自衛隊卒のセラピスト

セラピスト&自衛官の経験と共に、笑顔になる話題をお届けします。

【平成23年紀伊半島大水害】甚大な広域被害とTEC-FORCEの活動

令和8年9月9日

東日本大震災と同じ年に起きた「紀伊半島大水害」。紀伊半島一帯を襲った広域の大水害と、その復旧を担ったTEC-FORCEの活動をお伝えします。ぜひご覧ください☆

お疲れ様です。

 

自衛隊卒のセラピストの岡田 凰里(おかだ おうり)です。

 

ブログを読んで下さって、ありがとうございます。

 

9月に入りました。

 

気温はだいぶ下がり、夜は秋の虫が鳴き始めましたね。

 

朝晩は肌寒い気温になっていますので、寝冷えしないようには注意していきましょう(^^)

 

 

さて、9月は防災月間です。

 

それに合わせて、9-10月のブログテーマは

『平成23年紀伊半島大水害』

 

です。

 

 

平成23年に起きた災害と言えば、誰もが思い浮かべるのは

「東日本大震災」

 

だと思います。

 

これはわたし自身が、現役自衛官として災害派遣に携わった影響もあると思います。

 

ただ、同じ年の9月に近畿地方で、稀に見る広域で甚大な大水害が起きたことはご存じでしょうか。

 

その災害が『紀伊半島大水害』です。

 

紀伊半島一帯というとてつもなく広い範囲に被害をもたらした大水害ですが、水害に関しては毎年のように起きている印象です。

 

 

 

特に今年は、全国各地で大雨による水害が発生しています。

 

 

 

15年前に起きた大水害を通して、水害の被害と対処について、3回に分けてお伝えしていこうと思います。

 

今回のブログでは、大水害の概要と復旧を担った国土交通省の『TEC-FORCE』についてお伝えします。

 

ブログは以下の内容です。

1 紀伊半島大水害とは

2 甚大な広域被害の概要

3 TEC-FORCEの懸命な活動

4 必要不可欠な長期の地道な作業

5 まとめと次回のテーマ

それでは始めていきますね(^^♪

 

 

1 紀伊半島大水害とは

紀伊半島大水害は、平成23年8月25日にマリアナ諸島の西の海上で発生した、台風12号の大雨による災害です。

 

台風が大型でかつ動きが遅かったため、長時間にわたって台風周辺の非常に湿った空気が流れ込みました。

 

そしてこの台風の動きで特徴的だったのは、紀伊半島付近を縦断するように移動したことです。

 

 

珍しい経路だというのは、おわかりいただけると思います。

 

大抵の台風は、発生地点から沖縄の方に向けて移動し、その後は日本列島の太平洋側を舐めるようにして北上しますよね。

 

そして一般的には、台風の進行方向に対して右側の方が風が強くなります。

 

台風の渦は反時計回りなので、その動きと進行する動きが強め合うからです。

 

 

そしてこの台風では運悪く、湿った空気が勢いよく紀伊山脈にあたり、大雨を降らせる結果となったようです。

 

 

とくに降水量が多かった紀伊半島を中心とする8月30日18時から9月5日24時までの解析雨量の総降水量は、南東部を中心に広い範囲で1000ミリを超え、一部の地域では2000ミリを超える記録的な大雨になりました。

 

ちなみに先月の8月13日~14日にかけて、千葉県で記録的な大雨が降りましたが、24時間の雨量が364ミリです。

 

364ミリですら、あれだけの被害が出ているわけです。

 

紀伊半島大水害での降水量がケタ違いな上、それだけの雨が紀伊山脈に降れば、大きな被害が出るのは、想像に難くありません。

 

この大雨により土砂災害、浸水害、河川のはん濫などが発生し、奈良県、和歌山県、三重県での死者は72人、行方不明者は16人(被害状況は平成24年7月7日)

 

とくに降水量が多くなった奈良県、和歌山県では土砂崩れにより大規模な河道閉塞(天然ダム)が発生しました。

 

それではどのような被害が出たのか、具体的に見ていこうと思います。

 

 

2 甚大な広域被害の概要

この災害での和歌山、三重、奈良県での主な被害は、

 

●土砂災害:106件

 〔内訳〕

 ・土石流等:59件

 ・地すべり:16件

 ・がけ崩れ:31件

 

●国道・県道の通行止め:236カ所

 

●孤立集落:18地区

 

●死者:72名 不明者:16名

 

数字を見ただけでも、被害の大きさがわかります。

 

そして被害をプロットした地図を見ると、どれだけ広域な被害だったかがわかります。

紀伊半島全域に、被害があったことが確認できます。

 

紀伊半島は日本最大の半島ですので、その全域にわたって被害があったと考えると、とんでもなく広範囲に被害があったことがおわかりいただけると思います。

 

関東の方であれば、房総半島全域で被害があったことをイメージしていただければとわかりやすいかもしれません。

 

それより広範囲で被害があったということです。

 

 

15年前の災害で、さらに広域にわたる災害で、まとまった映像資料が少ないのですが、ひとつの参考にこちらをご覧いただければと思います。

 

和歌山県新宮市内の被害状況

 

 

ちなみにわたしは今年に新宮を訪ねた際に、熊野川の河口に向けて写真を撮影したんです。

 

 

この広大な熊野川があの水かさになるとは、誰もが想像できなかったと思います。

 

 

ちなみに熊野川の水位は、約20m上昇したそうです。

 

 

そして上流域では、土砂による天然ダムが5つも発生しました。

 

天然ダムは決壊すると、その下流では甚大な被害が発生します。

 

 

 

紀伊半島大水害で雨が降り続いたのは、約5日間。

 

その豪雨によって、土砂災害が発生していないかヘリコプター7機を用いて調査が行われました。

 

その調査のお陰で、このような天然ダムが見つかりました。

 

皆さんはこのような調査を、誰が行うかご存じですか?

 

 

 

警察?消防?自衛隊?

 

 

 

いいえ違います。

 

 

 

それは国土交通省の専門チームになります。

 

 

 

そして国土交通省には災害対応のスペシャリスト集団

『TEC-FORCE(テックフォース)』

 

がいます。

 

3 TEC-FORCEの懸命な活動

TEC-FORCEとは『Technical Emergency Control FORCE』の略称で、国土交通省の緊急災害対策派遣隊のことです。

 

災害の際に迅速に地方公共団体等へ支援が行えるよう平成20年に創設されています。

 

全国の地方整備局等の職員がその任務にあたり、被災自治体が行う被災状況の把握、被害の拡大の防止、被災地の早期復旧等に対する技術的な支援を行っています。

 

TEC-FORCEの活動内容について、わかりやすく解説している動画がありましたので、是非ご覧いただければと思います。

 

TEC-FORCEの活動内容

〔※令和8年9月10日にこの動画を追加しました〕

 

 

そして今回のブログでお伝えしている大水害でも、もちろんTEC-FORCEの皆さまの活動がありました。

 

 

 

 

大規模自然災害の発生が懸念されている中、令和8年4月には隊員数を約1万8千人に増強(創設当初約2500人)されています。

 

警察・消防・自衛隊そして海保の隊員は、災害において被災者を直接支援する機会があります。

 

ただ、TEC-FORCEの職員の皆さまは、そういったことはあまり無いようです。

 

ですので、なかなかその活動に目を向けられることは無いのかもしれません。

 

また、平成20年に創設された歴史の浅いチームであるため、あまり周知がされていない部分もあると思います。

 

 

 

しかしその創設から18年間に、約180の災害に派遣をされています。

 

 

 

日本ではそれだけ多くの災害が発生し、その度に土木建築の支援が必要なほどの被害が出ているということです。

 

そして、道路の復旧や河川・土砂災害による被害の復旧がなければ、被災者は安心して生活することはできません。

 

被災者が災害を乗り越えていくためには、必要不可欠な支援です。

 

ただ、その支援は長期間に渡る、地道な作業です。

 

 

4 必要不可欠な長期の地道な作業

災害が起きた際の警察・消防・自衛隊・海保などの発災当初の任務は、主に人命救助です。

 

もちろんそれ以外の任務もありますが、被災者に接する任務が多いような気がします。

 

人命救助という人の命がかかった任務だったり、避難所での直接的な住民の支援なので、メディアなどの注目を浴びやすくなります。

 

注目が集まれば、それだけ被災者からも感謝もされやすいような気がします。

 

わたし自身、現役時代は被災者から感謝された経験があります。

 

 

しかし、TEC-FORCEやそれ以外の国交省の職員の皆様、土木建築に関わるお仕事をされている皆様の活動の場合はどうでしょう。

 

任務の相手は自然です。

 

圧倒的な破壊力でダメージを受けた被災現場に対して、次に同じような災害が起きないように、対策していくことがその任務です。

 

過酷な環境を克服しながら、復旧のための計測をしたり、

 

 

 

 

日常生活を取り戻すために、交通インフラを整えます。

 

 

 

人の足ではいけない現場の調査では、ヘリを活用したりもします

 

 

 

ちなみに令和8年4月現在、国交省は災害対策用に9機のヘリを保有しています。

 

そして、対策を施すにしても倒木や流木の処理をしなければなりません。

 

 

この倒木の多くは泥まみれで、すべて処分する方針だったそうですが、無料譲渡を公募したところ、民間事業者から要請があり、枝、根を除いた総量3万本全てを譲渡したそうです。

 

これは現場までの道路があり、運搬に問題が無かったことで実現したそうです。

 

また、海洋に流出したゴミの回収も、船舶の航行には不可欠な支援です。

 

 

 

そして土砂災害を防ぐためには、大規模な対策が必要になります。

 

 

 

 

このような作業が、紀伊半島の各地で行われました。

 

ちなみに、被災者に対して直接的な支援もされているようです。

 

 

 

 

 

建築土木に関わるお仕事をされている皆様の、長期間にわたる地道な作業の一端をご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

 

 

 

このような作業のお陰で、現地の皆様はもちろん、そこ訪ねる皆様の安心安全が確保されています。

 

 

 

復旧活動に携わった皆様に、心から感謝いたします。

 

 

 

ありがとうございます。

 

 

5 まとめと次回のテーマ

今回のブログでは紀伊半島大水害の概要と、その復旧を担ったTEC-FORCEについてお伝えしました。

 

そして、長期間に渡る地道な作業をしてくださった、土木建築の仕事に携わる皆様の活動の一端もご紹介しました。

 

被災現地で生活をしない限り、なかなか目にすることのない土木建築に携わる皆様の活動。

 

そんな活動があってこその復興です。

 

もしご旅行などで、被災後の現地を通りがかった際には、地道な活動をされている関係者の皆さまにも目を向けていただければと思います。

 

そして直接のお声がけは難しいと思いますので、心の中で感謝の気持ちを捧げていただければと思います。

 

 

次回のブログでは、紀伊半島大水害で被害の大きかった、那智勝浦町の被災状況と15年後の今ついてお伝えします。

 

是非ご覧ください。

 

 

参考資料

1 「2011年紀伊半島大水害」国土交通省近畿地方整備局 災害対応の記録(PDF)  国土交通省 近畿地方整備局 企画部企画課 紀伊半島大水害記録誌事務局発行 平成26年1月

2 災害時気象速報「平成23年台風第12号による 8月30日から9月5日にかけての大雨と暴風」(PDF) 気象庁 平成23年11月

3 平成23年紀伊半島大水害の被害と復旧の記録(PDF) 和歌山県 県土整備局

4 内閣府資料「2011年(平成23年)台風12号による災害」(PDF)

 緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE) 国土交通省 水管理・国土保全局(PDF)https://www.mlit.go.jp/river/bousai/pch-tec/about/pdf/overview.pdf

6 気象庁Website

7 国土交通省Website

8 YouTube「cityshingu 

9 YouTube「国土交通省東北地方整備局

 

 

≪前回のブログ  -  次のブログ≫

 

 

陸上自衛隊に約15年勤務。レンジャー隊員。公認心理師。産業カウンセラー。

 

在職時は、年200件以上の面談に対応するカウンセラーの任務を行うと共に、隊員に対して「災害派遣の心構え」を教育をしていました。

 

そんな自衛隊での教育や、自身の災害派遣の経験をアレンジして、現在は「災害の心の準備」をお伝えする研修講師。

 

 

『どんな災害も乗り越える』

 

 

そのマインドセットを”自衛隊式”でレクチャーしています。

 

 

このブログでは、防災のこと、身心の健康、そしてちょっとだけ自衛隊の話を綴っています。

 

自衛隊での経験やセラピストとして学んだことが、皆様のお役に立てば幸いです。

 

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公認心理師(国家資格)、産業カウンセラー、リラクゼーションセラピスト(1級)、元陸上自衛官、レンジャー隊員、上級体育指導官、予備自衛官(衛生官)

〔※「Windship」及び「Windship treatment」は登録商標です。〕

 

前回のブログ 

【江戸走りを解剖する④】現代走法への応用と特徴の比較

令和8年8月31日

現代の日常生活では、ほぼ使われていない江戸走り。もし取り入れるとしたらどういった場面がおススメかを、現代走法と比較しながらご説明します。ぜひ覧ください☆

お疲れ様です。

 

自衛隊卒のセラピストの岡田 凰里(おかだ おうり)です。

 

ブログを読んで下さって、ありがとうございます。

 

 

8月ももう終わり。

 

宿題はもう終わっていますか(^ⅿ^)

 

わたしはこのブログが宿題みたいになっちゃいました(^-^;

 

予定通りに更新できずに申し訳ありませんでした。

 

諸事情ありまして…(^n^;

 

 

8月は終わるものの、暑い日はまだまだ続きそうですので、熱中症には十分注意して過ごしましょう。

 

 

さて、7-8月のブログテーマは

『江戸走りを解剖する!』

 

です。

 

7/8      【江戸走りを解剖する!】姿勢と視線の身体操作 

7/22    【江戸走りを解剖する②】足の運びと着地の考察

8/5   【江戸走りを解剖する③】腕の構造と動きの考察

 

の3回に分けて、江戸走りの身体操作を姿勢と視線、足の運び、腕の動きに着目してお伝えしました。

 

現代走法とは異なる部分や同じ部分を、解剖学やバイオメカニクスの力をお借りしながらご説明しました。

 

江戸走りの身体操作を理解するための、一助になっていれば幸いです。

 

 

今回のブログでは3つのブログのまとめとして、『現代走法への応用と特徴の比較』をしてみようと思います。

 

 

 

「江戸走りを生活に取り入れよう」

 

 

 

そんな風に感じる方は、いったいどのくらいいらっしゃるんでしょうか(^-^;

 

わたしの場合は、奥駈道170㎞をトレイルランニングで走破するという目標がありますので、そのために江戸走りをマスターしようとしています。

 

ただ、何かしらの目的がなければ、江戸走りを日常生活に取り入れようとは思わないような気がするんですよね(^o^;

 

そこで、現代走法への応用や特徴の比較をお伝えして、少しでも江戸走りにご興味を持っていただければと思った次第です(^^;

 

 

 

なんでそこまでやるのかって?

