お疲れ様です。
自衛隊卒のセラピストの岡田 凰里(おかだ おうり)です。
ブログを読んで下さって、ありがとうございます。
5月に入りました。
皆さん、ゴールデンウィークのご予定はいかがですか?
遊びに行く方もいらっしゃれば、お仕事という方もいらっしゃいますよね。
それぞれの花粉の季節も去り、暖かくなってきましたので、楽しい時間を過ごしてくださいね♪
ところで、先月はブログをお休みしてすみませんでした(^^;
ちょっとお仕事の都合がつかなくて…(^n^;
一年に数度こんなことがありますので、どうかお許しください。
さて、今月のブログテーマは
『自衛隊のススメ』
です。
元陸上自衛官で、レンジャー訓練を卒業しているわたし。
そんな人生を歩んでいる私が、自衛隊だからこそ経験できることを、お伝えしていこうと思います。
あ、ちなみにこのブログは自衛隊から依頼を受けて、やっているわけではありません(^^;
わたしがわたしの責任において、勝手にやっていることです。
ですので、忖度なしにお伝えできると思います(^ⅿ^;
ちょっと変わった経歴だからこその観点で、お伝えしていこうと思います。
今週のブログは、自衛隊でしか経験できない”過酷な訓練”にフォーカスして、お伝えしようと思います。
ブログは以下の内容です。
1 なぜ過酷な訓練が必要なのか
2 パワハラじゃないんですか?
3 陸海空の”過酷な”訓練
(1) 陸上自衛隊「レンジャー」
(2) 海上自衛隊「スクーバ」
(3) 航空自衛隊「メディック」
4 過酷な訓練の先にあるもの
5 まとめと次回のテーマ
それでは始めていきますね♪
1 なぜ過酷な訓練が必要なのか
この国の安心と安全を守る組織です。
こんな組織に属していると、任務の際にはどうしても厳しい状況に対応せざるを得ません。
そしてその状況は、とっても理不尽な事ばかり。
そんなことに対応するためには、どうしても厳しい訓練が必要なんです。
その厳しさの中で、理不尽に耐える力を養う必要があるからです。
わたしは、警察、消防、海保の訓練は存じませんが、厳しい規律の中で訓練をやっているのは、自衛隊と同じでしょう。
警察学校、消防学校の訓練生の特集が、たまにメディアで流れますよね。
どこもあんな感じだと思います。
そして、先輩からよく言われてたのは、
「自衛隊には、警察・消防・海保が対応できないような、最悪な状況の任務が回ってくる」
という話です。
おんなじ人間ですので、身体能力が特別違うというわけではありません。
ではなぜ自衛隊は、そんな最悪な状況にも対応できるのか。
わたし目線で恐縮ですが、ちょっと分析してみると…。
まずは装備が違います。
やっぱり自衛隊は防衛を担っている組織ですので、どうしても自衛隊にしかない装備があったりします。
より、最悪を想定した装備を持っているのは、どうしても自衛隊になってしまいます。
そしてもう一つ。
それは、訓練内容の違いです。
自衛隊は、長期間持久的に任務をこなす、体力と精神力を養っていると感じます。
警察や消防はどちらかというと、短時間集中という感じがします。
これは任務の特性が違うので、どちらがすごいというわけではありません。
わたし自身、メディアの特集で警察や消防の訓練を見た際には、やっぱりそれぞれ凄いと感じます。
想定している状況に対する、装備と訓練が違うので、こういう差が生まれるんだと思います。
そして、普段受ける訓練は「厳しい」という範疇でおさまるんですが、特別な訓練になるとそうはいきません。
どうしても「過酷」という表現になります。
一般の隊員では対応できないような、特別な任務をこなすためには、過酷な訓練が必要になるんです。
そんな”過酷な訓練”の映像を見た方から、よく聞かれるんですが…
「あれってパワハラじゃないんですか?」
と…(^^;
2 パワハラじゃないんですか?
