自衛隊卒のセラピスト

セラピスト&自衛官の経験と共に、笑顔になる話題をお届けします。

【たくちゃんねるとウェイブで学ぶ】日本古来の身体操作

令和5年7月5日

武術系ユーチューバーの不思議な身体操作。実はそれらは、日本古来のものなんです!なぜそのように言えるのかを、「Windship®の原理」で読み解いていきます。たくちゃんねるの動画も一緒に楽みましょう♪是非ご覧ください。

お疲れ様です。自衛隊卒セラピストの岡田凰里(おかだおうり)です。ブログを読んで頂いてありがとうございます。

 

 

7月に入りました。

 

梅雨明けはもう少しの様ですね。

 

ジメジメした生活も、もう少しで終わりですね。

 

なんだか今年は、スーパーエルニーニョが発生しているようなので、暑い夏になりそうです。

 

熱中症に気をつけながら、過ごしていきましょう。

 

 

さて、今月のブログテーマは
『日本古来の身体操作』

 

です。

 

 

…?

 

 

と感じるかもしれませんね(^^;

 

実は、去年お伝えした「身体操作のしくみ」のブログが、とてもアクセス数が多くて…(^^;

 

特に武術系ユーチューバーの方々が使う「浸透系パンチ(いわゆる浸透勁)」の解説ブログが、人気の様です。

 

正直言うと、皆さんあまり興味がないかなと思って書いていたんですが、予想外の嬉しい反響で(^o^)♪

 

あれから1年経って、武術系ユーチューバーの動画がさらにアップされてきたので、身体操作をもう少し深堀していこうかと思います。

 

 

武術系チャンネルがたくさんある中で、わたしが一番よくみているのが「たくちゃんねる」です。

 

戦劇者の坂口拓(TAK∴)さんが、エンタメ要素たっぷりに達人の技を紹介してくれます。

 

 

そこで今月のブログでは、たくちゃんねるで拝見した動画を中心に、『日本古来の身体操作』をお伝えします。

 

 

ウェイブから日本古来の身体操作を読み解き、

 

 

ヒロ渡辺先生の纏絲勁(テンシケイ)をボルテックスと渦の力で読み解き、

 

 

そして東洋と西洋の服装の比較から、日本人本来の身体操作を読み解く。

 

 

そんな試みを3回に分けて、お伝えしようと思います。

 

 

蛇足で恐縮ですが、読み解くのにあたって、わたしが提唱している”Windship®の原理”を引用しますが、ご容赦ください。

 

さて、今回のブログでは、拓さんがマスターしている「ウェイブ」をもとに、日本古来の身体操作とは、いったいどんなものなのかを読み解いていこうと思います。

 

1 戦劇者「坂口拓さん」

2 日本古来…それは「骨中心」

3 神経伝達のスピードで動く!

4 赤ちゃんは膨らんでいく!?

5 まとめと次回のテーマ

それでは始めていきますね。

 

 

1 戦劇者「坂口拓さん」

皆さんは、坂口拓さんをご存じですか?

 

チャンネル登録者45万人を超える、ユーチューバーという印象でしょうか。

 

その他にも、

 

「ウェイブマスター」

 

「零距離戦闘術(ゼロレンジコンバット)」

 

「カランビットナイフの使い手」

 

こんな印象がある方もいらっしゃるかもしれません。

 

 

わたし自身、戦うことを仕事にしていた、元自衛官

 

 

たくちゃんねるが開設される前から、ウェイブやカランビットナイフ、そしてゼロレンジコンバットという言葉は、同僚から教えてもらって知っていました。

 

ゼロレンジコンバットの創始者の稲川義貴先生が、自衛隊でもコンバットの教育をしていますので、そういったトレーニングを受けている方がいたんですよね。

 

ま、わたし自身は武術はからっきしダメなので、尊敬の眼差しで話だけは聞いていました(^^;

 

 

そんな中で、ユーチューブのたくちゃんねるが開設されて、チャンネルを拝見していたんですが…。

 

実は、たくちゃんねるのはるか前に、拓さんの姿を画面で拝見していたんです!