 

 

 

あ、いや、やっている方が増えた方が、わたし自身も江戸走りをしやすくなるので(^ⅿ^;

 

変わった走り方をしているなぁ・・・なんていう目で見られなくて済みますから(^n^;

 

前置きはこれくらいにして(^^)

 

ブログは以下の内容です。

1 現代走法との身体操作の比較

2 日常生活に取り入れる上で

3 江戸走りが楽な3つの状況

 (1) 荷物を担いでいるとき

 (2) 歩いて移動するとき

 (3) 着物を着ているとき

4 現代走法への応用

 ① 短・中距離走(~1500m)

 ② 中・長距離走(~10000m)

 ③ ロード(マラソン等)

 ④ トレイルランニング

5 まとめと次回のテーマ

それでは始めていきますね(^^♪

 

 

1 現代走法との身体操作の比較

それでは早速、身体操作の比較をしてみようと思います。

 

今回のテーマのブログをまとめた形になりますが、ご覧ください。

 


現代走法と江戸走りの身体操作の違いが、おわかりいただけると思います。

 

 

まずは「①推進力」と「②姿勢」は

 

のブログで説明させてもらいました。

 

現代走法は身体をなるべく棒に近い形にして、棒が地面にバウンドする地面反力を使って走るんでしたね。

 

そのためには胸を張らないと、棒に近い状態になりません。

 

現代的に言えば、いわゆるいい姿勢ですね。

 

ところが江戸走りは、前に倒れる力を利用しています。

 

身体をバウンドさせるようなことはしません。

 

胸を張ると前に倒れにくくなりますので、胸をあえて張るようなことはしません。

 

 

次に「③足の運び」に関しては

のブログで説明しました。

 

もしかすると以外に感じるかもしれませんが、現代走法も江戸走りも『つま先着地』なんです。

 

現代では歩く際は踵(かかと)着地なので、その延長で踵着地で走ってらっしゃる方もいるかもしれません。

 

ただ、それは昔の話。

 

現代アスリートで走る際に、踵から着地している方はまずいないでしょう。

 

踵から着地してしまうと、走る方向とは逆方向の力が強く働いてしまうからです。

 

わたし自身も現代走法で走るときは、つま先着地で走っています。

 

ブログを書くために久々に踵着地で走ってみたんですが、足にかかる負荷が凄すぎて、とてもじゃないけど走れたもんじゃなくて…(^-^;

 

ジョギングやランニングが趣味の方は、つま先着地の走法を習得することをおススメします(^^)

 

人によるとは思いますが、長くとも半年くらい練習すれば、できるようになると思います。

 

 

「④腕の動き」に関しては

 

のブログで説明しました。

 

特に江戸走りで特徴的なことは、『腕は上下に綾吊る』というものです。

 

綾吊る(あやつる)と表記していますが、腕を脱力(抜力)して身体操作すると、綾吊るという身体感覚にたどり着きます(^-^;

 

これは現代走法とは、大きく違うところだと思います。

 

 

そして「⑤身体感覚」に関しては、これまでのブログで特筆したわけではありませんが、現代走法と江戸走りで走る際の身体感覚の比較です。

 

 

現代走法では、「腱と筋力」を意識しているように感じます。

 

江戸走りでは、「骨と脱力(抜力)」を意識しているように感じます。

 

 

これは両方の走法をやってみて、さらに分析しながら走ってみないとわからないかもしれません(^-^;

 

ま、あくまで感覚の世界なので、個人差があるかもしれません。

 

 


以上が、現代走法と江戸走りの身体操作の比較です。

 

これをふまえて日常生活に江戸走りを取り入れる上で、両者の特徴を比較してみようと思います。

 

 

2 日常生活に取り入れる上で

わたしの目標は、トレイルランニングでの奥駈道170㎞走破です。

 

そのために、普段から江戸走りでトレーニングしています。

 

そんなわたしの視点ですが、日常生活に江戸走りを取り入れる上で、以下の点に着目してみました。

 

 

まず「①視線」に関して。

 

現代走法では姿勢を良くして走るので、遠くを見通しながら走ることになります。

 

前から来る人や車両、信号や標識も見やすいです。

 

それとは逆に江戸走りでは、身体を前に倒す力で進むので、視線は近くの地面を見ながら走ることになります。

 

前方を確認するためには、視線をいちいち上げなければなりません。

 

 

次に「②適地」です。

 

現代走法は、整備された道を走るのに適していると感じます。

 

現代の日本では、歩道にはアスファルトが敷かれていて、段差はあまりありません。

 

あったとしても、予想可能な範囲の段差しかありません。

 

視線を上げっぱなしでも、大した問題は出ないでしょう。

 

逆に江戸走りは、未整備の道を走るのに適していると感じます。

 

視線は下に向いていますので、地面が確認がしやすいのはもちろんです。

 

そして江戸時代の日本は、舗装されていない道がほとんどです。

 

凹凸はランダムにありますので、視線を上げて走ってしまうと、つまづいてしまいます。

 

視線を下げて走らないと、支障が出たはずです。

 

 

また「③見栄え」に関しては・・・(^o^;

 

まぁ、江戸走りで走っていると変わった走り方だと思われます、、、(_ _;

 

そりゃ、そんな走り方で走っている人はいませんから(^^;

 

江戸走りの見栄えは、、、えーっと、「玄人好み」と表現するのが精一杯です(^n^;

 

逆に現代走法は、スタイリッシュですよね(^^)

 

トラック競技の選手や、マラソン選手の走り方は見ていて「かっこいいな」と誰もが感じるのではないでしょうか。

 

 

最後に「④体得時間」です。

 

わたし個人の話で大変恐縮ですが、昔はわたしは踵(かかと)着地で走っていました。

 

ただ自衛隊体育学校に入校した際に、つま先着地の現代走法を習いました。

 

現代走法の感覚がつかめたのは、だいたい3か月くらいでした。

 

そしてその走法で全力で走れるようになるには、だいたい4~5か月くらいだったと思います。

 

周りからは「フォームがいい」と言われましたし、さすが体育学校を修了しただけある、という風に声をかけてもらったこともあります(^^;

 

体育学校ではランニングだけを習っていたわけではありませんので、少し時間がかかってしまったと感じます。

 

恐らくではありますが、ジョギングやランニングが趣味の方は、集中的にレッスンすれば3か月くらいで体得できると思います。

 

 

 

ただ、江戸走りは違います(^o^;

 

 

 

骨と脱力(抜力)の身体操作と江戸の走法を体得するのは、とても時間がかかるものです。

 

これは現代とは違う身体感覚を使うので、難しく感じるはずです。

 

わたし自身は、大場先生の動画を拝見する前から江戸走り取り組んでいましたので、動画を拝見した後は半年くらいで感覚がつかめました。

 

ただ、そうでもない方は、体得するのは年単位の時間がかかると思います。

 

そして体得するまでには、身体を痛めたりすることもあります。

 

どういった障害が出やすいかは、これまでのブログでお伝えしていますので、参考にしていただければと思います。

 

 

 

以上をふまえてどうでしょうか。

 

 

 

江戸走りを日常に取り入れたいと思いますか?

 

 

 

どう思うかは人それぞれです。

 

 

 

ただ、江戸走りやなんば走りに関する情報を集めると、ひとつ気になる情報があるんです。

 

 

 

それは、江戸走りやなんば走りは”楽”だという情報です

 

 

3 江戸走りが楽な3つの状況

大場先生の動画以外にも、YouTubeで「江戸走り」や「なんば走り」の動画があります。

 

それらを拝見すると、

 

「楽に走れる(歩ける)」

 

という風に語られています。

 

楽に走れるなら、それに越したことはないわけですが、江戸走りをできる方自体が少ないので、本当に楽なのかどうか疑問が沸いてくると思うんです。

 

わたしが本格的に江戸走りに取り組み始めて約2年

 

距離的には、優に2000㎞以上は江戸走りで走っています。

 

その経験からすると、、、

 

 

 

 

 

『状況による』

 

 

 

 

 

というのが正直なところです。

 

 

その状況は以下の3つです。

(1) 荷物を担いでいるとき

(2) 歩いて移動するとき

(3) 着物を着ているとき

 

1つずつご説明しますね。

 

 

(1) 荷物を担いでいるとき

1つ目の状況は、

 

 

『荷物を担いでいるとき』

 

 

です。

 

江戸走りというのは、江戸時代以前の方々が使っていた走法・歩法です。

 

 

 

その時代には、電車もなければ自動車もありませんし、バイクや自転車もありません。

 

 

 

馬や籠はあったでしょうが、一般人が乗れるものではありません。

 

 

 

荷物を運ぶには、人力のことがたくさんあったでしょう。

 

 

 

そして戦の際には鎧をつけて戦場を駆けまわったことでしょう。

 

 

 

その状況の時には、間違いなく江戸走りの方が楽だと思います。

 

 

 

なぜなら倒れる力を推進力に変えるので、荷物が揺れないからです。

 

現代走法で走ってしまうと、地面反力により荷物が上下に揺れてしまい、プラスアルファの負荷になります。

 

こう言ったことを考慮すると、荷物を担いでいる時は江戸の走法・歩法の方が楽だと言えます。

 

 

(2) 歩いて移動するとき

2つ目の状況は、

 

『歩いて移動するとき』

 

です。

 

歩く分には江戸以前の歩法の方が、楽で速く進めると感じます。

 

現代で言う「小走り」みたいな感覚のスピードで、移動することができます。

 

現代歩法は踵から着地しますので、どうしても進行方向とは逆の力が働いてしまいますからね。

 

これに関しては

 

のブログでご説明いたしました。

 

江戸時代の旅行者は、現代人よりも速いスピードで歩いて旅行をしていたと言われています。

 

それは江戸の歩法を使っていれば、当然の結果と言えます。

 

わたし自身、急いでいる時は江戸の歩法を利用しています(^^;

 

ちょっと恥ずかしいんですけどね(^n^;

 

 

(3) 着物を着ているとき

そして3つ目は、

 

『着物を着ているとき』

 

です。

 

江戸走りの身体操作は、身体を捻ることがありません。

 

ですので、着物が着崩れしません。

 

そして着物を着ている時に、現代の歩き方や走り方をしようとしても、正直歩きにくいですよね(^-^;

 

江戸時代の走法・歩法を使えばそんなことはありません。

 

ごくごく普通に動けますし、スタイリッシュなんですよね(^^)

 

ですので、着物を着ている時は、江戸時代の走法・歩法で動くことをおススメします。

 

これはきっと着物自体が、日本古来の身体操作や身体感覚を元に作られているからだと思います。

 

これについては、

のブログでご説明しました。

 

 

 

ただ、ちょっと注意してもらいたいのは、街中でジョギングやランニングをするとなると、話は別ということです。

 

 

信号機を見なければなりません。

 

 

標識を見なければなりません。

 

 

街を行きかう皆さまや、車両にも注意を配らなければなりません。

 

 

江戸走りは近くの地面を見て走りますので、頻繁に視線を上げなければなりません。

 

 

そういった手間やストレスを考えると、街中でのジョギングなどは現代走法の方が楽だと感じます。

 

 

以上をふまえて、現代走法に江戸走りを応用するためには、どうすればいいかご案内しますね!

