【令和5年12月6日】
銃や火薬が規制されている日本であっても、起こらないとは言えない銃や爆発物の事件。滅多にないことですが、備えがないと動けません。まずはいざという時のマインドセットからお伝えします。是非ご覧ください。
お疲れ様です。自衛隊卒のセラピストの岡田 凰里(おかだ おうり)です。ブログを読んで頂いてありがとうございます。
10月、11月とブログはお休みしていました。
お休みを頂いてありがとうございます。
あっという間に師走の12月になりました。
11月は暖かい日がかなりありましたが、12月に入ってからはグッと気温が下がりましたね(^^;
朝晩と日中の寒暖差が激しいので、体調管理に気を付けていきましょう(^^)
さて、今月のブログテーマは
『銃と爆発物から命を守る』
です。
ちょっと簡単には扱えないテーマですよね。
ただ、2022年には奈良県で安倍首相が銃撃され、命を奪われました。
そして2023年4月には和歌山県にて、岸田首相が爆弾による襲撃を受けています。
さらに、同年6月には岐阜県の射撃場において、自衛官による銃乱射事件が起きました。
これらの事件が起こったことを踏まえて、このテーマを扱う決心をしました。
わたしは元陸上自衛官、レンジャー教育を修了しています。
銃も扱ったことがあれば、爆薬も扱ったこともあります。
拳銃、小銃、機関銃、などの火器の射撃。
TNTやC4、導爆線などの爆薬による爆破。
射撃はしたことはありませんが、迫撃砲や榴弾砲の弾薬にも触れる機会がありました。
そんな経験から、もし万が一銃や爆発物に関する事件に巻き込まれた際の対処行動について、皆さんにお伝えできることがあると感じました。
3回に分けてお伝えしていこうと思いますが、まず今週は、一番大切な「生き延びるためのマインドセット」についてお伝えします。
今回のブログは以下の内容になっています。
1 このテーマを扱うに当たって
2 まず初めに感謝を捧げます
3 「✕逃げる」⇒「〇離れる」
4 落ち着いて行動するために
5 まとめと次回のテーマ
それでは始めていきますね。
1 このテーマを扱うに当たって
先ほどこのテーマを選んだのは、「事件がきっかけ」とお伝えしました。
もちろんそうなんですが、事件のニュース映像を見たり、コメンテーターの方のコメントを拝聴したり、ユーチューブの考察動画を拝見したりしたんですが…。
もう少し具体的に"対処方法”を、お伝えした方がいいような気がしたんです。
メディアでは、このような事件に巻き込まれてしまった際、
『逃げてください』
の一点張り。
確かにそうなんです。
逃げなければならないんです。
ただ、どのように逃げればいいのか、具体的には語られていないんですよね。
実は生き延びるためには、逃げ方がとても大切です。
そして、銃や爆発物のプロフェッショナルの方と一般の方では、事件に遭遇した際にできることが変わってきます。
訓練した経験があるかないかで、どうしてもその差は生まれてきてしまいます。
そして、このような事件に巻き込まれることは、一生に一度あるかないか。
むしろ経験せずに、人生を全うする方がほとんどです。
プロならともかく一般の方は、ほとんどおきないことに対処するために時間やお金を使う気にはならないと思います。
わたし自身元自衛官ですが、このような事件に遭遇した際の、専門的な訓練は受けていません。
ただ、一般の方と違うのは、銃や爆発物の特性を知っていたり、遭遇した際の対処方法を知っていたり、その際の心構えがあることです。
ですので、プロと一般の方の中間地点にいると感じています。
そんな立ち位置から、プロの方のお伝えしていることを通訳する。
そんな感じで、今月のブログを綴っていこうと思います。
今回のブログは、生き延びるためのマインドセット。
まずはマインドの部分からお伝えしていこうと思います。
2 まず初めに感謝を捧げます
「感謝って、何に?」
そう感じる方もいらっしゃると思います。
そうですよね(^^;
意味が解らないですよね。
ただ、先ほどお伝えした通り、日本においては銃や爆発物の犯罪は極端に少ないうえに、一般の方の犠牲者はごく少数です。
これはもちろん法律で一般人の銃の所持が禁止されていたり、火薬の取り扱いをしっかりと規制しているからです。
日本の安心と安全のために、
「法律を作ってくださった先人の皆様」
「その法律のもと治安を守ってくれている皆様」
「いざ事件が起きた時に対応してくださる皆様」