 

 

 

それは、拓さんの映画デビュー作「VERSUS(バーザス)」です。

 

 

 

こちらは2001年に日本で公開された、北村龍平監督の作品です。

 

北村監督は上戸彩さん主演の「あずみ」を撮った監督です。

 

わたしは北村監督の映画が好きで、その作品の内の一つに「VERSUS」があったんです(^^;

 

VERSUSは劇中の登場人物が戦い合う姿を映す、アクション映画です。

 

そのアクションは、素直に「かっこいいな!」と感じる映画です。

 

20年以上前に、「かっこいいな~」と思いながら何度も見ていたので、まさか主演の俳優さんが、拓さんだったんだ!と、ビックリしました(^.^;

 

 

VERSUSのスタッフやキャストを改めて拝見すると…

 

 

脚本には、今年11月に日本で公開される拓さん主演の映画「1%er(ワンパーセンター)」の山口雄大さん

 

 

アクション監督には、拓さん主演映画「RE:BORN」「狂武蔵」の下村勇二さん

 

 

キャストには、浅井流空手の浅井星光さん

 

 

たくちゃんねるファンには、よだれが出ちゃうような、そうそうたるメンツですね(^^;

 

 

VERSUSでデビューした後、今の拓さんの活動を拝見していると、

「いかにリアルに戦いを映画にするか」

 

そんな強い意志を感じます。

 

その道のりの中で、本物のコンバットを扱う稲川義貴先生に出会い、ウェイブを習い、それをマスターして。

 

 

戦劇者として、それを演じる。

 

 

普通にできることじゃないですよね(^^;

 

動画を見るたんびに、尊敬の念が沸いてくるのを禁じえません。

 

そして、石川県出身というのも、わたしにとっては親近感が湧きます(^o^)

 

そんな拓さんが動画を配信してくれるお陰で、わたしは日本古来の身体操作を説明することができます。

 

 

2 日本古来…それは「骨中心」

結論から申し上げます。

 

日本古来の身体操作とは、

『骨を中心に身体を動かす』

 

ということです。

 

拓さんのお師匠さんの稲川先生は、お父様が剣術をやっていらっしゃったそうです。

 

その剣術の中に日本古来の身体操作が、脈々と受け継がれていたんだと思います。

 

その剣術を習うとともに、武術や格闘技の武者修行の経験から、零距離戦闘術(ゼロレンジコンバット)を考案したそうです。

 

たくちゃんねるで稲川先生の説明を拝見すると、

「肩甲骨を柔らかく使って…」

 

と、繰り返しおっしゃっています。

 

そして

「身体を柔らかく使って…」

 

そんな説明も何度もされています。

 

 

どの動画を見ても、筋力やパワーのような言葉は出てきません。

 

 

さらに、あのスピード。

 

 

拓さんも稲川先生も、尋常じゃないスピードで動きますよね。

 

 

実は、骨を中心に身体操作をしないと、あのスピードは絶対に出せないんです。

 

 

去年のブログの引用になりますが、その理由を説明していきますね。

 

 

3 神経伝達のスピードで動く!

拓さんやそのお師匠さんの稲川先生、そして源氏皇流のヒロ渡辺先生の動きを見ていると、

 

 

「なぜこんなに速く動けるんだろう」

 

 

と、感じる方がたくさんいらっしゃると思います。

 

 

特にスピードで言えば、拓さんのウェイブパンチです。

 

 

可変ウェイブなんて、スロー再生しても動きがわからないくらいのスピードです。

 

 

それでは、なぜ速く動けるのか。

 

 

答えは簡単です。

 

 

それは

『神経伝達速度、そのままのスピードで動いているから』

 

です。

 

 

 

…。

 

 

 

え?

 

 

 

と、感じますか(^^;?

 

 

 

もちろんそのお気持ちは、とてもよくわかります。

 

 

 

身体を動かすのって「筋肉」でしょ?

 

 

 

筋肉で動いているのに、なんで神経伝達のスピードってなんですか?

 

 

 

って、なると思うんです。

 


おっしゃりたいことは、非常によくわかります。

 


もちろん、身体を動かすのに、筋肉を使うことは可能です。

 


一般的には、そのような動かし方をしています。

 

 

 

ただ、ちょっと質問してみたいんです。

 

 

 

 


筋肉が身体を動かすって、どこの誰が決めたんですか?