 

 

4 現代走法への応用

現代の走法は日常生活に利用するというよりも、競技に特化した走り方です。

 

スピードに全振りした走法ですよね。

 

そのためにウェアやシューズなどのギアが開発されていますし、そしてトレーニングもスピードに特化した要領が考案されています。

 

 

 

そんな中で、仮に江戸走りを取り入れるとしたら。。。

 

 

 

まずは相性から見ていこうと思います。

 

 

わたし自身の感覚で大変恐縮ですが、こんな感じになると思います。

 

それではひとつづつ順番に説明していきますね。

 

 

① 短・中距離走(~1500m)

まずは短・中距離です。

 

これは現代走法、江戸走りのどちらとも相性がいいと思います。

 

大場先生は動画で「神速歩行術」について紹介してくれていますが、現代で言う短距離走に使う走法です。

 

現代走法と江戸走りでは、負荷がかかる部分が違いますので、状況で使い分けて走るのがいいと感じます。

 

スタートから一定距離は、江戸の走法がいいと感じます。

 

加速局面は現代走法だと身体に相当な負担がかかりますので、脱力(抜力)の身体操作で加速した方が効率的でしょう。

 

加速した後は、現代のシューズの力を存分に利用できる現代走法の方がスピードを維持できると思います。

 

現代走法と江戸走りでは、負担のかかる部分も違いますので、身体の負担も分散できると感じます。

 

 

また、トレーニングに関しても、骨と脱力(抜力)の身体操作を身につける時間が確保できるという事情があります。

 

短・中距離のトレーニングは、ただたくさん走ればいいというわけではありません。

 

繊細な身体操作を追求しながら、0.01秒の差を競います。

 

そういった繊細な身体操作を追求する時間があるからこそ、骨と脱力(抜力)の身体操作をトレーニングに取り入れるだけのゆとりがあると思います。

 

2008年の北京オリンピックの男子4×100ⅿリレーの銀メダリスト、末続慎吾選手をご存じでしょうか?

 

末続選手は世界陸上の2003年大会において、日本人として初めて200m走で銅メダルに輝いています。

 

その末続選手は、ご自身の走法にナンバの走法を取り入れたことで、当時のメディアではよく取り上げられていました。

 

今は江戸の走法を再現されている大場先生がいらっしゃいますので、より解像度高く現代走法に取り入れられると思います。

 

 

② 中・長距離走(~10000m)

中・長距離のトラック競技は10000m以下の距離ですね。

 

こちらに関しては、スタートの加速局面とスパートの加速局面で取り入れるのがいいと思います。

 

ただ、距離が長くなればなるほど、「走ること」にトレーニング時間を割かれます。

 

トレーニング総量とのバランスを考慮して、江戸走りを取り入れることをおススメします。

 

また、障害走に関しては、水壕を通過する際に江戸走りを取り入れるとタイムアップのきっかけになるかもしれません。

 

 

③ ロード(マラソン等)

ハーフマラソン、マラソン、ウルトラマラソン等々・・・。

 

トラックを離れ、ロードを走る競技は数十キロ、数百キロを走る競技があります(^-^;

 

途方にくれますよね(^n^;

 

そんな競技の場合には、今現在は現代走法の方が適していると感じます。

 

これらの競技は、相当距離を走るトレーニングをしなければなりません。

 

距離を走るトレーニングは時間がかかります。

 

そんな中で江戸の走法を修得するために、時間を確保するのはタイパが悪いと感じます。

 

そしてわたし自身の感覚で大変恐縮ですが、舗装された道を空身(からみ:何も持たずに)で走る分には、現代走法の方がスピードが乗りやすいと感じるんです。

 

相当距離のスピードを競う現代のロード競技において、

 

シューズの進化

 

スピードへの特化

 

トレーニング時間

 

こういった条件を考慮すると、現代走法で走った方が記録が出やすいと感じます。

 

 

江戸の飛脚は、現代人と比較しても短時間で関東と関西を結んでいたと言われています。

 

これは未舗装の道路を荷物を持ってわらじで走っていたからこそ、江戸走りの効果が出ていたんだと思います。

 

わたしの感覚で恐縮ですが、ロードにおいて空身でスピードを競うという観点だけを考慮してお伝えすると、現代走法の方がいいように感じます。

 

 

④ トレイルランニング

トレイルランニングに関しては、江戸走りで走った方がいいと感じます。

 


荷物を担いでいること

 

未舗装の道を走ること

 

距離が長い(マラソン以上)こと

 


こういったことを考慮すると、江戸走りの方が適していると感じています。

 

奥駈道走破を目標にしているわたしが、江戸走りを取り入れているのは、これが理由です。

 

実際にトレイルを江戸走りで走ってみて、効果を実感していますのでおススメですよ(^^)

 

 


以上が現代走法への応用になります。

 

ご自身のやっている種目に合わせて、江戸走りを取り入れてみて下さいね(^^♪

 

 

5 まとめと次回のテーマ

今回のブログでは、江戸走りと現代走法の比較と、現代走法へ江戸走りを取り入れるためのポイントをお伝えしました。

 

江戸走りと現代走法の違いは、ご理解いただけましたでしょうか。

 

 

7-8月で、江戸走りの身体操作を大場先生の動画の力を借りながら、言葉で説明してみたんですが・・・(^-^;

 

めちゃくちゃ難しかったです(^.^;

 

皆さんにわかりやすく例えると、自転車の乗り方を言葉で説明しているような気分でした(^n^;

 

自転車だったら、「とりあえず乗ってみよう!」って、感じになりますよね。

 

江戸走りもおんなじです。

 

「まずやってみよう♬」

 

です。

 

大場先生はセミナーを開催されているようですので、江戸走りをやってみたい方は、ぜひ習いに行くことをおススメします。

 

習った方が、間違いなく早く身に付きます。

 

わたしの様に、身体操作を自分で追及するのは、変わり者のやることですから(^o^;

 

ただこれまでお伝えしてきたブログが、江戸走りに興味がある方の一助になれば幸いです。

 

ご自身のやっている競技に合わせて、江戸走りを取り入れてみて下さいね!

 

 

最後に、

のブログで、

 

「ケニアの選手の”腰を高くしなくてもつま先着地をする方法”」

 

をこのブログでお伝えするとお約束しました。

 

もちろん、説明できます。

 

 

 

できるんですが・・・。

 

 

 

もしかすると、その身体操作を戦略的に公表していない可能性があるんですよね(^-^;

 

ですので、いったん様子を見たいと思います。

 

もしそういった理由でないと確信できた際には、どこかのタイミングでご説明できればと思います。

 

期待をさせてすみません。

 

人生を懸けて競技に取り組んでいる選手やコーチ、そしてそれをサポートする方々に迷惑をかけたくないので(^-^;

 

江戸走りに関しては今後もお伝えできればと思いますので、その機会にご紹介できればと思います。

 


――――――――――
以下、9-10月のブログテーマのご案内です。

 

次回のブログのテーマは

『平成23年紀伊半島大水害』

 

です。

 

平成23年の災害と言えば、3月11日に起こった東日本大震災が特に取り上げられます。

 

ただ、同年に紀伊半島でも大水害が発生し、大きな被害が出ています。

 

令和に入っても頻繁に起きている水害。

 

15年前の水害の教訓を、現地取材を通してお伝えします。

 

次回のブログの更新は9月9日(水)の予定です。

 

ぜひご覧ください。

 

 

参考資料

1 YouTube「大場香門

2 ウィキペディアWebsite「末続慎吾

 

一昨年の江戸走りのブログ

 

日本古来の身体操作のブログ

 

 

≪前回のブログ  -  次のブログ≫

 

 

陸上自衛隊に約15年勤務。レンジャー隊員。公認心理師。産業カウンセラー。

 

在職時は、年200件以上の面談に対応するカウンセラーの任務を行うと共に、隊員に対して「災害派遣の心構え」を教育をしていました。

 

そんな自衛隊での教育や、自身の災害派遣の経験をアレンジして、現在は「災害の心の準備」をお伝えする研修講師。

 

 

『どんな災害も乗り越える』

 

 

そのマインドセットを”自衛隊式”でレクチャーしています。

 

 

このブログでは、防災のこと、身心の健康、そしてちょっとだけ自衛隊の話を綴っています。

 

自衛隊での経験やセラピストとして学んだことが、皆様のお役に立てば幸いです。

 

ブログの更新は隔週水曜日。

 

月に一度、ブログテーマのアナウンスをしています。

 

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〔※「Windship」及び「Windship treatment」は登録商標です。〕

 

前回のブログ 

【江戸走りを解剖する③】腕の構造と動きの考察

令和8年8月5日

現代走法では前後に”振る”腕の動き。江戸走りでは違った感覚で腕を動かします。日本古来の身体操作と、腕の構造をに注目しながらその方法をお伝えします。ぜひ覧ください☆

 

お疲れ様です。

 

自衛隊卒のセラピストの岡田 凰里(おかだ おうり)です。

 

ブログを読んで下さって、ありがとうございます。

 

まずブログの初めに、令和8年7月28日に発生した熊本地震により被害を受けられた皆さまに、謹んでお見舞い申し上げます。

 

発災から1週間が過ぎました。

 

余震など、まだ予断を許さない状況です。

 

どうか身の安全を第一にお過ごしいただければと思います。

 

 

さて、7-8月のブログテーマは

『江戸走りを解剖する!』

 

です。

 

前回のブログでは「足の運びと着地の考察」についてお伝えしました。

 

現代走法でも江戸走りでも、つま先から着地していること

 

スピードによって、踵(かかと)の接地時間がかわること

 

そして足を運ぶ際の、現代走法と江戸走りの共通の注意点

 


江戸走りを現代に再現した、大場克則先生の動画をと共に、現代アスリートの動画を拝見しながらお伝えしました。

 

ぜひ前回のブログもご覧ください。

 

 

今回のブログでは、『腕の構造と動き』について考察します。

 

現代走法では、腕は「前後に振る」と習います。

 

確かにアスリートが走っているところを拝見すると、肩を軸にして腕を振り子のように振っています。

 

それに対して江戸走りでは、腕を上下に動かしていますよね。

 

 

 

これも江戸走りの特徴だと思います。

 

それでは、なぜこのような動きになるのか。

 

今回のブログでお伝えしようと思います。

 

日本古来の身体操作は、骨を中心とした脱力の身体操作です。

 

過去にもこのテーマでいくつかブログを書いていますが、そのブログも引用しながら江戸走りの腕の動きについてお伝えします。

 

ブログは以下の内容です。

1 腕は不安定な構造

2 振らずに綾吊る(あやつる)

3 失敗と教訓(腕の動き編)

4 脱力から抜力へ

5 まとめと次回のテーマ

それでは始めていきますね(^^♪

 

 

1 腕は不安定な構造

 

「腕はどこからですか?」

 

と質問されたら、皆さんはどう答えますか?

 

きっと肩から下の部分を”腕”と答えるのではないでしょうか。

 

わたし自身も通常の会話であれば、そのように答えます。

 

 

 

ただ、日本古来の骨の中心の身体操作的に言うと、少し話が変わってきます。

 

 

 

なぜなら、前腕、上腕はもちろん肩甲骨や鎖骨も含めて腕として身体操作するからです。

 

肩甲骨や鎖骨って肩じゃないの?と感じると思いますが、骨の構造を見てみると納得できるかもしれません。

 

骨格は体幹体肢の2つの骨格に大別されます。

 

体幹の骨格である「軸骨格」は身体の縦軸をなす、頭蓋骨や背骨や肋骨など。

 

四肢を形成する体肢の「付属肢骨格」をなす、肩甲骨や鎖骨や上腕骨など。

 

 

 

骨の身体操作で腕を操作する場合は、肩も含めた付属肢骨格の『上肢』を操作します。

 

 

 

 

実は肩は不安定な構造で、怪我をしやすいと言われています。

 

なぜなら、強固な靭帯がないからです。

 

上肢の中で身体の体幹部分に靭帯で繋がっているのは1カ所だけで、それは鎖骨の胸鎖関節です。

 

 

 

肩関節は筋肉のバランスだけで関節を安定させています。

 

この肩関節への負担を和らげるために、現代走法では肘を曲げて、前後に降ります。

 

 

さらに腕を振りで、足を運ぶリズムをコントロールすることができます。

 

そして姿勢をよくするために、胸をはるので、肩甲骨は身体の内側に動かします。

 

身体を上方向から見ると、こんな感じです。

 

 

これは現代走法ですので、皆さんイメージしやすいと思います。

 

ところが江戸走りでは、腕は上下に振っているように見えます。

 

ただ、「振る」という概念で捉えると、江戸走りの腕の動きは理解しずらくなります。

 

 

2 振らずに綾吊る(あやつる)

江戸走りでは、腕は上下に振るのではなく、上下に綾吊ります。

 

 

 

 

 

はい?