このような皆様のお陰で、わたし達は安心安全に日常生活を送れています。
そんな皆様に、まずは感謝したいと思うんです。
心から感謝いたします。
ありがとうございます。
ただ、このような皆様だけの力で、安心安全を守れるわけではありません。
わたし達一般人も、そのような法律を受け入れ、それを守っているわけです。
だからこそ、銃や爆発物に関する事件がごくわずかなわけです。
そう考えると、日常すれ違うたんびにお互い感謝ですね(^^;
安心安全を守ってくれてありがとう!と。
「こんにちは」
ではなく、
「ありがとうございます」
が挨拶言葉になってしまいそうです(^o^;
って、いきなり出合い頭に「ありがとうございます」なんて言われたら、
「何にやねん!!」
ってツッコミが入りそうですね(^n^;
でも、本来そう言うことだと思うんです。
法律を作って、みんなでそれを守って。
そして、万が一破る人が出てきたときに、それに対処してくださる皆様がいる。
こうやって、日本の安心安全が守られているわけです。
ホントに感謝しかありません。
ただ、ほとんどの方がそうやっている中で、ごくわずかではありますが、それを破ってしまう人間がいるのも事実です。
そんな人間のために、わたし達の安心で安全な日常が乱されるのは許せません。
そうなんです。
許せないんです。
もし、このような事件に遭遇してしまった場合には、”逃げる”のではなく、「絶対に許さない!」という気持ちを持ちながら、その場を”離れる”必要があります。
3 「✕逃げる」⇒「〇離れる」
メディアの情報を拝見していると、
「このような事件に遭遇した際は、かならず逃げて下さい」
というコメントがほとんどです。
確かに逃げるのは間違いではないんですが…。
皆さん、
「逃げて下さい」
と言われて、どんな行動をイメージしますか?
きっと、こんな風な行動をイメージしていませんか?
逃げて下さいと言われると、恐らく「逃げ惑う」ことをイメージしてしまうと思うんです。
蜘蛛の子を散らすようになんて言ったりしますが、そんな風にとにかくその場から早く逃げることを想像すると思います。
確かに”その場から早く”という部分は正解なんですが…。
恐怖のままに”逃げて”しまうと、気が動転して、足がもつれて転んでしまったり、他の人を押しのけてまで逃げようとしたり、2次被害が出てしまったり…。
案外危険が多かったりするんです。
これでは自分も周りの方も、助かる見込みが下がってしまいます。
ですので、逃げるのではなく、
『迅速にその場から離れる』
というイメージをしてください。
そして、
「こんな事しやがって!!絶対に許さん!!」
という強い意志を持ちながら、その場を離れるようにしてください。
「この最悪な状況から、絶対に生き延びてやる!」
このマインドセットを持って、その場を離れるようにしてください。
このように立ち向かう意思が根底にあれば、冷静にその場を離れることができます。
あまり一般的な用語ではないと思いますが、その場を”離脱”するということです。
逃避ではなく離脱
言葉の使い方だけで、だいぶ印象が変わってきますよね。
「戦線を離脱する」
なんて言葉が戦争映画で出てきたりしますが、あの離脱です。
ただ、万が一本当にこのような事件に遭遇した際、上手く離脱できるか不安があると思います。
その気持ち、あって当然です。
わたし自身、このような場面に遭遇したことはありません。
そしてそんな経験をしたことのある方は、日本ではほとんどいないでしょう。
こんな時にはフィクションの作品の力を借りて、マインドセットをすることが有効です。
4 落ち着いて行動するために
銃や爆発物の事件に巻き込まれるなんて、日本で生活している私たちにとっては、ドラマや映画、そしてマンガやアニメの世界の話ですよね。
ただ、そうじゃない国もあります。
それが日常茶飯事の国もあったりします。
何度も経験するようなことであれば、多少は慣れてきて、落ち着いて行動することができるかもしれません。
でも、日本はそうじゃありません。
そんな日本に住んでいて、銃や爆発物の事件に巻き込まれて、落ち着いてその場を離脱する練習をするのは、難しいことです。
こんな時には、ドラマや映画、マンガやアニメなどのフィクション作品の力を借りて、イメトレをしましょう。
主人公になったつもりで構いません。
そして事件に際したら、「あの主人公の力を借りよう!」なんてイメージでいいと思います。