 

 

 

 

 

体育の時間に習いました、なんて方がいると思うんです。

 

 

でも、「筋肉が身体を動かしている」と決めた人のことは、聞いたことがないと思うんです。

 

 

わたしも聞いたことがありません。

 

 

恐らく一般的な考え方、つまり常識がそう決めているんだと思います。

 

 

 

実は、この"筋肉が身体を動かす"という先入観が、スピードを鈍らせるんです。

 

 

 

身体を動かすというのは、”構造の変化”と捉えることができます。

 


構造の変化の連続を、「動き」と捉えて下さい。

 


構造とは人体で言えば、骨格になります。

 

 

 

つまり動きというのは、骨を動かすことなんです。

 

 

 

拓さんの動きのスピードが速いのは、神経に対して「骨を直接動かせと」命令しているからなんです。

 

 

 

神経の命令系統で説明してみると…。

 

 

 

常識で考えると、

 

命令(神経)

 ⇩

命令を受ける(筋肉)

 ⇩

動き始める(筋肉)

 ⇩

構造が変化する(骨)

 ⇩

攻撃の形

 

 

 

こんな感じになると思います。

 


そうではなく

 


命令(神経)

 ⇩

構造を変化(骨)

 ⇩

攻撃の形

 

 

 

という考え方です。

 

 

筋肉ではなく、骨を直接動かせば、攻撃の形になるまでのステップが、格段に減ります。

 

 

拓さんが常々

「肩甲骨を…」

 

 

とおっしゃったり、

 


稲川先生が

「身体を柔らかく使って…」

 


とおっしゃることからもわかるように、筋肉に力を入れず、直接骨に命令しているから、あのようなスピードになるんです。

 

ここまで、説明しても

「いやいや、骨を動かしているのは、筋肉だから」

 


と感じる方も、いらっしゃいますよね。

 

 

 

すみません。

 

 

 

同じことを言うようで大変恐縮なんですが、『その意識』が、構造の変化させるときのブレーキになってしまうんです。

 


そもそも論になってしまうんですが、いつから筋肉が身体を動かすという考えになったんでしょうか。

 

恐らくは西洋医学が入ってきて、運動生理学が発達したころからでしょう。

 

いつの間にか「筋肉が身体を動かしている」ということが、常識になっていました。

 

つまり、日本においては明治維新以降に、そのような考え方になったと思われます。

 

それではそれ以前の日本では、人間の身体をどのように捉え、どのように動かしていたのでしょうか。

 

 

4 赤ちゃんは膨らんでいく!?

「明治より前の日本人が身体をどのように捉え、どのように動かしていたか」

 

それを説明する前に、まずはわたしの提唱しているWindshipの原理をおさらいします。

 

Windshipの原理は、人間の身体を

 

 

『風船が何層にも重なったもの』

 

 

と捉えて考えていく原理です。

 

 

風 船

 ⇩

風⇒Wind

船⇒ship

 

 

で、Windshipでしたね。

 

 

そしてWindshipの原理では、人体を次の3つの構成要素で捉えています。

1 神経

  ⇒人間の本体


2 骨

  ⇒本体を支ええる構造


3 Windship

  ⇒本体を守る風船(膜)

 

 

 

そして、

「Windshipを切開する前は東洋医学で捉え、Windshipを切開した後は西洋医学で捉える」

 

というのが、基本的な身体の捉え方でした。

 

 

明治より前の日本では、Windshipを切開した医療、つまり現代のような外科手術は積極的には行われていなかったようです。

 

もちろん、華岡青洲先生のような例外はあります。

 

華岡先生は世界で初めて全身麻酔手術を成功させた、江戸時代の日本人です。

 

ただ、これはあくまで例外。

 

基本的には外科は、外法と言われていたようです。

 

つまり、Windshipを切開しない医療⇒東洋医学が主だったようです。

(※西洋においても外科手術が発達するまでは、外科は外法と言われていた時代があります)

 

このような身体の扱い方が、明治より前の日本人の感覚です。

 

そして、細胞分裂という考え方もなかったはずです。

 

現代では細胞分裂をして人間は発達するというのは当たり前ですが、それはWindshipを切開した医療⇒西洋医学の考え方です。

 

それでは細胞分裂という考え方がなかったとしたら、人間の発達をどのように捉えていたんでしょうか。

 

それを理解するために、こちらのイラストをご覧ください。




胎児が子宮の中で、大きくなっていく様子ですね。

 

もちろん当時は解剖学はありませんので、生まれてきたときの赤ん坊を見るわけです。

 

細胞分裂という概念がなかったとしたら、赤ちゃんが大きくなっていく現象を、どのように捉えますか?