 

 

 

 

 

と感じますよね(^-^;

 

 

「操る」

 

 

ならまだしも、

 

 

「綾吊る(あやつる)」

 

 

って・・・(^n^;

 

 

 

実はこれ、身体操作と身体感覚を元に言葉を当てはめています。

 

 

 

まず、江戸走りでは腕は上下には振りません。

 

振ろうとしてしまうと、力を入れることになります。

 

日本古来の身体操作は、骨を中心とした脱力」の身体操作です。

 

力が入ってしまうと、うまく身体操作できなくなります。

 

もちろん現代走法のように前後に振ったとしても、力を入れることになります。

 

 

そして、上下に振ろうとすると、直線的な動きになります。

 

上下に動かしてしまうと、肩関節に極端に負担がかかってしまいます。

 

その理由は、前項で説明した通りです。

 

実はこの上下に見える運動は、腕を内旋しています。

 

大場先生はこんな動画で、腕の内旋の動きを説明しています。

 

これについて、もう少し詳しく説明しようと思います。

 

実は腕の筋肉は、骨に対して直線的についているものもありますが、纏わりつくようについているものもあります。

 

その纏わりつく筋肉を使うためには、肩甲骨を身体の外側方向に動かす必要があります。

 

 

それを大場先生は、「えぐり込むように」と表現しているわけです。

 

その纏わりついている筋肉を使って、腕をバネのような状態にしています。

 

この腕のバネが、着地の際に肩関節にかかる衝撃を吸収しているんです。

 

このバネの作用を働かせないと、着地の衝撃が肩関節に直接かかってしまいます。

 

腕が下がるときに内旋させて、バネの作用が働くようにし、上がるときにはバネが戻る力で外旋する。

 

これを繰り返すわけです。

 

 

 

「なんば走り(江戸走り)は、同じ側の手足を同時に出す」

 

と言われたりしますが、腕は出しているのではなく、着地の衝撃を吸収するために、バウンドさせているというのが適切な表現だと思います。

 

 

 

綾とは、

「織物の表面に糸が盛り上がっている様子」

 

を表現する漢字だそうです。

 

 

 

その様子って、筋肉の繊維に似ていますよね。

 

 

 

筋肉を「綾」と捉え、骨で吊っている

 

これが「綾吊る(あやつる)」という言葉を使った理由です。

 

 

3年前に、

【ヒロ渡辺先生の纏絲勁を解剖する】ボルテックスと「うず」の力

 

をお伝えしました。

 

このブログで「うずの力」を利用すると、身体に糸が纏わりつくような身体感覚が得られることをご説明しました。

 

 

 

江戸走りの身体操作も同様です。

 

 

 

内旋というのは「うずの力」です。

 

うずの力を利用すると、身体に糸が纏わりつくような身体感覚を得られます。

 

その筋肉の糸のことを「綾」と表現しました。

 

そして、日本古来の身体操作は骨を主体とした、脱力の身体操作です。

 

骨で綾を吊るわけです。

 

イメージとしてはこんな感じですね。

 

 

 

ま、もちろん誰かに操られるわけではなく、自分で綾吊るんですが(^-^;

 

 

ただ、この骨を主体に筋肉を綾吊る感覚を得るまでには、失敗があったのは言うまでもありません。

 

 

 

日本古来の身体操作は骨を主体とした「脱力」の身体操作です。

 

 

 

そう、脱力・・・

 

 

 

脱力、、、

 

 

 

(^-^;

 

 

 

実は脱力しただけではダメなんです(^n^;

 

 

3 失敗と教訓(腕の動き編)

繰り返しで恐縮ですが、日本古来の身体操作は骨を主体とした「脱力」の身体操作です。

 

前項で、江戸走りでは腕は綾吊る(あやつる)とお伝えしました。

 

「脱力」と「綾吊る」は、やっぱり違うんですよね(^-^;

 

 

 

わたしは脱力を意識するあまり、綾吊る意識をせずに身体操作してしまいました。

 

 

 

脱力だけして腕を綾吊らなかった場合は、一体どうなるのか。

 

それは筋肉や腱のバネを極限まで使って、腕を動かすことになります。

 

その結果、何が起こったか…。

 

 

 

肩関節を痛めました、、、(TnT)

 

 

 

どんな動きでも同じですが、常に極限まで身体を操作すれば、関節を痛めます。

 

綾吊る意識がないと、肩関節の可動域の極限まで身体を動かすことになってしまいます。

 

そしてそこまでやってしまうと、関節に負担がかかってしまうことを、身に沁みて体験することができました(^n^;。

 

 

 

肩関節を、まぁまぁ痛めましたね(^^;

 

 

 

何というか、肩を脱臼しそうな兆候も感じました(^o^;

 

 

 

腕の関節に「うずの力」が、限界までかかってしまったようです(-_-;

 

普通であれば、関節に痛みが出た場合は、いったん休んだ方がいいんですが…。

 

 

 

性懲りもなく、江戸走りをしながら自分の身体操作を内省してみました(^ⅿ^;

 

 

 

すると、脱力だけではダメで、腕を綾吊らなければならないということに気がつきました。

 

 

 

ま、ひとことで言えば、「大場先生のやっている通りにやる」ということです(^-^;

 

 

 

先生の動画を拝見すると、しっかりと綾吊っています。

 

 

 

特にスピードが上がれば上がるほど、しっかりと綾吊らないと、肩関節への負担になってしまうので、気をつけなければなりません。

 

 

 

もし、江戸走りにチャレンジしようとしている方は、肩関節を痛めないようにするためにも、腕を綾吊る意識を忘れないようにしてくださいね。

 

 

 

わたしと同じ失敗は繰り返して欲しくないので、、、(^^;

 

 

 

ただ、この失敗は嬉しい経験でもありました。

 

 

4 脱力から抜力(ばつりき)へ

江戸走りに本格的に取り組み始めて2年。

 

常に脱力を意識して身体操作をしてきました。

 

なぜなら骨を中心とした脱力の身体操作は、鍛錬が必要だからです。

 

特に、脱力というのは一朝一夕でできることではありません。

 

少なくとも、「脱力」に関してはある程度身に付いたから、このような痛みが出たわけです。

 

その痛みも、内省することで原因がわかりました。

 

そして、「綾吊る」という意識が大切だということも発見できました。

 

これはきっと、脱力の身体操作から、抜力(ばつりき)の身体操作に進化したんだと思います。

 

3年前のブログ、【ヒロ渡辺先生の纏絲勁を解剖する】ボルテックスと「うず」の力』でご紹介した、ヒロ渡辺先生。

 

先生が「抜力」という概念を提唱していました。

 

3分程度で構いませんので、こちらの動画をご覧ください。

 

当時のわたしには、先生がおっしゃっている意味が理解できませんでした。

 

日本古来の身体操作は骨中心の脱力の身体操作、という考えでした。

 

この考え自体は間違っていないんですが、そこには「綾吊る」という意識が抜けていました。

 

ヒロ先生がおっしゃっている「抜力」とは、

 

『脱力して、骨を中心に身体を綾吊る』

 

ということなんだと思います。

 

そして、脱力の身体操作を繰り返していると、だんたんとわかってくることがあります。

 

それは腕を綾吊るためには「肩甲骨」、足を綾吊るためには「骨盤」を操作する必要があるということです。

 

3年前のブログで、肩甲骨と骨盤が、矢状面、前額面、水平面のすべての断面において「うずの力」を発揮出来る骨とお伝えしました。

 

肩関節を痛めたおかげで、日本古来の身体操作においては、肩甲骨や骨盤を操作して、四肢を綾吊ることがとても大切だと改めて感じました。

 

日本古来の身体操作は、骨中心の脱力の身体操作改め、

 

『脱力して、骨を中心にカラダを綾吊る身体操作』

 

ということですね。

 

ヒロ先生の言葉を借りれば、「骨を中心とした抜力の身体操作」です(^^)

 

 

 

この感覚を得るために、3年以上かかってしまいました(^-^;

 

 

 

ま、わたしは変わり者なので、動画を参考に自分で試していましたからね。

 

きっと習えば、もっと早くマスターできると思います。

 

大場先生はセミナーを開催していますので、江戸走りにご興味がある方は、ぜひ習いに行ってみて下さい。

 

そしてこのブログが、江戸走りが広まるきっかけになれば幸いです。

 

 

5 まとめと次回のテーマ

今回のブログでは、江戸走りの腕の構造と動きについて、現代走法と比較しながらお伝えしました。

 

腕は上下に振るのではなく、内旋して弾ませていること

 

筋肉をバネにして、着地の衝撃から肩関節を守ること

 

脱力だけでなく綾吊る(あやつる)意識が必要なこと

 

過去のブログも参照しながら、お伝えしました。

 

 

腕の動きは、現代走法の動きとは、だいぶ異なりますよね。

 

それゆえに、失敗があったこともご紹介しました(^-^;

 

江戸走りにチャレンジしようと思っている皆様に、わたしの失敗がご参考になれば幸いです。

 

 

次の更新は、8月19日(水)の予定です。

 

次回のブログでは、江戸走りの『現代走法への応用と特徴の比較』についてお伝えします。

 

是非ご覧ください♬

 

 

参考文献
1 1級リラクゼーションセラピスト公式テキスト 初版第4刷 一社)リラクゼーション業協会 2021年6月

2 人体の構造と機能 第4版 エレイン・N・マリーブ著 ㈱医学書院 2019年2月

 

参考資料

1 YouTube「大場香門

 

2 YouTube「狂武蔵たくちゃんねる

 

 トモニテWebsite

 

 

熱中症予防のための水分補給法

 

一昨年の江戸走りのブログ

 

日本古来の身体操作のブログ

 

 

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そんな自衛隊での教育や、自身の災害派遣の経験をアレンジして、現在は「災害の心の準備」をお伝えする研修講師。

 

 

『どんな災害も乗り越える』

 

 

そのマインドセットを”自衛隊式”でレクチャーしています。

 

 

このブログでは、防災のこと、身心の健康、そしてちょっとだけ自衛隊の話を綴っています。

 

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ブログの更新は隔週水曜日。

 

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前回のブログ 

【江戸走りを解剖する②】足の運びと着地の考察

令和8年7月22日

江戸走りでは特徴的な足の運びをします。そしてその特徴はなんと言ってもつま先での着地です。現代走法と比較しながら、足の運びと着地について考察します。是非ご覧ください☆

 

お疲れ様です。

 

自衛隊卒のセラピストの岡田 凰里(おかだ おうり)です。

 

ブログを読んで下さって、ありがとうございます。

 

7月も中旬が過ぎました。

 

暑い夏が始まっています。

 

去年ほどの酷暑ではないようですが、今年の夏もやっぱり暑いようです。

 

以前のブログで、暑い夏の水の飲み方についてお伝えしていますので、リンクを最後に貼り付けておきますね。

 

熱中症予防の一助にしていただければと思います。

 

 

 

さて、7-8月のブログテーマは

『江戸走りを解剖する!』

 

です。

 

前回のブログでは『姿勢と視線の身体操作』についてお伝えしました。

 

現代走法と江戸走りでは、推進力を得る方法が違うこと

 

それに伴って、姿勢と視線が変わってくること

 

そして江戸走りの姿勢と視線を保つためのコツ

 

江戸走りを現代に再現した、大場克則先生の動画を拝見しながらお伝えしました。

 

ぜひ前回のブログもご覧ください。

 

 

今回のブログでは、『足の運びと着地』について考察します。

 

前回のブログでも、着地についてご紹介しました。

 

ただ、わかりやすさをと走る際のイメージをお伝えすることを優先したため、実際の着地とは少し異なる部分がありました。

 

今回のブログで、その部分を修正しつつ、江戸走りの足の運びと着地について、現代走法と比較しながらお伝えしようと思います。

 

 

 

ちなみに、こういった動作を分析する学問のことを、バイオメカニクスと言います。

 

 

 

わたしは元自衛官です。

 

在職中に自衛隊体育学校に入校して、バイオメカニクスの基礎を学んでいます。

 

 

 

ただ、それも15年ほど前の話。

 

 

 

バイオメカニクスは日進月歩です。

 

近年のバイオメカニクスの動画資料を紹介しながら、足の運びと着地について考察します。

 

ブログは以下の内容です。

1 着地と接地のバイオメカニクス

2 足の接地部位とその時間

3 軸をぶらさず足を運ぶ

4 失敗と教訓(足の運び編)

5 まとめと次回のテーマ

それでは始めていきますね(^^♪

 

 

1 着地と接地のバイオメカニクス

前回のブログで、江戸走りではどのような足の運びをするかお伝えしました。

 

前に倒れる力を支えるように、足を運ぶんでしたね。

 

そして江戸時代の走法および歩法で特徴的なのが、

 

「つま先で着地すること」

 

でしたね。

 

大場先生の複数の動画で説明があります。

 

それではつま先だけしか地面に接地していないかというと、そういうわけではありません。

 

日本古来の身体操作は「脱力」が基本です。

 

足を脱力していたら、踵(かかと)も接地します。

 

一番わかりやすいのは、その場で足踏みしてみることです。

 

つま先から着地はしますが、踵も接地していますよね(^^)

 

これは、進むスピードが遅い時には、踵も接地することを意味しています。

 

ただ、大場先生の動画を拝見すると、踵は接地しないという説明があったりします。

 

これは『神速歩行術』という、現代で言うスプリント➡短距離走の走法を説明しているからです。

 

現に、現代のスプリンターの皆さまは、つま先から着地しますが、踵は接地せずに走っています。

 

こちらの動画でご確認いただければと思います。

 

山縣選手が走っている動画です。

 

「YouTubeで見る」をタップすると見れますので、ぜひご覧になってみて下さい。

 

あ、ちゃんとYouTubeの規約に則って貼り付けていますので、そこはご安心ください(^^ゞ

 

 

いかがでしたかね?