もしもの時、ドラマのようにカッコよくできればいいんですが、もちろん現実はそうじゃないかもしれません。
それでも、イメトレしたことがあるかないかで、いざという時の行動は変わってきます。
の様なマインドセットを持って、行動するんでしたね。
そして、もしフィクション作品でイメトレする場合には、アニメや漫画をおススメします。
え?実写の方がリアルでいいんじゃないの?と、感じる方もいるかもしれません。
確かに映画やドラマなどの実写はリアルなので、対処行動を学ぶにはいいんですが、心理的なものを表現するのが難しいんです。
今週のブログは「マインドセット」をテーマにしています。
心理的なことは漫画やアニメの方が参考にしやすい感じがします。
わたしのおススメは、
アニメ「ジョジョの奇妙な冒険 第5部『黄金の風』 24話~25話」
です。
トリッシュという少女が困難に出会ったときの臆病な心理、そして精神的に成長していく姿が細かく描かれています。
NETFLIX、DMM、U-NEXTのネット配信で見れるみたいです。
契約されている方は、是非ご覧いただければと思います。
ユーチューブでは切り取り動画がありますね。
ただ、切り抜きだとマンガを知っている方でなければ、イメージが難しいかもしれません。
わたしはアニメやマンガに詳しいわけではないので、もしもっとふさわしい作品があれば、コメントやメールでお教えいただければ幸いです。
銃や爆発物の事件に巻き込まれるなんて、一生に一度、遭遇するかしないかの出来事です。
一度イメトレをしておけば、それで十分だと思います。
日本で生活するのであれば、そんなことに怯える必要はないと思うんです。
ただいざという時、"迅速にその場を離れる”という意志だけは、忘れないでくださいね。
5 まとめと次回のテーマ
今回のブログでは銃や爆発物に関する事件に遭遇してしまった際の、マインドセットについてお伝えしました。
絶対に許さないという意思のもと、迅速にその場を離れるんでしたね。
そして、
「✕怯え逃げ惑う」
⇩
「〇迅速に離れる」
こういう風に行動するんでした。
ちょっとしつこいかもしれませんが、
という感じでした。
そして、もし余裕があれば恐怖に慄いている方を、励ましながら離脱するようにしてください。
お互い協力して、被害を最小限にしましょう。
最後に付け加えておきたいんですが、以前「京王線刺傷事件」をテーマにブログを書きました。
そのブログで、「逃げるだけが選択肢ではない」とお伝えしました。
これはあくまで、「対ナイフで単独犯行」という条件を想定しています。
銃や爆発物とナイフでは、間合いや殺傷力が違います。
銃や爆発物の事件に遭遇した際は、必ずその場を離れるようにしてください。
ブログの最後に京王線刺傷事件のブログを張り付けておきますので、興味のある方はご覧ください。
次回のブログでは、事件に遭遇した上に、その場から離れることが難しい場合の対処法についてお伝えします。
是非ご覧ください。
【京王線刺傷事件のブログ】
【参考文献】
1 戦争における「***」の心理学 デーヴ・グロスマン著 安原和見訳 ちくま学芸文庫 2004年
2 「戦争」の心理学 人間における戦闘のメカニズム デーヴ・グロスマン/ローレン・クリステンセン共著 安原和見訳 二見書房 2008年
【参考資料】
※令和6年2月26日:ブログの冒頭に「概要」を追加し、内容を校正しました。
陸上自衛隊に15年勤務。レンジャー隊員。公認心理師。産業カウンセラー。
在職時は、年200件以上の面談に対応するカウンセラーの任務を行うと共に、隊員に対して「災害派遣の心構え」を教育をしていました。
そんな自衛隊での教育や、自身の災害派遣の経験をアレンジして、現在は一般向けに「災害の心構え」をお伝えするセミナー講師。
『どんな災害も乗り越える』
このブログでは、防災のこと、身心の健康、そしてちょっとだけ自衛隊の話を綴っています。
自衛隊での経験やセラピストとして学んだことが、皆様のお役に立てば幸いです。
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【経歴・資格など】
リラクゼーションセラピスト(2級)、公認心理師(国家資格)、産業カウンセラー、元陸上自衛官、レンジャー隊員、上級体育指導官、予備自衛官(衛生官)
〔※「Windship」及び「Windship treatment」は登録商標です。〕