
【令和8年7月8日】
一昨年のブログでご紹介した大場先生の江戸走りの動画。その動画が去年バズって、今年も続けて話題になっています。その江戸走りの身体操作を、言語化する準備が整いましたのでお伝えします。是非ご覧ください☆
お疲れ様です。
自衛隊卒のセラピストの岡田 凰里(おかだ おうり)です。
ブログを読んで下さって、ありがとうございます。
7月に入りました。
まだ梅雨が明けていないようで、落ち着いた気温で済んでいますね(^-^;
このくらいの気温で済んでくれればいいんですが、週末からは気温が上がるようですね。
徐々に暑さに慣れていきましょう。
さて、7-8月のブログテーマは
『江戸走りを解剖する!』
です。
江戸走り(なんば走り)については、一昨年のブログでご紹介しました。
わたしは奥駈道170㎞の走破を目標にしているんですが、その際になるべく身体に負担がかからない走り方をしたいと思い、江戸走りを取り入れることにしました。
実は10年以上前から江戸走りを体得したいと思っていて、自分なりにやっていたんですが、どうもしっくりこなくて。
そんな時に大場先生の動画に出会いました。
先生の動画のお陰で江戸走りの理解が深まり、江戸走りをしやすくなったと感じます。
一昨年のブログでは江戸走りのメリットやウィークポイントをお伝えしたんですが、身体操作のしくみまではお伝え出来ませんでした。
わたし自身に、江戸走りが身に付いていなかったからです。
あれから2年。。。
江戸走りを続けて、ようやくしっくりくるようになりました。
大場先生に直接習ったわけではありませんが、わたしは以前から日本古来の身体操作についてブログでお伝えしています。
そんな探求の道すがら、ようやく江戸走りの身体操作について言語化する準備が整いましたので、7-8月にかけて4回に分けてご説明しようと思います。
今回は姿勢と視線に着目してお伝えします。
ブログは以下の内容です。
1 江戸走りとは
2 前に進む力を得るため方法
3 姿勢と視線を保つ3つのコツ
(1) 脱力を基本にする
(2) 地表線を見る
(3) 加速は尻尾を上げるイメージで
4 失敗と教訓(視線と姿勢編)
5 まとめと次回のテーマ
それでは始めていきますね(^^♪
1 江戸走りとは
『江戸走り』という言葉をご存じですか?
ウィキペディアによると、昨年のJC・JK流行語大賞2025のBeReal部門で1位に輝いたそうなので、ご存じの方も多いかもしれません。
実はわたし、小学生が電車の中で江戸走りの会話をしているのを聞いたことがあります(^-^;
しかし「江戸走り」と表現されるようになったのは、ここ一年くらいのことだと思います。
かつては「なんば走り」と表現されていました。
わたしも一昨年のブログでは、なんば走り(歩き)としてお伝えしました。
せっかくですのでバズリにのって、「江戸走り」の表現でお伝えしてきますね(^ⅿ^;
実は江戸時代の日本人の走り方(歩き方)は、現代の走り方(歩き方)とは違ったそうなんです。
この方法を現代に再現された方が、大場克則さんです。
まずは、大場さんの「江戸時代の歩き方」の動画をご覧ください。
次に「走り方」です。
いかがでしょうか?
現代の歩き方や走り方とは、明らかに違いますよね。
それではこの歩法や走法が、なぜ失われてしまったのか。
それは明治時代に、日本が西洋式の軍隊を取り入れた影響だと思われます。
西洋の軍事教練の教官の手記には、日本人は変な歩き方をするという記録が残っており、
「日本人に対して歩き方から教えた」
と記されています。
この教練が、全国的に広まった影響があると思います。
また走り方に関しては、スポーツ系の某企業が正しい走り方として、踵(かかと)から着地する方法を提唱して広めた過去があったりします(^^;
そんな影響で、歩法も走法もかかとから着地するのが正しいと思われていたのが、20世紀後半の話です。
ただ、時代は変わりました。
21世紀に入ると、走法に関しては、つま先から着地orフラットな着地の方がいいという話になっています。
かかとから着地すると、地面反力の影響で進行方向とは逆方向の力が働くからです。

つま先やフラット着地をすると、逆方向の力は働きません。


あ、ちょっと簡単な模式図なので、細かいツッコミはなしにしてくださいね(^-^;
ツッコミたい部分はわかるんですが、あんまり細かい話をしてしまうと長くなってしまうので…(^n^;
ただ、歩き方に関しては現代においても踵(かかと)からの着地になっています。
江戸の歩き方とは明らかに違います。
それは上の動画をご覧いただければわかると思います。
それでは江戸の歩法と走法は、どのように前に進んでいるんでしょうか。
2 前に進む力を得る方法
現代の歩法が前に進む力、つまり推進力ついては、イメージしやすいと思います。
踵から着地したとしても、脚と足の力を使って地面を蹴って進んでいますよね。
ですので現代歩法については、説明を割愛します。
それではまず、現代の走法の推進力からです。
例えば、一本の棒を地面に垂直に落としたとします。
どのように跳ね返るかイメージできますよね?
そうです。
真直ぐ跳ね返ります。


それでは図のように斜めに傾けて落とすと、どうなるでしょうか?