 

もしかすると20世紀末に学校教育を受けた方からすると、意外に感じますよね。

 

なぜならあの頃は、「踵から着地するのが正しい」と習っていましたから。

 

ただ、わたしが自衛隊体育学校で走り方を習ったのは2010年代。

 

その頃には、つま先着地の走法を習いました。

 

当時直近のオリンピックの決勝のスロー映像を見ましたが、全員つま先のみの着地で走っていました。

 

 

 

これが、バイオメカニクスは日進月歩とお伝えした理由です(^-^;

 

 

 

ま、江戸時代の日本人からしたら、「昔に戻った」という感覚になるかもしれませんが・・・(^ⅿ^;

 

 

 

わたしは江戸走りをしている時には、つま先から着地したあとに、踵が接地しています。

 

現代アスリートにおいても、ケニアのマラソン選手だったとしても、つま先から着地した後に、踵は接地しています。

 

こちらの動画でご覧いただけますので、30秒ほどご覧ください。

 

神速歩行術やスプリントのようなスピードで走っている訳ではありませんから、どうしても踵は接地します(^^;

 

そして、試してもらえばお判りになりますが、踵を接地しないようにすると、ふくらはぎに力が入ってしまいます。

 

これまでのブログでもお伝えしていますが、日本古来の身体操作は、骨を中心とした身体操作です。

 

そしてそのポイントは「脱力」です。

 

脱力の身体操作をすれば、いくら江戸走りをしていても、そのスピードが緩やかな場合には、踵も接地します。

 

神速歩行術では踵が接地する前に、次の動作に移っていると言えるでしょう。

 

というわけで、「踵の接地時間」という観点から、現代走法と江戸走りを比較してみようと思います。

 

 

2 踵の接地時間と走法の比較

大場先生の動画でも解説があるように、江戸時代は歩き方がそのまま走り方になります。

 

こちらの動画ですね。

 

 

ただ、現代では少し話が異なります。

 

恐らくウォーキングにおいては、誰もが踵から着地しているはずです。

 

そして、一般の方はジョグやランニング、スプリントにおいても踵から着地している方もいると思います。

 

これは20世紀末の教育を受けた方や、その頃の教育をそのまま行っている教育者に走法を教わった影響があるでしょう。

 

21世紀の初頭に走法を習った方でなければ、つま先着地をすること自体を知らないかもしれません。

 

また、つま先着地やフラット着地を習っていたとしても、ある程度練習をしないとできるようにはなりません。

 

ですので、つま先着地というのは運動をされる方、特に陸上競技をされている方の特別な技術と言えます。

 

わたしは一般の方、アスリート、江戸の走者の、どの走法も可能なのでグラフにして比較してみようと思います。

 

現代の一般の方の走り方に関してはイメージしやすいと思いますので、今回は江戸の走者の現代アスリートの踵の接地時間のグラフを作成しました

 

 

 

 

 

実際に測定したわけではありませんので、感覚的なものとして捉えてもらえればと思います。

 

 

 

まずは江戸の走法から。

 

 

神速歩行法になると、踵の接地時間は0秒。

 

これは、踵がつく前に次の動作に移っているからだと思います。

 

水に沈む前に次の足を前に出せば、水面を渡れる・・・みたいな感じかもしれません(^-^;

 

そして、歩きでも走りでも踵の接地時間は短くなります。

 

これは前回のブログでお伝えしたように、前に倒れる力を使って進むので、踵には荷重がかからないからです。

 

そして、江戸の走法は現代で言う「ピッチ走法」です。

 

小股で足を運ぶので、一歩の接地時間が短くなります。

 

そうなると必然的に、踵の接地時間も短くなるわけです。

 

日本人本来の身体操作は、「骨」を中心とした「脱力」の身体操作です。

 

この身体操作を行うと、一挙手一投足のスピードが速くなります。

 

これに関しては、これまでの武術の身体操作のブログでお伝えしました。

 

 

 

次に、現代アスリートの走法を見てみましょう。

 

 

 

スプリントでは踵の接地時間は0秒になります。

 

これは踵が接地する前に次の動作に移動している、、、という部分もあると思います。

 

それとともに、現代スプリントの靴にはスパイクがついています。

 

踵を接地させて地面反力を得るよりも、筋力を使って加速した方が効率的という考えがあるのではないでしょうか。

 

また、ランニングやジョギングでは、つま先から着地はしますが、もちろん踵も接地します。

 

そして、江戸の走法よりも、踵の接地時間は長くなります。

 

これは現代の中長距離の選手は、基本的にストライド走法という歩幅を大きめにとる走り方をしているので、足全体の接地時間が、江戸の走法より長くなるからです。

 

また、推進力を得るために、地面反力も使っています。

 

地面反力を得るためには、全身を棒に近い状態にしなければなりません。

 

 

その場合には、踵を接地しないと地面反力を利用できないという側面があります。

 

 

 

 

 

ただ、トップのマラソン選手は足首を曲げるということを意識しているわけではなく、「脱力」しているんだと思います。

 

あのスピードで「曲げる」という意識をしながら、長時間走るのは不可能だと思います。

 

膝から下を脱力するから、自然とつま先から着地する。

 

つま先が着地する場所は、身体よりやや前方です。

 

次の瞬間に踵が接地しますが、その頃にはもう身体は移動して、地面反力を得られる状態に移行します。

 

地面反力を得たら、身体が進み、その後また次の足が着地する。

 

これを繰り返していると思われます。


重ねて比較してみましょう。

 

 

 

 

実際に時間を測定したわけではありませんので、あくまでイメージとして捉えてもらえればと思います。

 

全体的には江戸の走者の方が、踵の接地時間が少ないのがおわかりいただけると思います。

 

特にウォーキングの際には、アスリートであっても踵から着地しますので、その踵の接地時間にかなりの差が出ます。

 

ただ、スプリントになるとお互いに踵の接地時間はゼロになります。

 

 

 

ただ、その足の運び方には、明確に違いがあります。

 

江戸の走者のように小股で足を運ぶのか。

 

現代アスリートのように大股で足を運ぶのか。

 

 

 

これは推進力の得方の違いから来ています。

 

 

 

江戸の走者のように、前に倒れる力を使って、骨(構造)と脱力の身体操作をするのか。

 

現代アスリートのように、地面反力を使って、腱(バネ)と筋力の身体操作をするのか。

 

 

 

状況によって、使い分けられるといいですよね。

 

一般のランナーの方は、ここまで気にして走っていないですよね(^^;

 

恐らくは、ウォーク、ジョグ、ラン、スプリント、どの局面においても踵から着地しているのではないでしょうか。

 

それで構わないと思います。

 

楽しく走る分には、そこまでこだわる必要はないと思いますので(^-^;

 

 

 

ただ、タイムを競ったり、長距離を走ることになると、話が変わってきます。

 

 

 

微差の積み重ねが大差になりますので(^o^;

 

 

 

ここで足の運びにおいて、江戸の走者と現代アスリート、一般のランナーの方に共通した注意点をお伝えしようと思います。

 

 

3 軸をブラさず足を運ぶ

その注意点は

『進行方向に対して、軸をぶらさず足を運ぶ』

 

ことです。

 

解剖図を見ながら説明していきましょう。

 

 

 

まずは軸とは何かというと、下図の赤線です。

 

 

正中線と言い換えることもできますね。

 

この軸を、進行方向に対して左右にブラさずに、足を運ぶことがポイントです。

 

進行方向に対して、左右に軸がぶれてしまう状態は、このような状態です。

 

 

 

 

ちょっと大袈裟に表現しましたが、進行方向に対して、軸が左右に移動しているのがわかると思います。

 

こうなってしまうと、左右の外側方向に対して力が働きます。

 

 

 

 

つまり、進行方向に対して軸をブラしてしまうと、この力を打ち消すために余計な力を使わなければならなくなるということです。

 

これはさすがに効率が悪いですよね(^-^;

 

それでは軸をブラさないためにはどうすればいいか。

 

 

 

実は、これはそんなに難しいことではありません。

 

 

 

単純に、進行方向に対して軸をブラさないように、と意識するだけでも変わります。

 

また、軸がぶれている時には、視線も進行方向にいして左右にブレます。

 

そうならないように、意識するだけでも変わります。

 

そして、軸が左右にブレている時は、一歩踏み出すごとに足に体重を預ける感覚になります。

 

そうならないように意識をすることも、ひとつの手です。

 

これを意識してもどうしても変わらないという方は、足の着地地点を身体の正中線に近い位置にするようにしてください。

 

練習方法としては、路側帯のライン上に足を着地するようにして走ってみると、感覚がつかめると思います。

 

これが、現代の一般ランナーでも、アスリートでも、江戸の走者でも共通の注意点になります。

 

ただ、この注意点を認識していても、失敗することもあります(^n^;

 

 

4 失敗と教訓(足の運び編)

何だか身体操作について、偉そうに語っているように感じていたらすみません。

 

こんな風に説明しているにもかかわらず、失敗をして痛い目を見ました(-_-;

 

このブログを読んで下さっている皆様には、わたしの様な失敗はして欲しくないので、共有させてもらいますね。

 

 

 

何度もお伝えして大変恐縮ですが、日本古来の身体操作は「骨」を主体とした身体操作です。

 

そう、骨主体です。

 

そう、骨。

 

・・・(^-^;

 

 

 

ただ、それを意識するあまり、わたしは「骨に頼った」身体操作になってしまっていたようです。

 

もちろん軸をブラさずには走っていました。

 

ただ無意識の内に、骨に体重を預けるようになっていたようです。

 

骨に体重を預けると何が起こるのか。

 

こちらも解剖図で見ていきたいと思います。

 

 

 

こちらは、骨盤の部分を拡大したものです。

 

 

足の付け根に注目してもらいたいんですが、大腿骨の付け根は骨盤の外側に向かう形になっていますよね。

 

 

ということは、骨に体重を預けてしまうと、必然的に骨に対して外側に力が働くわけです…(^n^;

 

 

 

これによって、腸脛靭帯や外側側副靭帯を痛めました…(ToT)

 

 

 

 

 

 

これは初めての経験ではなかったので、

 

「フォームに何かおかしいところがあるはずだ!」

 

と、自分の身体操作を内省した結果、骨に頼る身体操作になっていたことに気がつきました。

 

もしかすると、痛んだ時は休んだ方がいいと思われるかもしれません。

 

もちろんそうなんですが、時にはその状態で走り続けることで、自分の身体操作の間違いに気づくことができます。

 

わたしの場合は、ある程度は走るための身体の土台がありましたので、このような方法で間違いを発見できました。

 

ただ一般の方は、決してマネしないようにしてくださいね(^-^;

 

痛みが怪我になってしまいますから(^n^;

 

 

5 まとめと次回のテーマ

今回のブログでは、江戸走りの足の運びと着地について、現代走法と比較しながらお伝えしました。

 

 

つま先から着地して、踵も接地していること

 

スピードによっては、踵が着地する前に次の動作に移行すること

 

そして江戸走りと現代走法に共通した注意点

 

 

そんなことをお伝えしました。

 

比較することで、改めて見えてくることがありますよね。

 

 

 

ところで、わたしが現代走法のつま先着地&フラット着地を習ったときには、

「腰は高い位置にキープする」

 

という風に習いました。

 

なぜなら、腰を高い位置にキープするように走らないと、着地しにくくなり、地面反力を得ることが難しくなるからです。

 

 

 

これは地面反力を得るためには、身体をなるべく棒の状態に近づけた方が効率的だからです。

 

しかし最近の研究では、マラソンで好タイムを連発するケニアの選手は、日本人ほど腰高では走っていないそうです。

 

それではなぜケニアの選手たちは、腰高でないのにあんなタイムで走れるのか。

 

それは、このシリーズの最後のブログでお伝えしようと思います。

 

もったいぶってすみません(^^ゞ

 

順を追って江戸走りについてご説明したいので<(_ _)>

 

ちなみにこのブログを書くために、久々にかかと着地で走ってみたんですが、膝にとんでもない負担を感じました(*_*)

 

もしジョギングが趣味という方は、ぜひぜひつま先着地を習うことをおススメします!

