人で寂しい」

 

そんな経験はありませんか?

 

安心してください。

 

 

 

 

はいてますよ!

 

って、安村さん、すみません(^o^;

 

 

話がそれちゃいますね(^^;

 

 

 

自衛隊の寮にいれば、一人で寂しいなんてことはまずありません。

 

自分の部屋で一人でも、当直室に行けば、必ず当直勤務者がいます。

 

別の部屋に行けば、残留勤務者がいます。

 

そしてちょっと駐屯地をうろつけば、同じ自衛官が必ずいます。

 

 

この安心感と言ったら…(^^)

 

 

わたしはどちらかというとインドア派で、案外寂しがり屋なくせに集団行動が苦手という、めんどくさい人間です(^^;

 

休みの日に近からず遠からず、必ず誰かいてくれるという環境は、とても心地よかったです。

 

ちょっと寂しくなったら、当直に着いてる先輩や後輩と話したりして(^o^;

 

 

今思い返してみると、とってもあったかかったなと感じます。

 

 

(2) 衣食住が無料

これは一人暮らしをしたことがある方には、とってもありがたいと感じることだと思うんです。

 

駐屯地内の寮は、無料です!

 

もちろん相部屋ですけど、それでも無料なのは本当にありがたいです。

 

そしてあったかい手作りの食事も無料。

 

足を伸ばして入れる、広々としたお風呂も無料。

 

 

いやぁ…。

 

 

本当にありがたかったです。

 

 

一人暮らしだと、食事は外食で入浴はシャワーで済ます、なんて感じになると思うんです。

 

自衛隊の寮にいる限り、そんなことはありません。

 

 

繰り返しになりますが、あったかい手作りの食事と、足を伸ばして入れる広々としたお風呂が、毎日無料なんです(^o^)♪

 

 

 

ちなみに「衣」については、仕事に使う服が無料で貸与されるという感じです。

 

装備なんかも、無料で貸与されます。

 

さすがにパンツや靴下は、自分で買います(^^;

 

 

わたしは自炊が好きなので、毎日食事を作るのは苦ではありません。

 

ただ、毎日足を伸ばしながら広いお風呂に入れたのは、まさに体感そのものですが、あったかかったな感じます。

 

 

(3) 学歴不問で平等

自衛隊は、学歴不問で入れます。

 

義務教育を修了していれば大丈夫です。

 

入隊当初は高卒と大卒で、ちょっとだけ給料が違いますが、最初だけです。

 

そして自衛隊で働いてみて、仕事の能力と学歴は、ほとんど関係ないということがよくわかりました(^^;

 

「そんなこと言ったって階級社会だし、学歴関係あるんでしょ?」

 

なんて思う方もいるかもしれません。

 

イヤイヤイヤ。

 

一番低い階級の2等陸士から、師団長、つまり陸将にまでなられた方もいます!

 

本人の努力次第で、そこまで出世できるんです!!

 

そしてその出世は、試験と体力と面接で決まります。

 

これは努力次第で、どうにでもなるものです。

 

 

試験は点数で評価されて、公平な採点がされます。

 

 

頑張っている人を認めてくれる、ものすごく平等な組織だと感じます。

 

 

そして、こんな人は一切見たことないですが、

 

「俺は○○大を出ている!」

 

なんてこと言いだした日には、、、。

 

多分、馬鹿にされて終わりますね(^^;

 

そんなもの、命懸けの任務には、何の役にも立ちませんから。

 

 

 

ただ、学歴に関しては一つだけお伝えしておこうと思います。

 

 

 

それは防大防衛大学校)卒か、防大卒じゃないか。

 

 

 

トップのトップを決める際には、そこに目に見えないフィルターがあるかもしれません。

 

 

現在の統合幕僚長の吉田陸将。

 

 

吉田陸将は、東大を出ています。

 

 

去年、陸上幕僚長から統合幕僚長になっていますが、この方は防大出身者以外で初めて幕僚長になった方、とニュースになっていました。

 

 

これがニュースになるということは、防大卒とそれ以外の何かががあるのかもしれません。

 

 

ただ、やっぱり防衛大学校を卒業していると、トップを目指そうとする意欲が、一般大学を出た方より強いと思うんです。

 

 

出世というのは、強い意志がないとできないものですから。

 

 

ですので、そういう意思が強い方の母集団を考えた時に、単純に防大出身者が多くなるというのもあるのかもしれません。

 

 

ま、こんなことはわたしみたいなペーペーの隊員には、全く関係のないこと。

 

昇任試験を見ていて、不平等に感じることはありませんでした。

 

 

人を平等に見てくれて、そして努力と頑張りを認めてくれる。

 

陸上自衛隊を退職して、経営者として働いてみた今。

 

自衛隊のそんな部分が、あったかかったなと感じます。

 

 

4 人を見捨てない組織

陸上自衛隊を一言で表現すると

 

「人を見捨てない組織」

 

そんな風に言えると、わたしは思っています。

 

 

本当に面倒見がいい組織だと思います。

 

 