 

 

「へその緒から体液を入れられて、風船のように膨らんでいく」

 

 

こんな風に捉えるのではないでしょうか。

 


この身体の捉え方が、わたしがWindshipの原理を着想したきっかけになっています。

 

つまり明治より前の日本人は、筋肉という概念がなく、

 

 

骨に対して、何層にも風船のように膜が重なっているものが『からだ』

 

 

と、捉えていたと思われます。

 

 

外科が外法と言われていたのも、

「人間は風船が何層にも重なったものなのに、それを割ってしまったらおしまいでしょ!?」

 

という感覚だったんだと思います。

 

 

 

「筋肉という考え方がなく、肉の膜が身体を何層にも覆っている」

 

 

 

この身体の捉え方を踏まえたときに、身体を動かすには「骨を直接動す」ということになります。

 

今の常識からだと考えにくいかもしれませんが、拓さんや稲川先生、ヒロ渡辺先生という日本古来の武術の達人の動きを拝見していると、だんだんとわかってくると思います。

 

筋肉を使って身体を動かすのではなく、

『骨を使って身体を動かす』

 

これが日本古来の身体操作の方法だと、わたしは考えています。

 

 

5 まとめと次回のテーマ

今回のブログでは、「日本古来の身体操作」について説明しました。

 

 

それは『骨を使って身体を動かす』という方法でした。

 

 

たくちゃんねるの坂口拓さん、稲川義貴先生、ヒロ渡辺先生の動きから、骨中心の身体操作を。

 

Windshipの原理から、骨とWindship(膜)の考え方を。

 

そして西洋医学が入ってくる前の日本人の身体の捉え方から、筋肉という概念がない場合に、どのように身体を動かすかを。

 

このすべてを考慮すると、古来の日本人は「骨を中心に考えて身体操作をしていた」と読み解けるわけです。

 

もちろんこれは、わたしが勝手に提唱しているだけです(^^;

 

「・・・?」

 

と感じる方も、たくさんいらっしゃると思います。

 

もしご納得がいかない方は、是非是非、「たくちゃんねる」をご覧ください。

 

骨を中心に考えて身体操作をするということを踏まえてみてみると、不思議な身体操作がすんなり入ってきますよ。

 

そして、11月に日本で公開される坂口拓さん主演の映画

「1%er(ワンパーセンター)」

 

劇場に見に行きましょう!

 

ウェイブマスター坂口拓さんと、ジークンドーマスターの石井東吾先生の骨と骨がぶつかりあうリアルアクションが見れますよ!!

 

わたしは今から楽しみです!

 

 

次回のブログでは、たくちゃんねるでよく拝見する、ヒロ渡辺先生の纏絲勁(テンシケイ)について「骨を中心に」ご説明します。

 

是非ご覧ください。

 

参考資料

1 YouTube狂武蔵たくちゃんねる

2 ウィキペディアHP「坂口拓」「VERSUS(映画)」「狂武蔵

3 WiiBER HP「1%er

 

※令和6年3月5日:ブログの冒頭に「概要」を追加し、文章の校正をしました。

 

 

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陸上自衛隊に15年勤務。レンジャー隊員。リラクゼーションセラピスト。公認心理師

 

在職時は、年200件以上を対応するカウンセラーの任務の傍ら、気内臓療法(チネイザン)のインストラクターを務め、様々なボディケアを約10年間学んできました。

 

現在は自衛隊を卒業して、身体も心も癒すセラピスト。

 

『いくら寝ても疲れが取れない』

こんな悩みをお持ちの方に、心地よい眠りと疲労回復をサポートする施術でお応えしています。

 

このブログでは、身体の健康、心の健康、防災、そしてちょっとだけ自衛隊の話を綴っています。

 

セラピストとして学んだことや自衛隊での経験が、皆様のお役に立てば幸いです。

 

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ラクゼーションセラピスト、公認心理師(国家資格)、産業カウンセラー、元陸上自衛官、レンジャー隊員、上級体育指導官、予備自衛官(衛生官)

〔※「Windship」及び「Windship treatment」は登録商標です。〕