 

いい先生がたくさんいらっしゃいますので、ぜひセミナーなどに行ってみて下さい♬

 

 

次の更新は、8月5日(水)の予定です。

 

次回のブログでは、『腕の構造と動き』の考察についてお伝えします。

 

是非ご覧ください♬

 

 

熱中症予防のための水分補給法

 

一昨年の江戸走りのブログ

 

日本古来の身体操作のブログ

 

 

参考資料

1 YouTube「大場香門

 

2 YouTube「Doga TF

 

3 YouTube「科学と物理で考えるランニングチャンネル

 

 

≪前回のブログ  -  次のブログ≫

 

 

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『どんな災害も乗り越える』

 

 

そのマインドセットを”自衛隊式”でレクチャーしています。

 

 

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前回のブログ 

【江戸走りを解剖する!】姿勢と視線の身体操作

令和8年7月8日

一昨年のブログでご紹介した大場先生の江戸走りの動画。その動画が去年バズって、今年も続けて話題になっています。その江戸走りの身体操作を、言語化する準備が整いましたのでお伝えします。是非ご覧ください☆

 

お疲れ様です。

 

自衛隊卒のセラピストの岡田 凰里(おかだ おうり)です。

 

ブログを読んで下さって、ありがとうございます。

 

 

7月に入りました。

 

まだ梅雨が明けていないようで、落ち着いた気温で済んでいますね(^-^;

 

このくらいの気温で済んでくれればいいんですが、週末からは気温が上がるようですね。

 

徐々に暑さに慣れていきましょう。

 

 

さて、7-8月のブログテーマは

『江戸走りを解剖する!』

 

です。

 

江戸走り(なんば走り)については、一昨年のブログでご紹介しました。

 

わたしは奥駈道170㎞の走破を目標にしているんですが、その際になるべく身体に負担がかからない走り方をしたいと思い、江戸走りを取り入れることにしました。

 

実は10年以上前から江戸走りを体得したいと思っていて、自分なりにやっていたんですが、どうもしっくりこなくて。

 

そんな時に大場先生の動画に出会いました。

 

先生の動画のお陰で江戸走りの理解が深まり、江戸走りをしやすくなったと感じます。

 

一昨年のブログでは江戸走りのメリットやウィークポイントをお伝えしたんですが、身体操作のしくみまではお伝え出来ませんでした。

 

わたし自身に、江戸走りが身に付いていなかったからです。

 

 

 

 

 

あれから2年。。。

 

 

 

 

 

江戸走りを続けて、ようやくしっくりくるようになりました。

 

大場先生に直接習ったわけではありませんが、わたしは以前から日本古来の身体操作についてブログでお伝えしています。

 

そんな探求の道すがら、ようやく江戸走りの身体操作について言語化する準備が整いましたので、7-8月にかけて4回に分けてご説明しようと思います。

 

今回は姿勢と視線に着目してお伝えします。

 

ブログは以下の内容です。

1 江戸走りとは

2 前に進む力を得るため方法

3 姿勢と視線を保つ3つのコツ

   (1) 脱力を基本にする

   (2) 地表線を見る

   (3) 加速は尻尾を上げるイメージで

4 失敗と教訓(視線と姿勢編)

5 まとめと次回のテーマ

それでは始めていきますね(^^♪

 

 

1 江戸走りとは

『江戸走り』という言葉をご存じですか?

 

ウィキペディアによると、昨年のJC・JK流行語大賞2025のBeReal部門で1位に輝いたそうなので、ご存じの方も多いかもしれません。

 

実はわたし、小学生が電車の中で江戸走りの会話をしているのを聞いたことがあります(^-^;

 

しかし「江戸走り」と表現されるようになったのは、ここ一年くらいのことだと思います。

 

かつては「なんば走り」と表現されていました。

 

わたしも一昨年のブログでは、なんば走り(歩き)としてお伝えしました。

 

せっかくですのでバズリにのって、「江戸走り」の表現でお伝えしてきますね(^ⅿ^;

 

 

実は江戸時代の日本人の走り方(歩き方)は、現代の走り方(歩き方)とは違ったそうなんです。

 

この方法を現代に再現された方が、大場克則さんです。

 

まずは、大場さんの「江戸時代の歩き方」の動画をご覧ください。

 

 

次に「走り方」です。

 

 

いかがでしょうか?

 

現代の歩き方や走り方とは、明らかに違いますよね。

 

 

 

それではこの歩法や走法が、なぜ失われてしまったのか。

 

 

 

それは明治時代に、日本が西洋式の軍隊を取り入れた影響だと思われます。

 

 

 

西洋の軍事教練の教官の手記には、日本人は変な歩き方をするという記録が残っており、

 

「日本人に対して歩き方から教えた」

 

と記されています。

 

この教練が、全国的に広まった影響があると思います。

 

また走り方に関しては、スポーツ系の某企業が正しい走り方として、踵(かかと)から着地する方法を提唱して広めた過去があったりします(^^;

 

そんな影響で、歩法も走法もかかとから着地するのが正しいと思われていたのが、20世紀後半の話です。

 

ただ、時代は変わりました。

 

21世紀に入ると、走法に関しては、つま先から着地orフラットな着地の方がいいという話になっています。

 

かかとから着地すると、地面反力の影響で進行方向とは逆方向の力が働くからです。

 



つま先やフラット着地をすると、逆方向の力は働きません。

 

 

 

 

 

 

あ、ちょっと簡単な模式図なので、細かいツッコミはなしにしてくださいね(^-^;

 

ツッコミたい部分はわかるんですが、あんまり細かい話をしてしまうと長くなってしまうので…(^n^;

 

 

 

ただ、歩き方に関しては現代においても踵(かかと)からの着地になっています。

 

 

 

江戸の歩き方とは明らかに違います。

 

 

 

それは上の動画をご覧いただければわかると思います。

 

それでは江戸の歩法と走法は、どのように前に進んでいるんでしょうか。

 

 

2 前に進む力を得る方法

現代の歩法が前に進む力、つまり推進力ついては、イメージしやすいと思います。

 

踵から着地したとしても、脚と足の力を使って地面を蹴って進んでいますよね。

 

ですので現代歩法については、説明を割愛します。

 

 

 

それではまず、現代の走法の推進力からです。

 

 

 

例えば、一本の棒を地面に垂直に落としたとします。

 

どのように跳ね返るかイメージできますよね?

 

そうです。

 

真直ぐ跳ね返ります。

 

 

 

それでは図のように斜めに傾けて落とすと、どうなるでしょうか?

 

 

地面反力を受けて、斜め前に進むのがイメージできますか?

 

 

ボールペン等で構わないので、試していただけると分かると思います。

 

現代走法は、この地面反力を推進力として利用しています。

 

踵から着地してしまうと、この推進力を得られないんです。

 

これは第1項の図でもご説明しました。

 

この推進力を得るために、現代走法ではなるべく姿勢を真直ぐになるようにします。

 

体幹トレーニングを行い、なるべく身体を棒の状態にできるようにします。

 

トップアスリートが走っている姿を見ると、皆さんとっても姿勢がいいですよね(^^)

 

姿勢を悪くすると、地面反力を利用した推進力が得にくくなるからです。

 

それにプラスして、もちろん脚や足で蹴る力を使います。

 

さらに近年ではシューズの内部にカーボンのバネのようなものを入れて、より推進力を得られるようなものも利用されています。

 

いわゆる厚底シューズですね。

 

地面反力、筋力、ギアによって推進力を得るのが現代走法です。

 

 

 

ところが江戸走りは違います。

 

 

 

地面反力を推進力としては使いません。

 

 

 

棒を地面に対して、図のように立てたらどうなるかわかりますよね?

 

当たり前のように、棒は倒れます。


ま、当たり前ですよね(^n^;


この倒れる力を利用するのが、江戸の走法(歩法)になります。

 

倒れるところを、脚で支える。

 

 

これを繰り返すわけですね。



 

地面反力を利用するのではなく、脚で支えるだけ。

 

もう一度、大場先生の江戸走りの身体操作を見てみましょう。

 

 

江戸時代の歩き方も、この方法を利用しています。

 

同じ方法を利用しているからこそ、歩法の延長に走法があるわけです。

 

そして歩法においても走法においても、ポイントは「姿勢と視線を保つ」ことです。

 

なぜそれがポイントになるのか。

 

その理由とお伝えしますね。

 

 

3 姿勢と視線を保つ3つのコツ

まず姿勢と視線を保つ方法をご紹介する前に、ひとつお伝えしますね。

 

江戸走りの身体操作は、現代のそれとは異なります。

 

だからこそ「江戸走りを解剖する!」、というテーマで4回に分けてお伝えするわけです。

 

今回は視線と姿勢についてフォーカスしますが、今後のブログでお伝えすることも含めて江戸走りをご理解いただければと思います。

 

 

ところで現代走法と江戸走りでは、姿勢と視線が明らかに違います。

 

 

現代走法では地面反力を推進力に変換するため、着地の際には極力身体を棒に近い状態に保つようにします。

 

そうなると着地の際には姿勢を真直ぐにするために、胸を張って下肢の関節もなるべく曲げない、というようなイメージで走ることになります。

 

すると視線は必然的に、遠くを見渡すような向きになります。

 

わたし自身、現代走法で走る際はそのようにしています。

 

 

 

ただ、江戸走りは違います。

 

 

 

前項まででお伝えしたように、倒れる力を脚で支えるという方法で、推進力を得ます。

 

そのためには現代走法とは違った形で、姿勢と視線を保たなくてはなりません。

 

そしてそれを実現するためには、ちょっとしたコツがいります(^^)

 

わたしが特に気をつけているのは、以下の3つです。

 

 

(1) 脱力を基本にする

日本人古来の身体操作は「脱力」がポイントです。

 

これが意味するところは、

 

「関節を伸ばし切らない」

 

ということです。

 

膝も曲げ、股関節も曲げ、胸は張りません。

 

大場先生の動画でも、そのような姿勢になっています。

 

 

これが脱力の身体操作です。

 

現代走法のように胸を張はったり、関節を伸ばそうとしたりはしません。

 

そして、倒れる力を推進力に変えるので、視線も必然的に下向きになります。

 

これについても大場先生が動画で説明してくれています。

 

 

ただ、現代走法に慣れているわたし達にとって、このような姿勢と視線を保つのは難しかったりします(^-^;

 

現代走法では、背筋を伸ばして遠くに視線を送りながら走りますからね(^n^;

 

ですので、江戸走りの姿勢を保つための、わたしなりのコツをお伝えしますね(^^♪

 

 

(2) 地表線を見る

え?

 

 

 

地表線?

 

 

 

って、思いますよね(^-^;

 

はい。

 

わたしの造語です(^n^;

 

例えばこういう風景であれば・・・

 

 

ここのことになります。

 

 

地面とその上の境界線のことを、「地表線」としました。

 

この地表線に視線を合わせると、身体が起き上がらずに、倒れたままの姿勢に保てます。

 

これが案外効果的なんです。

 

一般道を走っていると前を見ないと危ないので、どうしても見通すために視線があがってしまうんですよね。

 

もちろん安全を確保するためには必要なんですが、上げっぱなしにしてしまうと姿勢が起きてしまい、前傾しにくくなります。

 

ですので視線を上げたとしても、地表線に戻ることで視線を下に向けることができます。

 

そうすれば前傾姿勢を保つことができます。

 

そして大場先生の動画でもあるように、スピードを上げるときは、手前の地表線に視線を送り、スピードを緩めるときは、奥の地表線に視線を送っています。

 

江戸走りでジョグをしている方は地表線を意識してみると、姿勢も視線も保ちやすくなりますよ。

 

 

(3) 加速は尻尾を上げるイメージで

江戸走りで加速する方法の一つとして、視線を手前の地表線に送ることをご紹介しました。

 

その他にも、実は骨盤を前傾するという方法があります。

 

なぜなら骨盤を前傾すると、身体が前に倒れやすくなるからです。

 

逆に骨盤が後傾していると、股関節が曲げにくくなって足運びが難しくなる上に、身体も前に倒れにくくなります。

 

 

これも大場先生が動画で説明してくれています。

 

 

ただ、日本古来の「骨」の身体操作に慣れていないと、なかなか骨盤を前傾する身体感覚がつかみにくいかもしれません。

 

 

 

そんな時には、自分の尾骨から尻尾が生えているのをイメージしてみて下さい。

 

 

 

その尻尾を上にピンッ!とするのをイメージすると、自然と骨盤が前傾します。

 

 

 

わたしは横断歩道を間に合うようにわたる際に、この尻尾ピン!を意識して加速しています(^^;

 

ま、これは人によって相性があるかもしれませんので、もしよろしければ試してみて下さい。

 

 


以上の3つが姿勢と視線を保つためのコツです。

 

だた、ここまでたどり着くには、失敗があったりしました(^o^;

 

 

4 失敗と教訓(視線と姿勢編)

わたしが江戸走りに取り組んでいるのは、奥駈道170㎞をトレイルランニングで走破するためです。

 

トレランでは、荷物を持って走らなければなりません。

 

荷物を持って走るためには、現代走法より江戸走りの方が適していると感じたわけです。

 

 

 

ただ、江戸走りに取り組む過程で、失敗もありました(^^;

 

 

 

現代走法の癖が抜けてなくて、視線を遠くに送るようにしてしまったんですよね。

 

これによって、何が起きたかというと…

 

 

 

首の付け根を痛めました(^n^;

 

 

 

痛めた理由は、恐らく下の図のような感じだと思います。

 

 

 

 

 