地面反力を受けて、斜め前に進むのがイメージできますか?

ボールペン等で構わないので、試していただけると分かると思います。
現代走法は、この地面反力を推進力として利用しています。
踵から着地してしまうと、この推進力を得られないんです。
これは第1項の図でもご説明しました。
この推進力を得るために、現代走法ではなるべく姿勢を真直ぐになるようにします。
体幹トレーニングを行い、なるべく身体を棒の状態にできるようにします。
トップアスリートが走っている姿を見ると、皆さんとっても姿勢がいいですよね(^^)
姿勢を悪くすると、地面反力を利用した推進力が得にくくなるからです。
それにプラスして、もちろん脚や足で蹴る力を使います。
さらに近年ではシューズの内部にカーボンのバネのようなものを入れて、より推進力を得られるようなものも利用されています。
いわゆる厚底シューズですね。
地面反力、筋力、ギアによって推進力を得るのが現代走法です。
ところが江戸走りは違います。
地面反力を推進力としては使いません。
棒を地面に対して、図のように立てたらどうなるかわかりますよね?

当たり前のように、棒は倒れます。
ま、当たり前ですよね(^n^;
この倒れる力を利用するのが、江戸の走法(歩法)になります。
倒れるところを、脚で支える。

これを繰り返すわけですね。

地面反力を利用するのではなく、脚で支えるだけ。
もう一度、大場先生の江戸走りの身体操作を見てみましょう。
江戸時代の歩き方も、この方法を利用しています。
同じ方法を利用しているからこそ、歩法の延長に走法があるわけです。
そして歩法においても走法においても、ポイントは「姿勢と視線を保つ」ことです。
なぜそれがポイントになるのか。
その理由とお伝えしますね。
3 姿勢と視線を保つ3つのコツ
まず姿勢と視線を保つ方法をご紹介する前に、ひとつお伝えしますね。
江戸走りの身体操作は、現代のそれとは異なります。
だからこそ「江戸走りを解剖する!」、というテーマで4回に分けてお伝えするわけです。
今回は視線と姿勢についてフォーカスしますが、今後のブログでお伝えすることも含めて江戸走りをご理解いただければと思います。
ところで現代走法と江戸走りでは、姿勢と視線が明らかに違います。
現代走法では地面反力を推進力に変換するため、着地の際には極力身体を棒に近い状態に保つようにします。
そうなると着地の際には姿勢を真直ぐにするために、胸を張って下肢の関節もなるべく曲げない、というようなイメージで走ることになります。
すると視線は必然的に、遠くを見渡すような向きになります。
わたし自身、現代走法で走る際はそのようにしています。
ただ、江戸走りは違います。
前項まででお伝えしたように、倒れる力を脚で支えるという方法で、推進力を得ます。
そのためには現代走法とは違った形で、姿勢と視線を保たなくてはなりません。
そしてそれを実現するためには、ちょっとしたコツがいります(^^)
わたしが特に気をつけているのは、以下の3つです。
日本人古来の身体操作は「脱力」がポイントです。
これが意味するところは、
「関節を伸ばし切らない」
ということです。
膝も曲げ、股関節も曲げ、胸は張りません。
大場先生の動画でも、そのような姿勢になっています。
これが脱力の身体操作です。
現代走法のように胸を張はったり、関節を伸ばそうとしたりはしません。
そして、倒れる力を推進力に変えるので、視線も必然的に下向きになります。
これについても大場先生が動画で説明してくれています。
ただ、現代走法に慣れているわたし達にとって、このような姿勢と視線を保つのは難しかったりします(^-^;
現代走法では、背筋を伸ばして遠くに視線を送りながら走りますからね(^n^;
ですので、江戸走りの姿勢を保つための、わたしなりのコツをお伝えしますね(^^♪
え?
地表線?
って、思いますよね(^-^;
はい。
わたしの造語です(^n^;
例えばこういう風景であれば・・・