ちょっと面倒見が良すぎるかもしれません(^^;

 

 

何でも手取り足取り教えてくれます。

 

普通そんなことまで面倒見ないだろ、なんてところも面倒を見てくれます。

 

本当に懐の深い組織だと思います。

 

 

そして現に、陸上自衛隊を退職して民間に就職した隊員が、やっぱり自衛隊が良かったと言って、戻ってくることがよくあります。

 

再入隊と呼ばれるものです。

 

民間で働いてみて、自衛隊のあったかさに気づくというパターンですね(^o^;

 

これは、特別珍しいことではありません。

 

わたし自身、15年の間で何人も見てきました。

 

だからといって、出戻りと馬鹿にする人はいません。

 

むしろ、

「大変だったね」

 

と、あったかく受け入れる感じです。

 

 

また、自衛隊の面倒見がよいところとして、就職援護制度というものがあります。

 

実は自衛官は、一般の方より定年が早いんです。

 

だいたい55歳前後で定年になります。

 

そして任期制で退職する若い隊員もいます。

 

そんな隊員のために、就職を斡旋してくれるのが就職援護制度です。

 

「国のために、危険を顧みず働いた」

 

そんな方の第二の人生を、応援する制度です。

 

こんな中で、大学を中退して2年間任期制隊員として働いて、就職援護を受けた後輩がこんなことを言っていました。

 

「自分みたいな大学を中退した人間が、自衛隊に2年勤務しただけで、就職の面倒まで見てくれるなんて、こんなありがたい話はない」

 

と。。。

 

自衛隊の面倒見の良いところを表す、1つのエピソードだと思います。

 

 

 

ニュースに出てくる陸上自衛隊の印象は、どうでしょうか。

 

 

 

世間を騒がせるようなニュースが多い、という印象があるかもしれません。

 

 

 

言い訳になってしまうかもしれませんが、やっぱり14万人もいると色んな隊員がいます。

 

 

 

例えば、14万人程度の人口を抱える都市を3つ挙げると、

 

「埼玉県朝霞市

 

静岡県藤枝市

 

茨城県古河市

 

だそうです。

 

これらの市内で、問題の発生を0にするというのは不可能でしょう。

 

そんなことができたら、警察いりませんよね(^.^;

 

 

 

きっと、問題の発生を0にする取り組みや道のりが、大切なんだと思います。

 

 

 

そんな課題に取り組み、国民の負託に応える道を歩んでいる、大多数の隊員の皆様。

 

 

 

そんな方々が所属する組織の、懐の深さとあったかさに感謝を捧げたいと思います。

 

ありがとうございます。

 

 

5 まとめと次回のテーマ

今回のブログでは、陸上自衛隊「あったかいところ」をご紹介しました。

 

わたしの主観で大変恐縮ですが、そのあったかさに共感していただければ幸いです。

 

もちろん、

 

「あつくるしい」

 

「うっとうしい」

 

「面倒くさい」

 

と感じることも、あるにはあります。

 

 

ただ、そんなことばっかりではありません。

 

 

人間ですから、時には否定的な目線で物事を見てしまうこともあると思うんです。

 

ですので今回のブログでは、肯定的な目線で見てお伝えしました。

 

 

そして、もし今このブログを読んで下さっているあなたが、現役の陸上自衛官で、否定的な感情に囚われているなら…。

 

自衛隊の中にはたくさんの部隊があります。

 

階級が上がって陸曹以上になれば、部隊の異動も気軽に希望できます。

 

自分に合う部隊を探してみても、いいかもしれません。

 

 

せっかく入った自衛隊

 

是非あったかい部分を、経験してくださいね。

 

 

次回のブログでは、

「お金がないけど進学したい!」

 

そんな若い方を対象に、自衛隊の制度とそのメリットをご紹介しようと思います。

 

是非ご覧ください。

 

 

 

参考資料
1 防衛省HP「防衛省・自衛隊の人員構成

2 年収マスター「従業員数ランキング

3 ウィキペディアHP「日本の市の人口順位

 

 

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陸上自衛隊に15年勤務。レンジャー隊員。公認心理師産業カウンセラー

 

在職時は、年200件以上の面談に対応するカウンセラーの任務を行うと共に、隊員に対して「災害派遣の心構え」を教育をしていました。

 

そんな自衛隊での教育や、自身の災害派遣の経験をアレンジして、現在は一般向けに「災害の心構え」をお伝えするセミナー講師。

 

 

『どんな災害も乗り越える』

 

 

その心構えを”自衛隊式”でレクチャーしています。

 

 

このブログでは、防災のこと、身心の健康、そしてちょっとだけ自衛隊の話を綴っています。

 

自衛隊での経験やセラピストとして学んだことが、皆様のお役に立てば幸いです。

 

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経歴・資格など

公認心理師(国家資格)、産業カウンセラー、リラクゼーションセラピスト(2級)、元陸上自衛官、レンジャー隊員、上級体育指導官、予備自衛官(衛生官)

〔※「Windship」及び「Windship treatment」は登録商標です。〕

 

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