もちろん、頭を下に垂れすぎてしまうとそれはそれで負担がかかってしまうので、ほどほどにです。

 

ただ、前を見ないと危なくて走れないので、頭を下に垂れすぎてしまうことは、今のところはないですね(^-^;

 

そしてこれに気がついて意識するようになったら、自然と首の痛みはなくなりました。

 

江戸走りに取り組んでいる方がいらっしゃいましたら、わたしの失敗を教訓にしていただければ幸いです<(_ _)>

 

 

5 まとめと次回のテーマ

今回のブログでは、江戸走りの身体操作を「姿勢と視線」に注目して解剖しました。

 

現代走法と江戸走りでは、推進力の得る方法が違うんでしたね。

 

そして、江戸走りで推進力を巧く得るための、3つのコツをお伝えしました。

 

「脱力」

 

「地表線」

 

「尻尾」

 

でしたね(^^♪

 

そして、それにたどり着くまでに犯してしまった、わたしの失敗もご紹介しました(^-^;

 

これで、少なくともわたしと同じ失敗は避けられますよね。

 

誰でも失敗はしたくないものですから(^ⅿ^;

 

そしてこのブログが、江戸走りに取り組む方が増える一助になれば幸いです。

 


次の更新は、7月22日(水)の予定です。

 

次回のブログでは、「足の運びと着地の考察」についてお伝えします。

 

是非ご覧ください♬

 

一昨年の江戸走りのブログ

 

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前回のブログ 

【脳へのダメージは深刻】虐待と発達障害の関係性

令和8年6月24日

今月のブログの更新は、尻切れトンボになってしまいました。大変申し訳ありませんでした。言い訳ですが理由をお伝えしようと思います。お時間があればお付き合いください。

お疲れ様です。

 

自衛隊卒のセラピストの岡田 凰里(おかだ おうり)です。

 

ブログを読んで下さって、ありがとうございます。

 

6月ももう終わり。

 

梅雨真っただ中ですね。

 

洗濯物がなかなか乾かないので、晴れ間が逃せません(^-^;

 

 

さて、5-6月のブログテーマは

『発達障害』

 

です。

 

前回のブログでは、発達障害の症状を和らげる方法についてお伝えしました。

 

近年の研究によって明らかになった、間質体の存在。

 

そして間質体が脳の状態に及ぼす影響を、Windshipの原理に基づいて説明しました。

 

わたしの仮説も入っていますが、これまでのブログをご覧いただいている方にはご納得いただける内容になっていると思います。

 

 

 

前回のブログの最後にお伝えしましたが、今回のブログでは「虐待と発達障害の関係性」についてお伝えしようと思っていました。

 

 

 

ただ、すみません…。

 

 

 

どうしても筆を進めることができなくて…。

 

 

 

実は虐待と発達障害の関係性をお伝えするだけであれば、できることはできるんです。

 

Windshipの原理に基づけば、十分説明できます。

 

ところが虐待という問題は、身体の仕組みだけの問題ではなく、心理的・社会的な問題もものすごく影響します。

 

そういったことを考慮した時に、身体の仕組みだけをピックアップしてお伝えするのは適切ではないと判断しました。

 

そこだけお伝えしてしまうと、虐待の被害を受けたことのある方のためにならないブログになってしまう可能性が高くなってしまうと思ったからです。

 

もし虐待と発達障害の関係性についてご興味のある方は、参考文献の1~3をご覧ください。

 

この本でその関係性がご理解いただけると思います。

 

 

 

虐待については、改めてテーマを設定してお伝えしようと思います。

 

その被害者が、健やかで心地よい生活を取り戻せるような内容でお伝えします。

 

どうかお時間をいただければ幸いです。

 

――――――――――

以下、7-8月のブログテーマのご案内です。

 

7-8月のテーマは

『江戸走りを解剖する』

 

です。

 

 

江戸走り(なんば走り)をご紹介したのは、2年前の2024年の6月。

 

ブログ内で、大場先生の動画をご紹介させてもらいました。

 

あれから2年経ちますが、なんと去年はご紹介した大場先生の動画が大バズリ!

 

ウィキペディアによると、JC・JK流行語大賞2025のBeReal部門で1位になったそうです(^o^;

 

やっぱり本物は違いますね(^^♪

 

 

 

わたし自身、江戸走りについてはずいぶん前から実践しているんですが、その身体操作のしくみを言語化する準備が整いました。

 

江戸走りが世の中に広まる一助になれば幸いです。

 

次回のブログ更新は7月8日(水)の予定。

 

まずは、

『姿勢と視線の身体操作』

 

についてお伝えします。

 

是非ご覧ください☆

 

 

参考文献

1 虐待が脳を変える 友田明美・藤澤玲子著 新曜社 2019年1月第6刷

2 子ども虐待という第四の発達障害 杉山登志郎著 2007年5月

3 貧困と脳 鈴木大介著 ㈱幻冬舎 2024年11月

4 脳を司る「脳」 毛内拡著 ㈱講談社 2020年12月

5 今と未来がわかる 脳と心 毛内拡著 ㈱ナツメ社 2022年11月

6 発達障害支援の基本 内山登紀夫著 ㈱日本評論社 2025年12月

7 「心の病」がみえる脳科学講義 加藤忠史著 ㈱翔泳社 2025年11月

8 「心の病」の脳科学 林(髙木)朗子・加藤忠史編 ㈱講談社 2023年3月第4刷

9 発達障害の素顔 山口真美著 ㈱講談社 2016年2月

10 生きづらさの手放し方 和田一郎 ㈱KADOKAWA 2026年3月

 

 

≪前回のブログ  -  次のブログ≫

 

 

陸上自衛隊に約15年勤務。レンジャー隊員。公認心理師。産業カウンセラー。

 

在職時は、年200件以上の面談に対応するカウンセラーの任務を行うと共に、隊員に対して「災害派遣の心構え」を教育をしていました。

 

そんな自衛隊での教育や、自身の災害派遣の経験をアレンジして、現在は「災害の心の準備」をお伝えする研修講師。

 

 

『どんな災害も乗り越える』

 

 

そのマインドセットを”自衛隊式”でレクチャーしています。

 

 

このブログでは、防災のこと、身心の健康、そしてちょっとだけ自衛隊の話を綴っています。

 

自衛隊での経験やセラピストとして学んだことが、皆様のお役に立てば幸いです。

 

ブログの更新は隔週水曜日。

 

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経歴・資格など

公認心理師(国家資格)、産業カウンセラー、リラクゼーションセラピスト(1級)、元陸上自衛官、レンジャー隊員、上級体育指導官、予備自衛官(衛生官)

〔※「Windship」及び「Windship treatment」は登録商標です。〕

 

前回のブログ 

【症状を和らげるために】発達障害をWindship®の原理で読み解く

令和8年5月20日

近年の科学技術の発展に伴い、発達障害のメカニズムが少しずつ明らかになってきました。そのメカニズムをWindshipの原理で読み解きます☆是非ご覧ください。

お疲れ様です。

 

自衛隊卒のセラピストの岡田 凰里(おかだ おうり)です。

 

ブログを読んで下さって、ありがとうございます。

 

 

5月も下旬になりました。

 

東京ではすでに30度を超える日もあれば、寒い日もあって気温に追いつくのが大変ですね(^-^;

 

いやいや、衣替えしたのに勘弁してくれよと思いながらも、あまりの寒さに長袖を衣装ケースから出しました…。

 

風邪を引く訳にはいきませんからね…(-_-;

 

 

さて、5-6月のブログテーマは

『発達障害』

 

です。

 

前回のブログでは発達障害者を取り巻く現状と、発達障害の原因についてお伝えしました。

 

発達障害の認知件数が増加していること

 

福祉・医療分野の皆様のお陰で、障害者支援は年を追うごとにサポートが充実してきていること

 

ただ、発達障害の原因はまだよくわかっていないこと

 

 

そんなことをお伝えしました。

 

前回のブログも是非ご覧ください。

 

 

今回のブログでは、発達障害の障害の度合いを和らげる方法を、Windship®の原理に基づいてお伝えしようと思います。

 

Windshipの原理については、これまで何回もお伝えしてきました。

 

この原理は人間の本体を「神経」、神経を支える構造を「骨」、本体と構造を包む膜を「Windship®(風船)」として身体を捉えていくものです。

 

これに基づいて、

 

 

東洋医学と西洋医学の身体の見方

 

睡眠の仕組みや更年期障害

 

そして武術の身体操作

 

 

これまでにたくさんのブログを発信してきました。

 

 

ご納得いただけるようにお伝えしているつもりですが、中にはきっと「とんでも論」だと感じている方もいらっしゃるかもしれません。

 

実は、わたしがWindshipの原理を世間に公表したのには、ひとつのきっかけがあります。

 

それは2018年に発表された、人体最大の器官(臓器)である「間質」の発見です。

 

それまでは人体最大の器官は、皮膚だと考えられていました。

 

皮膚は体重の約16%であるのに対して、間質は約20%を占めると報告されています。

 

間質は体組織と体組織の「すきま」のことです。

 

これまで間質と呼ばれる部分が見つかっていなかったわけではなく、”器官”として捉えられてなかったそうです。

 

器官とは「ある働きを持つ生体組織」の集まりのことです。

 

肝臓や腎臓などの器官(臓器)と並列して、「間質」という何かしらの働きを持つ器官が発見されたわけです。

 

 

 

Windshipは、この間質とほぼイコールだと感じます。

 

 

 

まだ発見されて間もない「間質」ですが、きっと医学の発展によって、その特性がどんどん明らかになるはずです。

 

これまで感覚的に説明しているWindshipの原理が、科学的にも説明できる日が近々来るだろうと思ったんです(^^;

 

わたしは公認心理師ですので、心の病と言われるものについて、日ごろから情報収集するようにしています。

 

そして脳科学の発展により、心の病と言われるものが脳の問題であることがわかってきました。

 

間質は体組織と体組織のすきまであるわけですから、もちろん脳にもあります。

 

今回、発達障害をテーマにブログを書いていますが、これはストレスによる「脳」のダメージがどのように発生するかという問題でもあります。

 

そして脳へのダメージは、間質(Windship)が強く影響しているとわたしは考えています。

 

そのダメージの大小で、発達障害の障害度が変わってくると考えられます。

 

そこで今回のブログでは、近年の脳科学的な研究を踏まえながら、障害度を和らげる方法をお伝えできればと思います。

 

これからブログをお伝えしていきますが、大前提として科学的には、発達障害の原因は特定されていない、ということを踏まえてご覧いただければと思います。

 

そして今からお伝えしていく内容を、どう捉えるかは人それぞれだと思います。

 

「わたしの言っていることが正しい!」

 

なんてことを主張するつもりは、毛頭ありません(^^;

 

科学的ではなく、あくまで感覚的に説明していますから(^n^;

 

ただ、発達障害に関して何かしらのかかわりがある方の、お役に立てればと思ってお伝えしていきます。

 

ブログは以下の内容です。

1 IQと脳の関係

2 Windshipと発達のしくみ

3 養育環境が発達に与える影響

4 障害の度合いを和らげるために

5 まとめと次回のテーマ

それでは始めていきますね(^^)

 

 

1 IQと脳の関係

いきなり

 

「IQと脳の関係」

 

と言われても訳が分からないですよね。

 

IQとは「Intelligence Quotient」の略で、知能指数のことです。

 

まぁ、簡単に言えばIQが高ければ知能が高い、低ければ知能が低いということです。

 

ま、あくまで知能を測るものですので、人間性はまた別ものなんですが(^-^;

 

 

 

まずはコチラの図をご覧いただこうと思います。

 

 

 

高IQの方と低IQの方の脳内の神経細胞の比較図です。

 

 

 

まずはIQの高い方

 

 

 

次にIQの低い方

 

 

 

明らかに違いますよね。

 


高い人は神経細胞の密度が低く、細胞間のスペースが広い。

 

低い人は神経細胞の密度が高く、細胞間のスペースが狭い。

 


こういった傾向があるそうです。


科学技術の発達で、脳内の神経細胞の状態が可視的にわかるようになったからこそ、このような事がわかるようになりました。

 

そしてIQが高い人の方が、脳の活動の度合いが低いことがわかっているそうです。

 

図を見ると、IQの高い人の方が脳の神経細胞の密度が低い、つまり神経細胞間のスペースが広い方が、効率よく脳を使えるということです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で?