陸上自衛隊で最も過酷と言われるレンジャー訓練の特集が、たまにメディアで流れたりします。
今はYouTubeなどの動画アプリがたくさんありますので、いつでもそれが視聴できます。
そういう時代になったせいでしょうか。
レンジャー訓練を卒業しているとお伝えすると、
「あれって、パワハラじゃないんですか?」
と、訊かれたりします(^^;
えーっと…。
あれを普段の業務でやってたら、そりゃパワハラです(^^;
でも、普段の業務であんな風に圧をかけてくる人は、まずいません。
たまにパワハラでニュースを騒がせる自衛官がいますが、わたしは15年間勤務しましたが、そんな方には会ったことはありません。
そりゃ、厳しい先輩はいましたが、パワハラという感じではありませんでした。
自衛隊の訓練は普段から危険なことをしているので、厳しい先輩というのはありがたい存在でした。
そして、仕事を認めてもらえれば、同じ目線で話してくれます。
あと、レンジャー訓練の教官や助教って、普段はとても優しいくて良い方ばっかりなんです(^o^)
ま、そんな方が豹変するから、恐ろしくもあるんですけどね…(^n^;
わたしなんかは、今でも教官や助教にあったら、間違いなく気付け!の姿勢になりますからね(^^;
あれはあくまで、訓練でやっているんです。
理不尽なことに耐えるための、精神力を養うための訓練なんです。
レンジャー隊員には、あれぐらいのことで気持ちが崩れてしまう様では、達成できないような任務が付与されるんです。
なので、あんなに厳しくやっているんです。
そして、レンジャーの山地訓練は苦しくて苦しくて、パワハラがどうとかもうどうでもよくなります(^n^;
もしよろしければ、YouTubeに最近のレンジャー訓練の特集の動画がありましたので、ご覧になってみて下さい。
【レンジャー訓練特集】
こんな過酷な訓練を乗り越えた隊員たちが、日本を守ってくれています。
3 陸海空の”過酷な訓練”
さて、それでは自衛隊だけでしか経験できない、過酷な訓練をご紹介していこうと思います。
ご紹介するのは、以下の訓練です。
”厳しい”のではなく、”過酷”なんです(^.^;
そして、その過酷な訓練を乗り越えた際には「徽章(きしょう)」が授与されます。
そして、制服や迷彩服の胸に徽章をつけて勤務しています。
過酷な訓練を修了している証ですね。
そんな徽章が授与される訓練を、ご紹介していきます。
わたし自身が卒業した訓練なので、一番に上げさせてもらいました。
上でご紹介した動画をご覧いただければ、どんな訓練なのか何となく想像できますよね?
しっかりと管理された状況で、人間の極限状態を経験できる訓練になっております(^^;
その極限状態の心理を知りたいという方は、「ライジングサンR」という漫画がおススメです。
「ライジングサン」と「ライジングサンR」がありますが、”R”の方です。
多分RANGER(レンジャー)のRだと思います。
わたしはピッコマというマンガアプリで読みました。
駐屯地訓練、そして山地訓練間のレンジャー学生の心理状態を、克明に描いています。
読んでてとても懐かしい気持ちになったので、よかったらご覧になってみて下さい。
一日一話ずつでよければ、無料で読むことができます。
わたしは無料で読みました(^^)
ちなみにわたしは、あの漫画の世界からすると、間違いなく脇役です(^n^;
このレンジャー訓練を受けるためには、素養試験があり、その試験を合格できなければ訓練には参加できません。
陸上自衛隊に入隊した方は、挑戦してみてもいいかもしれません。
わたしの場合は憧れの先輩がレンジャーだったのと、絶対に自衛隊でしか経験できないと思い、志願しました。
ただ、職種によっては挑戦権がない場合があります。
会計科と音楽科の隊員は、まず行かせてもらえないでしょう。
任務に必要ないですからね(^^;
もしレンジャー訓練に参加したい方は、戦闘職種だと行きやすいです。
普通科、特科、機甲科ですね。
戦闘職種だと、「おう!行ってこい!」ってなると思います。
そして施設科も、比較的行きやすいと思います。
残念ながらそれ以外の後方支援職種の隊員は、ちょっとハードルが高くなると思います。
部隊の上司を説得するという過程が、必要になるでしょう。
後方職種でどうしても参加したい方は、粘り強く希望して、体力練成を続けて下さい。
陸上自衛隊は、頑張っている隊員を必ず認めてくれる組織です。
次に、海上自衛隊の潜水スクーバ訓練です。
十年以上前でしょうか。
「海猿」
という映画がヒットしましたよね。
あれは海上保安庁の潜水士の物語でしたが、その海上自衛隊バージョンです。
ですので、自衛隊だけでしか…といわれると、ちょっと違うのかもしれません。
ただやっぱり自衛隊の場合は、任務が防衛なので装備が違います。
もちろん訓練内容も…(^^;
わたしはこの訓練を受けていないので、詳しく語ることは避けようと思います。
ブログの最後にウィキペディアの「潜水士」のリンクをつけてありますので、そちらをご覧ください。
ただ、ウィキペディアはウィキペディアですので、あくまで参考まで。
ちなみになんですが、陸上自衛隊に所属していても、この潜水スクーバの訓練に参加することができます。
これは所属している部隊によります。
陸上自衛隊の中で、海に近いところで任務をする部隊に所属している場合には、参加しやすいです。
この訓練も、もちろん素養試験があります。
当たり前ですが、泳げないと話になりません。
実は、わたしの陸自の同期に、この潜水スクーバの訓練を卒業した隊員がいます。
素養試験前には、鼻血が出るまで泳ぎまくったと言っていました(^^;
素養試験ですら、そこまでやらないといけないようです。
陸上自衛隊に入隊して、スクーバ訓練に参加したい方は、水際で任務をする部隊に異動するといいかもしれません。
海上自衛隊の潜水員のYouTube動画がありましたので、ご興味のある方はご覧ください。
【海上自衛隊「潜水」】
あ、ちなみにスクーバ訓練は、レンジャーを卒業した隊員でも、根を上げてしまうことがあると聞きました。
海と山では勝手が違うようです(^^;
航空自衛隊には、「メディック」と呼ばれる救難員がいます。
この救難員は、基本的には不時着したパイロットを救助に行くのが任務です。
国内の航空機事故などの救難に、対応してくださる皆様です。
『救難の最後の砦』
なんて呼ばれています。こちらもYouTubeの動画がありましたので、ご覧になってみて下さい。
【航空自衛隊航空救難団「救難」】
ちなみにこのメディックの方々…。
レンジャー徽章、スクーバ徽章、空挺(パラシュート降下)徽章などなど、人によってはそれ以外の徽章もつけていらっしゃいます。
えー・・・。
つまりそういうことです(^n^;
どんな困難な環境においても、必ず救助するという意思と能力をもった隊員ということです!