ここのことになります。

地面とその上の境界線のことを、「地表線」としました。
この地表線に視線を合わせると、身体が起き上がらずに、倒れたままの姿勢に保てます。
これが案外効果的なんです。
一般道を走っていると前を見ないと危ないので、どうしても見通すために視線があがってしまうんですよね。
もちろん安全を確保するためには必要なんですが、上げっぱなしにしてしまうと姿勢が起きてしまい、前傾しにくくなります。
ですので視線を上げたとしても、地表線に戻ることで視線を下に向けることができます。
そうすれば前傾姿勢を保つことができます。
そして大場先生の動画でもあるように、スピードを上げるときは、手前の地表線に視線を送り、スピードを緩めるときは、奥の地表線に視線を送っています。
江戸走りでジョグをしている方は地表線を意識してみると、姿勢も視線も保ちやすくなりますよ。
江戸走りで加速する方法の一つとして、視線を手前の地表線に送ることをご紹介しました。
その他にも、実は骨盤を前傾するという方法があります。
なぜなら骨盤を前傾すると、身体が前に倒れやすくなるからです。
逆に骨盤が後傾していると、股関節が曲げにくくなって足運びが難しくなる上に、身体も前に倒れにくくなります。

これも大場先生が動画で説明してくれています。
ただ、日本古来の「骨」の身体操作に慣れていないと、なかなか骨盤を前傾する身体感覚がつかみにくいかもしれません。
そんな時には、自分の尾骨から尻尾が生えているのをイメージしてみて下さい。
その尻尾を上にピンッ!とするのをイメージすると、自然と骨盤が前傾します。
わたしは横断歩道を間に合うようにわたる際に、この尻尾ピン!を意識して加速しています(^^;
ま、これは人によって相性があるかもしれませんので、もしよろしければ試してみて下さい。
以上の3つが姿勢と視線を保つためのコツです。
だた、ここまでたどり着くには、失敗があったりしました(^o^;
4 失敗と教訓(視線と姿勢編)
わたしが江戸走りに取り組んでいるのは、奥駈道170㎞をトレイルランニングで走破するためです。
トレランでは、荷物を持って走らなければなりません。
荷物を持って走るためには、現代走法より江戸走りの方が適していると感じたわけです。
ただ、江戸走りに取り組む過程で、失敗もありました(^^;
現代走法の癖が抜けてなくて、視線を遠くに送るようにしてしまったんですよね。
これによって、何が起きたかというと…
首の付け根を痛めました(^n^;
痛めた理由は、恐らく下の図のような感じだと思います。



もちろん、頭を下に垂れすぎてしまうとそれはそれで負担がかかってしまうので、ほどほどにです。
ただ、前を見ないと危なくて走れないので、頭を下に垂れすぎてしまうことは、今のところはないですね(^-^;
そしてこれに気がついて意識するようになったら、自然と首の痛みはなくなりました。
江戸走りに取り組んでいる方がいらっしゃいましたら、わたしの失敗を教訓にしていただければ幸いです<(_ _)>
5 まとめと次回のテーマ
今回のブログでは、江戸走りの身体操作を「姿勢と視線」に注目して解剖しました。
現代走法と江戸走りでは、推進力の得る方法が違うんでしたね。
そして、江戸走りで推進力を巧く得るための、3つのコツをお伝えしました。
「脱力」
「地表線」
「尻尾」
でしたね(^^♪
そして、それにたどり着くまでに犯してしまった、わたしの失敗もご紹介しました(^-^;
これで、少なくともわたしと同じ失敗は避けられますよね。
誰でも失敗はしたくないものですから(^ⅿ^;
そしてこのブログが、江戸走りに取り組む方が増える一助になれば幸いです。
次の更新は、7月22日(水)の予定です。
次回のブログでは、「足の運びと着地の考察」についてお伝えします。
是非ご覧ください♬
【一昨年の江戸走りのブログ】
【日本古来の身体操作のブログ】
【参考資料】
YouTube「大場香門」
陸上自衛隊に約15年勤務。レンジャー隊員。公認心理師。産業カウンセラー。
在職時は、年200件以上の面談に対応するカウンセラーの任務を行うと共に、隊員に対して「災害派遣の心構え」を教育をしていました。
そんな自衛隊での教育や、自身の災害派遣の経験をアレンジして、現在は「災害の心の準備」をお伝えする研修講師。
『どんな災害も乗り越える』
そのマインドセットを”自衛隊式”でレクチャーしています。
このブログでは、防災のこと、身心の健康、そしてちょっとだけ自衛隊の話を綴っています。
自衛隊での経験やセラピストとして学んだことが、皆様のお役に立てば幸いです。
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公認心理師(国家資格)、産業カウンセラー、リラクゼーションセラピスト(1級)、元陸上自衛官、レンジャー隊員、上級体育指導官、予備自衛官(衛生官)
〔※「Windship」及び「Windship treatment」は登録商標です。〕
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