 

 

 

 

と、思いますよね(^-^;

 

 

 

 

 

発達障害の原因はよくわかっていないと初めにお伝えしましたが、

 

「遺伝や脳の過成長、先天的な機能障害などで、脳の神経回路の情報伝達に何らかの障害があると発症する」

 

と言われています。

 

 

 

わたしはこの図を見た時に、

 

 

 

”脳の神経回路の情報伝達に何らかの障害がある”

 

 

 

という部分に引っかかりを感じました。

 

 

 

脳内の神経細胞は、電気信号で情報伝達を行っているからです。

 

 

 

ここからは少し理系チックな話になってしまうんですが、2つの状態を比較したときに1つの仮説を立てることができます。

 

それは、脳内の神経細胞間のスペースが狭い場合、

「電気信号から発生する電場が干渉して、情報伝達が阻害されている」

 

という仮説です。

 

これは電気通信インフラ関係のお仕事をされている方は、すぐにご理解いただけると思います。

 

 

 

ただ、そうでない方はイメージしずらいですよね(^-^;

 

 

 

ですので電場ではなく、「音場」で説明しようと思います。

 

例えば喫茶店で、会話をしているとします。

 

ま、普通の音量で話していれば問題ないですよね。

 

 

ただ、隣の方が近いと途端に会話がしにくくなりますよね。

 

 

そして、どこかのテーブルの方が大きな声で話すと、会話は極端にしにくくなります。

 

 

つまり、隣どうしの会話が、お互いに干渉してしまうわけです。

 

負けじと大きな声を出そうとする方もいるかもしれませんし、顔を近づけて話す方、中には場の空気が乱れたと感じて、退席する方もいるかもしれません。

 

 

 

これが音場が乱れた時に起こることです。

 

 

 

きっと経験がある方はいらっしゃると思います。

 

 

 

この喫茶店を脳内に、会話内容を情報伝達、音を電気信号に置き換えると、イメージしやすいと思います。

 

ただ、喫茶店の例えでは対策はありましたが、脳内ではそうはいきません。

 

スペースは限られていますので、電気信号が流れにくいからといってより強い信号を送れば、より一層、周りの電気信号に干渉します。

 

干渉すれば、信号が上手く伝わらなくなります。

 

そしてうまく伝わらなくなるので、より強い電気信号を送ろうとする。

 

 

 

こんな負のスパイラルに陥ってしまうわけです。

 

 

 

つまり、IQの低い方の脳の神経細胞は、物理的に効率の悪い状態ということだと推察されます。

 

 

 

これがわたしの仮説です。

 

 

 

この仮説をマイクロソフトのAIチャットボットサービス「Copilot」に読み込んでみたら、、、

 

わたしの仮説と同じような、『エファプティック伝導』という現象が実際にあるそうです。

 

脳内でエファプティック伝導が起こっているかはわかりませんが、現象としては存在するようです。

 

 

さて、これをふまえてWindshipの原理についてお伝えしたいと思います。

 

 

2 Windshipと発達のしくみ

わたしは『Windship®の原理』という、身体のしくみに関する原理を提唱しています。

 

 

『Windshipの原理』では、
 
人間の本体を”神経”

 

その神経を構造で支えるのが”骨”

 

そしてそれを何層にも覆っている膜を”Windship”

 

と定義し、人体はこの3つの構成要素を元に成り立っている、と考える原理です。
 

 

Windshipとは、

 

Wind⇒風
 

ship⇒船

 

で、風船ということです。

 

身体を、 

「風船のような膜が何層にも重なっているもの」

 

 と捉える原理です。

 

 

わたしは「なぜかよく眠れない」という方のために、施術を提供するセラピストでもあります。

 

西洋医学的な観点、東洋医学的な観点、その双方から身体のしくみを探求した時に、この原理を提唱するに至りました。

 

 

現代の科学では、

「人間は細胞分裂によって発達していく」

 

という考え方です。

 

これはもちろん正しいんですが、Windshipの原理では

「人間は風船が膨らみながら発達していく」

 

と捉えています。

 

 

この現象を捉えた時に、細胞分裂という概念がない場合には

「風船が膨らむようだ」

 

と感じるはずです。

 

こんな感じですね。

 

そして、人間の本体は”神経”であると捉えています。

 

 

 

その本体は風船に根を張るように発達します。

 

 

それに伴って、脳も風船が膨らむように発達します。

 

脳が膨らみやすいように、乳児の頭蓋骨は大人の様にはつながっていません。

 

これは子育てをしたことのある方はご存じだと思います。

 

 


そして発達障害に関することをお伝えする上で、承知しておいてもらいたいのは、

 

Windship(人間を覆う風船)は、

 

快を感じると緩む

 

不快を感じると縮む

 

という性質があることです。

 

以上3点、

 

・風船が膨らむように発達する

・神経は風船に根を張るように発達する

・Windshipの性質

 

を踏まえて、養育環境が発達に与える影響をお伝えします。

 

 

3 養育環境が発達に与える影響

乳幼児、児童は大人になるために、どんどん成長します。

 

つまり発達しているということですね。

 

 

このように、本体の神経が根を張りやすいように、風船が膨らむように大きくなっていきます。

 


それが仮にこういう養育環境だったとしましょう。

 

 

すると身体の内部で一体何が起こるのか。

 

 

 

Windshipは不快を感じると縮むという性質があります。

 

 

 

Windshipが縮むと、本体である神経が根を張る方向とは、逆方向の力が働くことになります。

 

 

 

図のように神経が圧迫されるわけです。

 

その圧力の逃げ道はどこになるのか…。

 

それは頭蓋骨で囲われている『脳』になります。

 

 

つまり、不適切な養育環境のときには

 

Windshipが縮む

 ⇩

神経が圧迫される

 ⇩

脳が圧迫される

 

という作用が働きます。

 

 

 

脳が圧迫されると、どうなるのか。

 

それは初めにお伝えした「IQ」の低い方の脳と同じようになるということです。

 

 

 

こうなると、神経細胞の情報伝達が阻害されてしまいます。

 

発達障害は

『脳の神経回路の情報伝達に何らかの障害があると発症する』

 

と言われています。

 

つまり、ストレスのある養育環境で乳幼児・児童を育てると、Windshipが縮み、脳が圧迫され、神経の情報伝達が阻害され、発達障害の度合いが増すことにつながります。

 

これがWindshipの原理から見た、養育環境による発達障害の障害度が変わるメカニズムになります。

 

 

4 障害の度合いを和らげるために

メカニズムがわかれば、その対策方法も見つかります。

 

つまり発達障害の障害度を和らげるためには、

 

”Windshipが縮まないようにすること”

 

が重要になります。

 

実は以前のブログで、その方法の内の1つをご提案しています。

 

それはスッキリオアシスでご提案している

『Treatment with Baby』

 

です。

 

ベビーマッサージを通して、保護者の方をケアするメソッドです。

 

ブログ内で発達障害については全く触れていませんが、実は障害度を和らげる方法としてご提案した部分もあるんです。

 

ちょうど4年前の5月に書いたブログですが、当時は発達障害についてご説明できる資料を探しきれていなくて…。

 

あれから4年経って、脳内の神経細胞の状態が可視的にわかる資料が見つかったので、発達障害について書くことにしました。

 

 

 

『Treatment with Baby』のイメージはこんな感じです。

 

乳幼児に対して

 

「生まれてきてくれてありがとう」という感謝のコミュニケーションをとり

 

「風船に触れるようなイメージ」で優しいタッチで触れ

 

「暑さ寒さを避け衛生的な環境」で育児をする

 

こうすることで乳幼児は安心し、情緒が穏やかになり子育てがしやすくなるというメソッドです。

 

心理的にも物理的にも、”あたたかくなるように”乳幼児に接することがポイントです。

 

そしてこれは児童期においても同じです。

 

”あたたかい気持ちになる”

 

こんな風に子供に接すればいいと思います。

 

そして行動に対して注意するときも

 

「お互いにあたたかい気持ちになるか」

 

ということを基準にして教えていくといいと思います。

 

もちろん子育ては大変なので、万事において、そうはできないこともあると思います。

 

人間は完璧ではありませんから。

 

ただ、その根っこに「あたたかい気持ちを保つ」というマインドセットがあれば、立ち返ることができます。

 

 

 

そしてあたたかい気持ちになるために、一番やりやすい方法が「感謝」です。

 

 

 

感謝のコミュニケーションをとって、あたたかい気持ちで子育てをしていただければと思います。

 

ご興味のある方は、過去のブログをご覧いただければと思います。

 

 

 

そして前回のブログで、発達障碍児の支援に対しては「保護者の方への支援が欠かせない」とお伝えしました。

 

 

 

”障害児をわが子に持つ”

 

 

 

この現実に対して、保護者の方は様々な社会的ストレスにさらされます。

 

発達障害に関しては、「保護者の育て方が悪いから発達障害になる」というような偏見の目で見られることがあります。

 

アメリカの話ではありますが、自閉症の子供を持つ保護者の方が「冷蔵庫マザー」という社会的偏見の目にさらされていたこともあったそうです。

 

発達障害の原因ははっきりとわかっていませし、育て方が悪いから、発達障害になる訳ではありません。

 

脳に先天的な発達の異常があったり、乳児期の病気などにより後天的に発達の異常があった場合に、発達障害になってしまうようです。

 

そして今回のブログで、Windshipを縮めるような養育環境におかれると、その障害度が増してしまうメカニズムをお伝えしました。

 

 

 

 

 

これはつまりどういうことか。

 

 

 

 

 

それは発達障害者に対する偏見が、Windshipを縮める要因となり、障害度に影響を与えているということです。

 

 

 

『発達障害は言い訳』

 

『発達障害児は迷惑な人』

 

『そんな子供に育てた親が悪い』

 

 

 

こんな風な偏見を持って障害者に接する人々が、発達障害者の障害度に悪影響を与えているということです。

 

障害というものは、実際に関わってみないと分からないことがたくさんあります。

 

ですので、こういった偏見を持ってしまう気持ちも分からなくはありません。

 

ただ発達障害を含め、障害者に関わらずに済んでいるのは、ただの運だと思います。

 

運よく自分が障害者ではなかっただけですし、運よくそういった方に関わらずに済んでいる。

 

その運をもとにして、障害者に対して偏見を持ったり、冷蔵庫のような冷たい視線を送るのは理不尽だと感じます。

 

 

 

そして、その理不尽がWindshipを縮める要因になる訳です。

 

 

 

Windshipが縮めば発達障害の障害度は重くなり、本人はおろかそれに携わる方も辛い思いをすることになります。

 

そんな悪循環を食い止めるためにも、どうか障害者と障害に関わる方々に対して、あたたかい視線を送っていただければ幸いです。

 

 

5 まとめと次回のテーマ

今回のブログでは、発達障害の障害度が増すメカニズムについてお伝えしました。

 

脳内の神経細胞の密度

 

神経伝達における電場の干渉

 

そして障害度が増すメカニズム

 

こんなことをお伝えしました。

 

そして障害度を和らげる方法もお伝えしました。

 

あたたかい気持ちで障害児に接することが大切なんでしたね。

 

このブログが、発達障害に関わる方のご参考になれば幸いです。

 

 

もしかしたらこのブログを読んで、

「発達障害児を育てたことがないあなたに何がわかるんだ」

 

と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

 

確かにその通りです。

 

わたしは発達障害児を育てたことはありません。

 

ただ、わたしは大学時代に人間工学を学びました。

 

この学問を選んだのは、障害者が生活しやすいように物や環境を設計する方法を学ぶためでした。

 

友人の影響もあって、学生時代には障害者のボランティアに参加しました。

 

そして安積遊歩(あさかゆうほ)先生の著作を中心に障害者に関する様々な書籍を読み、障害者の赤裸々な体験談や、障害児の保護者の方の体験談を学びました。

 

そういったバックグラウンドがあって、このブログをお伝えしていることをご承知いただければと思います。

 

 

今回は発達障害をテーマにする上で、あらためて様々な文献にあたりました。

 

その中で、少し気になる情報を知ることになりました。

 

それは犯罪的な方法で養育すると、発達障害と同様な症状を呈するということです。

 


次回のブログは「児童虐待と発達障害」をテーマにお伝えします。


更新は6月10日(水)の予定です。

 

是非ご覧ください。

 

 

令和8年6月10日

ブログの趣旨から外れた誤解を生む表現がありましたので、ブログ内の表現を修正しました。

 

 

参考文献

1 脳を司る「脳」 毛内拡著 ㈱講談社 2020年12月

2 今と未来がわかる 脳と心 毛内拡著 ㈱ナツメ社 2022年11月

3 発達障害支援の基本 内山登紀夫著 ㈱日本評論社 2025年12月

4 貧困と脳 鈴木大介著 ㈱幻冬舎 2024年11月

5 「心の病」がみえる脳科学講義 加藤忠史著 ㈱翔泳社 2025年11月

6 「心の病」の脳科学 林(髙木)朗子・加藤忠史編 ㈱講談社 2023年3月第4刷

7 発達障害の素顔 山口真美著 ㈱講談社 2016年2月


参考資料

Copilotとの対話キーワード

「神経細胞」「電場」「磁場」「干渉」「エファプティック伝導」「伝導速度」

 

 

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『どんな災害も乗り越える』

 

 

そのマインドセットを”自衛隊式”でレクチャーしています。

 

 

このブログでは、防災のこと、身心の健康、そしてちょっとだけ自衛隊の話を綴っています。

 

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ブログの更新は隔週水曜日。

 

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『身体の健康・心の健康・防災』のニュースをポストしています。

https://x.com/sukkirioasis

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経歴・資格など

公認心理師(国家資格)、産業カウンセラー、リラクゼーションセラピスト(1級)、元陸上自衛官、レンジャー隊員、上級体育指導官、予備自衛官(衛生官)

〔※「Windship」及び「Windship treatment」は登録商標です。〕

 

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