航空機が不時着した際には、たくさんの徽章をつけた、とってもハイパーな能力を持った隊員たちが助けに来てくれます。
4 過酷な訓練の先にあるもの
過酷な訓練を乗り越えて、徽章を胸に着けても、そこがスタート地点。
一人前と言えるのは、まだまだ先です。
教官や助教をやって、つまり教える側を経験して、一人前なんて言われたりもします。
そしてスクーバやメディックはわかりませんが、実はレンジャー訓練を卒業しても、給料が上がるわけではありません。
では、なんでそんな過酷な訓練にチャレンジするのか…。
真面目な言葉で言うと、「名誉」
簡単な言葉で言うと「なんかかっこいい」
こんなところだと思います(^^;
ただ、徽章をつけていると、それだけ期待もされるし、自分自身も応えなくてはいけないという気持ちになります。
ま、人間は万能ではないので、できないことはできないんですけどね(^o^;
そんな中でも、”在り方”がものすごく問われます。
というより、むしろ自分で自分に在り方を問いかける部分が、多いような気がします。
もちろんその在り方に、答えはありません。
ずっと自問自答が続きます。
ただ、その道のりが自分自身を成長させてくれます。
独りで歩いているように見えても、孤独に歩いているわけではない道。
仲間と共に乗り越えた過酷な訓練の先には、そんな道が見えるかもしれません。
5 まとめと次回のテーマ
今回のブログでは、自衛隊だけでしか経験できない、”過酷な訓練”についてお伝えしました。
陸自の「レンジャー」
海自の「スクーバ」
そして空自の「メディック」
これらの訓練は、誰もが受けられるわけではありません。
素養試験を合格し、訓練を卒業しなければなりません。
ただ、訓練を卒業した暁には、人生観とモチベーションが変わることは間違いありません。
わたしがそうでしたから(^^;
今回のブログは、ちょっと男性向けの内容になってしまいましたね。
最後までご覧くださった女性がいましたら、感謝いたします。
ありがとうございます。
自衛隊に興味があって、健康で身体が丈夫で、何かに挑戦したい気持ちがある方は、そんな過酷な訓練にチャレンジしてみてもいいかもしれません。
自衛隊だけでしかできない訓練を乗り越えて、国民の負託に応えるのも、案外悪い気分ではないですよ。
次回のブログでは、陸上自衛隊の『温かいところ』をご紹介しようと思います。
是非ご覧ください。
【参考資料】
1 海上自衛隊「潜水」
潜水|海上自衛隊 〔JMSDF〕 オフィシャルサイト (mod.go.jp)
2 航空自衛隊「航空救難団」HP
救難員募集|航空救難団|防衛省 [JASDF] 航空自衛隊 (mod.go.jp)
3 ウィキペディアHP 「レンジャー_(陸上自衛隊)」「潜水士」「航空救難団」
陸上自衛隊に15年勤務。レンジャー隊員。公認心理師。産業カウンセラー。
在職時は、年200件以上の面談に対応するカウンセラーの任務を行うと共に、隊員に対して「災害派遣の心構え」を教育をしていました。
そんな自衛隊での教育や、自身の災害派遣の経験をアレンジして、現在は一般向けに「災害の心構え」をお伝えするセミナー講師。
『どんな災害も乗り越える』
その心構えを”自衛隊式”でレクチャーしています。
このブログでは、防災のこと、身心の健康、そしてちょっとだけ自衛隊の話を綴っています。
自衛隊での経験やセラピストとして学んだことが、皆様のお役に立てば幸いです。
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【経歴・資格など】
公認心理師(国家資格)、産業カウンセラー、リラクゼーションセラピスト(2級)、元陸上自衛官、レンジャー隊員、上級体育指導官、予備自衛官(衛生官)
〔※「Windship」及び「Windship treatment」は登録商標です。〕
【前回のブログ】